(ほぼ)サブ3ランナーがAmazfit Cheetahをレビュー。HUAWEI WATCH GT Runnerとの比較

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2023年7月に発売したAmazfit初のランナー向けモデル「Amazfit Cheetah」。

8月に購入して約3週間、HUAWEI WATCH GT Runnerと併用しました。

ガジェットブロガーのレビューはあるものの、ランニングガチ勢の声が少なかったので、サブ3を目指すランナーの一意見として参考にしてください!

2024年1月にプーマが発売した「SOFTRIDE EASE IN(ソフトライド イーズイン)」。マラソン後のリカバリーシューズに良さそうだったので、ランナーのみなさんに共有します^^

SOFTRIDE EASE IN

参照記事 PUMA「ソフトライド イーズイン」レビュー。「楽ふわっ×立ったまま履ける」万能モデル

HUAWEI WATCH GT Runnerの不満点

HUAWEI WATCH GT Runner

2023年6月にGarminからHUAWEI WATCH GT Runnerに乗り換え、約2ヶ月間、使ってきました。

大きな不満点はなかったのですが、この間、「もっとこうだったらいいな」という部分は見えてきました。

  • ワークアウト中、画面が点灯していないと一時停止できない
  • たまにGPS測位に時間がかかる
  • ワークアウト中、画面が常時点灯しない(常時表示はされているが、点灯しないと直射日光下では視認できない)
  • ワークアウト中の表示文字が小さい。表示データの個数を柔軟に設定できない
  • 実用的なWatch専用アプリが皆無

これらの改善を期待してAmazfit Cheetahを試してみました。

Amazfit Cheetahのスペック

Amazfit Cheetah

スペックシートは以下のとおり。GT Runnerと並べておきます。

Amazfit Cheetah HUAWEI WATCH
GT Runner
Amazfit Cheetah HUAWEI WATCH GT Runner
サイズ 46.7×46,7.×11.9mm
(心拍ベース除く)
46.4×46.4×11mm
ケースサイズ 46mm
重量
(本体のみ/バンド込み実測)
約47g / 実測
(バンドは非純正)
約38.5g / 実測53.2g
(バンドは純正短)
ディスプレイ 1.39インチ AMOLED(有機EL)
454×454ppi
1.43インチ AMOLED(有機EL)
466×465ppi
本体材質 繊維強化ポリマー 耐久性ポリマー
画面材質 Panda 強化ガラス +
指紋防止コーティング
メモリ 2.3GB
(音楽保存領域)
4GB
ボタン ・クラウン
・機能ボタン
・クラウン
・機能ボタン
充電端子 ・専用ケーブル ・専用ケーブル
ワイヤレス充電
防水 5 ATM
(水深50mで10分)
5 ATM
(水深50m)
衛星 GPS、BDS(BeiDou)、GLONASS、
Galileo、QZSS、NavIC
GPS、BeiDou、GLONASS、
Galileo、QZSS
充電 最大5V×2A(10W)
バッテリー持続時間 ・通常:最大14日
・ハード:最大7日
・省電力:最大24日
・時計モード:最大45日
・精度GPSモード:最大26時間
・自動GPSモード:最大44時間
・省電力GPS:最大54時間
・通常:14日
・デュアルバンド高精度
GPSモード:20時間
マイク
スピーカー
価格(Amazon参考) 39,990円
(2023/09/05現在)
31,800円
(2023/08/17現在)

スペックシートからわかるAmazfit Cheetahの利点は6つの衛星測位システムをサポートしていることくらい(GT Runnerは5種類)。

スペック的にはGT Runnerが上回る部分が多いです。

Amazfit Cheetahの基本性能

Amazfit Cheetah

サイズは両機種ともほぼ同じですが、Amazfit Cheetahはベゼルがある分、ディスプレイサイズが少しだけ小さいです。

それもあってか、Amazfit Cheetahの方がコンパクトに感じます。

カラーはグレーがかったホワイト×イエローの1展開のみ。

個人的にはダーク系の展開も欲しかった(上位モデルのProはブラック系です)。

ディスプレイ

ディスプレイはAMOLED(有機EL)で視認性は良きです。

最大輝度は1,000nitで直射日光下でも点灯した状態であれば見づらいと感じることはありません(「点灯した状態」であれば)。

バッテリー

Amazfitの製品はバッテリー持ちが高く評価されています。

Amazfit Cheetahもバッテリー持ちではGT Runnerを圧倒しています。

約80分のワークアウト(GPSは最もバッテリーを消費する「精度」に設定)時のバッテリーの消費は以下。

  • Amazfit Cheetah:90%→83%
  • HUAWEI WATCH GT Runner:58%→43%

とは言え、Apple Watchなどと比べればどちらも優秀です。

この両者だとバッテリー持続時間というよりも、GT Runnerのワイヤレス充電に対応していることに大きなアドバンテージがあると感じます。

全体的な操作感

Amazfit Cheetahも「ランニングウォッチ」としては悪くないのですが、操作感(ヌルサク感)はGT Runnerが圧倒的にキビキビしています。ここはさすがのHUAWEIです。

スマホで例えるなら「AnTuTu10万点台のエントリーモデル vs 30万点台のミッドレンジ」くらいの体感差を感じます。

クラウンボタンのヌルヌル感もAmazfit Cheetah少しストレスを感じるレベルです。わりとしっかり回さないと反応しないことがあります。

その他、スマートウォッチとしてのメリット

  • スマホのカレンダー(Googleカレンダー)を共有できる。予定の詳細、メモまで確認できる
  • Alexaが使える(Alexaのリストに声でメモできる)
  • コントールセンターの並び順を編集できる

