Amazfit Active 2 レビュー。ランニングウォッチとしてどこまで使えるのか

Amazfit Active 2 gadget
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2025年3月に発売したAmazfitスマートウォッチのエントリーモデル「Amazfit Active 2」を購入しました。

筆者は過去には同社のAmazfit Cheetahを、メインのランニングウォッチとして使っていた時期もあります。

今回はAmazfit Active 2がランニングにどこまで使えるかを確かめました。ランナー目線でのレビューとして、参考にしてください。

==この記事の結論==

2万円以下で買えるスマートウォッチとしての機能に不満はない。ディスプレイも明るく、バッテリーも必要十分

ランニングウォッチとして評価するなら、特にディスプレイ点灯の反応感度・速度、アクティビティ中の心拍センサーの精度には課題を感じる。個人的な常時使用の基準には達しなかった。

2024年1月にプーマが発売した「SOFTRIDE EASE IN(ソフトライド イーズイン)」。マラソン後のリカバリーシューズに良さそうだったので、ランナーのみなさんに共有します^^

SOFTRIDE EASE IN

参照記事 PUMA「ソフトライド イーズイン」レビュー。「楽ふわっ×立ったまま履ける」万能モデル

Amazfit Active 2のスペック

Amazfit Active 2の上位モデルで、2023年10月に国内で発売された「Amazfit Balance」と比較しておきます。

Amazfit
Active 2
(スタンダード版)
Amazfit
Balance
Amazfit Active 2 Amazfit Balance
本体素材ステンレススチール製ベゼル,
ポリマー製ミドルフレーム
アルミニウム合金製ミドルフレーム,
繊維強化ポリマー製ボトムシェル
サイズ約43.9 x 43.9 x 9.9mm
(心拍ベース除く)
約46 x 46 x 10.6mm
(心拍ベース除く)
バンド幅20mm22mm
重量 (バンド除く)約42.13g
(バンド含む)
約52g
(バンド含む)
ボタン22
(1つはクラウン)
OSZepp OS 4.5Zepp OS 4
ウォッチフェイス400以上200以上
常時表示(AOD)ありあり
対応デバイスAndroid 7.0以上, iOS 14.0以上Android 7.0以上, iOS 14.0以上
ディスプレイ1.32インチ
HD AMOLED
1.5インチ
AMOLED
解像度466 x 466480 x 480
PPI353323
ピーク輝度2,000nit1,500nit
タッチスクリーン2.5D強化ガラス+
指紋防止コーティング
強化ガラス+
アンチグレアガラスベゼル+
指紋防止コーティング
バッテリー容量270 mAh475 mAh
充電時間約2時間約2時間
バッテリー持ち (標準)約10日間約14日間
バッテリー持ち (ハード)約5日間約7日間
防水5ATM5ATM
マイクありあり
スピーカーありあり
モーターローターモーターリニアモーター
Bluetooth通話ありあり
音楽保存最大512MB最大2.2GB
Bluetooth5.25.0
Wi-Fiなしあり (2.4GHz)
NFC日本なし日本なし
外部センサー
への接続
ありあり
Alexaなしあり
オフライン
音声アシスタント
あり
(日本語非対応)
あり
(日本語非対応)
オフラインマップありあり
Zepp Flow
(AI音声操作)
ありあり
Amazfit
Active 2
(スタンダード版)
Amazfit
Balance
Amazfit Active 2 Amazfit Balance
体組成測定なしあり
(体脂肪率、筋肉量、基礎代謝など)
24時間モニタリング心拍数/血中酸素レベル/
ストレスレベル
心拍数/血中酸素レベル/
ストレスレベル
呼吸エクササイズ1種類3種類
生理周期
トラッキング
ありあり
レディネスありあり
GPS連続使用最大21時間最大26時間
(精度GPS)
測位システム5衛星測位
(GPS, GLONASS, Galileo, BDS, QZSS)
デュアルバンド6衛星測位
(GPS, GLONASS, Galileo, BDS, QZSS, NavIC)
運動加速度センサー、ジャイロスコープ、
地磁気センサー、気圧高度計、
環境光センサー、温度センサー
加速度センサー、ジャイロセンサー、
地磁気センサー、気圧センサー、
環境光センサー、温度センサー
スポーツモード160種類以上150種類以上
インターバル作成あり
ウォッチ上で作成可能
あり
ウォッチ上で作成可能
トレーニングテンプレ作成あり
アプリで作成可能
ランニングサポート・トラックラン
・スマート軌道修正
・仮想ペーサー
・トラックラン
・スマート軌道修正
・仮想ペーサー
・アチーブメント予測
ワークアウトステータスPeakBeats™
(Vo2Max、完全回復時間、
トレーニングの負荷・効果など)
PeakBeats™
(Vo2Max、完全回復時間、
トレーニングの負荷・効果など)

Active 2は下位モデルではあるものの、発売が1年半遅いことから、Balanceに勝る部分もあります。

Amazfit Active 2 基本性能レビュー

Amazfit Active 2

本機は通常版とプレミアムバージョンが展開されています。

こちらの通常版は「ブラックシリコン」の1色のみ。

Amazfit Active 2

左 Amazfit Active 2(43.9mm)と右 Garmin Forerunner 255S(41mm)

本体のサイズは43.9mm。小さめのラウンド型スマートウォッチは、41、2mmなことが多く、それよりは大きいものの、比較的小さくまとまっており、取り回しやすいです

シリコンバンドは20mm幅。

ステンレススチール製のベゼルはオン・オフで使いやすいです。ただ、運動向けという雰囲気ではないかな……という個人的な印象。

Amazfit Active 2

ボタンは右側に2つあります。どちらも通常ボタンでクラウン型ではありません。

ディスプレイ

Amazfit Active 2

サイズは1.32インチ。解像度は466×466、353ppiで、十分、キレイだと感じます。

最大輝度は2,000nits。直射日光下では、めちゃくちゃ見やすいわけではありませんが、実用に支障はありません(運動時の見やすさは後述)。

バッテリー

運動をしない日は、1日10%程度の消費です(AODはオフ)。「通常使用で最大10日間」という公称と体感では大きな差はなさそうです。

また以下の設定で75分間、アクティビティ(ランニング)を行った結果、約10%のバッテリー消費でした。

  • 輝度調整 オート(日中に走ったので、点灯時はMaxまで上昇)
  • 運動時常時ディスプレイ表示 オン
  • 点灯時間 5秒
  • 運動時は心拍数モニタリング オン

毎日運動する方は、3〜4日に1回程度の充電頻度となりそうです。

全体的な操作感

正直なところ、最初はタッチ感度が微妙だと感じました。

と言うのも、ここ数年はタッチタイプのスマートウォッチを使用していなかったこともあり、スマホの操作感に慣れていたからなのかもしれません。「数年でも進化はこんなものか」という印象でしたが、数日で慣れました。

価格度外視で言うなら、クラウン型のボタンは欲しかったです。運動中・後に汗で濡れた手でディスプレイを触るのは抵抗があります。

その他、スマートウォッチとしての所感

Amazfit Active 2

  • Googleカレンダーと同期して、予定の詳細を見られるのは、やっぱり便利
  • ウォッチ単体で睡眠やレディネスなどの、詳しい記録やインサイトを見られるのは便利。ヘルスケア系のデータはいかに見る機会を作るかが重要。アプリでしか詳細が見られないと、結局見なくなる=生活の改善につながらない
  • システム更新(アップデート)が頻繁に行われるのはうれしい
  • 充電器がUSB Type-Cを使用できるものになっていた

Amazfit Active 2のランニングウォッチとしてのレビュー

ここからが本題。ランニングウォッチとしての使用感についてです。

以下、ランナー視点で感じたことを率直にお伝えしていきます。

視認性|AMOLEDの限界

結論から言うと、日中にしか走らないランナーとしては、期待が大きかっただけに残念でした。これはAmazfitの製品が残念というよりも、現状のスマートウォッチの限界を感じています。

最大輝度は2,000nitsあれば、めちゃくちゃ見やすいとは言えないものの、ランニング中でも支障はありません。ただ個人的にストレスなのはディスプレイ点灯の反応感度、速度です。

まず前提と知っておきたいのは、運動中は仮に輝度をMAXに設定しておいたとしても、3段階、または2段階で最低照度まで下がるということ。日中に最低照度まで下がると、ほとんど何も見えません。

つまり日中に画面を確認するためには、都度、腕を上げて(返して)、画面を点灯させなければいけません。上記ポストのGarmin Forerunner 255Sのような、MIP液晶であれば、点灯させることなく、どんな角度からでも視認できます。

また腕を上げる、返すことを許容したとしても、その感度がまちまちで、点灯しないことがあるのはストレスの極みです。ウォッチの設定で「反応速度=敏感」にしても、改善しているようには感じませんでした。

2年前にも同じことを感じていましたが、2年経っても状況が変わっていないということは、これは受け入れざるを得ないことなのかもしれません。

一方、夜間であれば、輝度最低でも、くっきりはっきりとウォッチの表示を視認できます。

「AMOLEDのランニングウォッチは夜間ランナーにおすすめ」という持論が確固たるものになりました。

GPS精度|個人的には問題なし

Active 2は5つの衛星で測位できます(GPS, GLONASS, Galileo, BDS, QZSS)。

ただし、複数の周波数帯の信号を使って精度を高める「デュアルバンド測位」には対応しておらず、対応しているモデル(Garmin Forerunner 255s)とどれくらい差が出るのか、心配しておりました。

4回のアクティビティでの結果は以下のとおり(単位はkm)。

①Amazfit
Active 2
②Garmin
Forerunner 255s
① – ②
( (① – ②)/ ② )
14.9714.96+0.01
(+0.06%)
11.2011.27-0.07
(-0.6%)
6.396.43-0.04
(-0.6%)
6.336.330
(0%)

全く問題ないですね。

比較的見通しの良い場所での走行記録です。ビルや木々に追われた場所では多少の差が出るかもしれませんが、実用の範囲と言って良いでしょう。

心拍センサーの精度|自分との相性は良くない

Amazfit Active 2

センサーにはAmazfit上位モデルに採用されているBioTracker(デュアルLED+5PD)が搭載されています。

ワークアウト時以外に不満はなく、非常に高い精度で各種データを記録できます。

以下は、ワークアウト時における、心拍数の推移です。

測定時季は4月下旬で、15〜20℃前後の条件です。

▼初日(濃い赤=Active 2、塗り=胸ベルト(Coospo H6))

Active 2

初めて使用した日の記録です。比較相手は信頼できる胸ベルトの「Coospo H6」。15分と比較的短めのワークアウトでしたが、お話になりませんでした。

▼2日目(濃い赤=Active 2、塗り=Garmin Forerunner 255s)

Active 2

この日の比較相手はGarmin Forerunner 255s。ワークアウトの一部を切り取ったものです。Forerunner 255sの精度も、そこまで信用できるものではありませんが、それとほぼ一致していました。

▼3日目(濃い赤=Active 2、塗り=胸ベルト(Coospo H6))

Active 2

▼4日目(濃い赤=Active 2、塗り=胸ベルト(Coospo H6)、薄い赤=ワット(Forerunner 255s)

Active 2

3、4日目は、初日と同様に対胸バンドで、改善を期待して測定。

結論、今のところは実用は厳しいと判断せざるを得ない結果となりました。

ここまで、Amazfit Active 2の心拍センサーに対して感じている率直な感想は以下のとおり。

  • 急激な上昇には明らかについていけていない
  • 一度、上昇してしまうと、強度を落としてもなかなか下降してこない
  • 30分くらい走ると安定してくることもある
  • 腕の外側、内側、それぞれで精度を確かめるも、大きな変化は感じられなかった

(2025/05/13 追記)

約1週間後に、再度、検証を行った結果、かなりの精度の改善が見られました。

▼5日目(濃い赤=Active 2、塗り=胸ベルト(Coospo H6))

Active 2 H6

前回の検証からの条件の違いは

  • 手首を捻ったり、様々な動きをしても、可能な限り、隙間が空かない位置(手首の内側)にウォッチを装着した
  • 気温が高くなった(約26℃)

Active 2

特に気温が高くなったことは、改善の大きな要因じゃないかと、見ています。

ランニングウォッチとしての操作性

先述したとおり、ランニングウォッチとして使うなら、クラウン型のボタンは欲しいです。

ワークアウト中のボタン操作(手動ラップ、停止など)は、画面が消灯しているときは「1クリックで点灯→もう1クリックして操作」となります。

この挙動を知っていないと「一時停止から再開したつもりが、止まったままだった」「ラップが取れていなかった」というミスが起こり得るので、注意が必要です。

記録できる内容(Garmin Forerunner 255sと比較)

Amazfit Active 2

以下はランニングで計測できる項目と、約15km走ったときの測定記録です。参考までに。

空白のセルはそのウォッチでは測定できない項目です。

Amazfit
Active 2
Garmin
Forerunner 255s
距離14.98km15.05km
エクササイズ時間1:10:091:10:12
平均ペース4’40”4’40”
平均移動ペース4’39”
平均勾配-ペース調整4’34”
ベストペース2’46”2’41”
平均スピード12.9km/h
平均移動速度12.9km/h
平均勾配-速度調整13.1km/h
最高速度22,4km/h
平均心拍数146bpm144bpm
最大心拍数163bpm 172bpm
最小心拍数52bpm
カロリー消費717kcal安静時 78kcal
運動消費 639kcal
消費済み 717kcal
推定発汗量1,020ml
平均呼吸数37brpm
最小呼吸数17brpm
最大呼吸数49brpm
平均歩行頻度
(平均ピッチ)
184184spm
最大歩行頻度
(最高ピッチ)
219 236spm
歩数12,924
平均ストライド115cm 116cm
最大ストライド164cm
平均上下動比7.6%
平均上下動8.8cm
平均接地時間224ms
トレーニング効果有酸素 3.6
無酸素 0.8
利点:テンポ
有酸素 4.3
無酸素 1.7
ワークアウト負荷184
VO2 MAX
(ml/kg/min)
5862
最高標高133m139m
最低標高11m14m
平均標高49m
獲得標高 上り234m175m
獲得標高 下り237m167m
平均勾配1%
平均パワー245w240w
最大パワー386396w
その他記録項目・心拍ゾーン
・リアルタイムパフォーマンス
・勾配分布
・心拍ゾーン
・パワーゾーン
・リアルタイムパフォーマンス
・温度
・ボディバッテリー消費量

やはり測定できる項目はGarminに分があります。

その他のランニングウォッチとしての機能

Amazfit Active 2

ワークアウト中の表示は「1画面にいくつの項目を表示させるのか」「何を表示させるのか」を、柔軟に変更できます。

自分は1画面に3つくらい厳選して表示させるのが好きです(心拍数、ラップペース、ラップ距離)。

また、自分はあまり使いませんが、インターバルトレーニングの設定にも対応しています。

Amazfit Active 2

Amazfit Active 2、まだランニングウォッチとしては乗り換えられない

Amazfit Active 2

Amazfit製品の、スマートウォッチとしての性能と異次元のコスパの良さには、最大限の信頼を寄せています。日常使いしたいからこそ、ランニングウォッチとしての機能がどこまで進化しているのか、定期的に試しています。

Amazfit Active 2 と、約1年半前に使っていたAmazfit Cheetahとでは、ランニングウォッチとしての使用感には大きな差を感じづらかった、というのが結論です。

特にディスプレイ点灯の反応感度・速度、アクティビティ中の心拍センサーの精度は、個人的なランニングウォッチに求める基準には達しませんでした。と言うか、おそらく自分の基準をクリアするAMOLEDのランニングウォッチは、現時点では、存在しないと思われます。

また、タッチディスプレイのウォッチをランニングで使うなら、クラウンボタンはぜひとも欲しいという、新しい気付きを得られました。

この記事がAmazfit Active 2をランニングウォッチとして検討される方に、少しでも参考になれば幸いです。

 

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それぞれの目標に向けて、一緒にがんばりましょう!

僕はラン歴10年、PBは2時間56分16秒の市民ランナーです。

コロナ禍を乗り越え、遂にレースが帰ってきました!それぞれの目標を達成できるように、いっしょにがんばりましょう^^

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