個人的に最も刺さったのがスマホの標準カレンダーをウォッチで共有できること。

自分はiPhoneのカレンダーをGoogleカレンダーと同期しており、Amazfit Cheetahから予定や詳細を確認できます。

Apple Watchでは当たり前にできることですが、Apple Watch以外でこれができるのはWear OSを搭載したモデルなどに限られます。

予定の「メモ(詳細)」まで見られるので、予定に登録した乗り換えの順路をウォッチで確認できるのは最高に便利です。

Amazfit Cheetahのランニングウォッチとしての性能

ここからが本題。

肝心のランニングウォッチとしての性能を確認していきます。

「屋外ランニング」で1時間22分のワークアウトを行った際の両機種の測定結果と差異です。

Amazfitの項目名
HUAWEIの項目名
Amazfit Cheetah HUAWEI WATCH
GT Runner
差分
(Amazfit視点)
合計時間 1:22:41 1:22:38 +3秒
距離 17.85km 17.85km ±0
 平均ペース 4’38”/km 4’38”/km ±0
 平均速度 12.96km/h
 ベストペース
最高速度
3’12”/km 3’16”/km -0’04”/km
平均歩行頻度
平均ケイデンス
174spm 177歩/分 -3spm
歩く最大頻度
最大ケイデンス
207spm 207歩/分 ±0
平均歩幅 124cm 122cm +2cm
歩数 14,397歩 14,670歩 -273歩
平均心拍数 159bpm 147bpm +12bpm
カロリー 966kcal 773kcal +193kcal
最大BPM
最大心拍数
183bpm 172bpm +11bpm
推定発汗量
運動後の心拍数
回復心拍数
(運動直後の
心拍数の低下)
32,7回/分 20回/分 +12.7回
獲得標高上り
上昇した高度
246m 263.2m -17,2m
獲得標高下り
下降した高度
247m 259.9m -12.9
最低標高
最低高度
16m -10.0m +26m
最高標高
最高高度
102m 73.2m +28.8m
平均標高 56m
獲得距離 6,252m
平均勾配 1%
トレーニング効果 有酸素運動 TE
5.0
無酸素運動 TE
4.2
有酸素トレーニングストレス
3.6
無酸素トレーニングストレス
休憩時間 約90時間
(確認ミス)
28時間
最大酸素摂取量
VO2MAX
55ml/kg/分 63ml/kg/分 -8ml/kg/分
予測タイム ・3km 12:40
・2mi 13:40
・3mi 21:02
・5km 21:50
・10km 45:16
・ハーフ 1:40:22
・フル 3:28′:29
・5km 15:41
・10km 32:47
・ハーフ 1:12:51
・フル 2:34′:28
連携 Stravaに対応 Stravaに対応
その他確認できる項目 ・7日間のトレーニング負荷 ・ランニング能力指数
(持久力とテクニックの効率を
反映した包括的な指数)
・乳酸性閾値
・7日間のトレーニング負荷
・トレーニング指数
(トレーニングの
パフォーマンス予測)
 

GPS精度|Garmin並の高い精度

今回、Amazfit Cheetahを使用して最も感動したのがGPSの精度だったかもしれません。

走り出しはわずか数秒で測位します。

また、精度もかなり正確です。というか、GT Runnerの精度がかなり怪しいことに気づきました。

Amazfit Cheetah HUAWEI GT Runner

往復で同じ歩道を走っているにも関わらず、GT Runnerではこれくらいのアバウトに測定されることがあります。

傾向的にはディティールはAmazfitが正確ですが、GT Runnerは全体で帳尻を合わせている感じ。

20km弱走ると、だいたいいつも同じくらいの数値に収まります。

別日の測定結果も参考にして下さい。

日付 Amazfit Cheetah HUAWEI GT Runner 差異
(Amazfit視点)
9/4 18.18km 18.17km +0.01km
8/30 18.46km 18.34km +0.12km
8/23 7,62km 7.55km +0.07km
8/21 5.41km 5.48km -0.07km

ハーフくらいの距離を走ると100m以上の差異が発生することがあります。

心拍センサーの精度|精度はイマイチ

Amazfit Cheetahの最も残念だったのが心拍センサーの精度です。

GT RunnerやGarminよりも測定の頻度(回数)が少ないためか、リアルタイム性に欠け、所々で追いきれていないと感じる部分がありました。

以下のポストでは、数日間の測定結果の比較をツリーでまとめています。

まず大前提として、Amazfit Cheetahはかなり強めに固定しないと正確な心拍が測定できません。

明るいピンク色がAmazfit Cheetahの測定結果です。

何も知らずに初めて走った日には、こんな感じでひどい結果になってしまいました。

以下は数百mの坂ダッシュを4本行った日の結果。

結果は一目瞭然で、短時間で心拍数が急上昇する局面では追従できておらず、心拍が落ち着いてきたときにやっと追いつき、そのまま一緒に下がってしまっていることがわかります。

また以下のように、上昇した心拍数が高止まりしたまま下がってこないこともあります。

Amazfit Cheetahの心拍センサーの特徴をまとめておきます。

  • かなり強めに固定しないと大きく上振れする
  • 急な心拍の上昇に追いつけない
  • 心拍数が下がっても高止まりして下がらないことがある

心拍数にシビアにならなくてもいいペース走やマラソンレース本番であれば、十分対応できます。

一方でインターバルなど正確な運動強度をリアリタイムに把握したいトレーニングには向かない、というのが、今回出した結論です。

ちなみに、Amazfit CheetahはBluetooth、Ant+で外部センサーと接続できます。

胸部に巻くタイプの「CooSpo H6」を接続して測定した結果が以下。

こうしてみると、GT Runnerが胸部センサー並の高い精度であることがわかります。

視認性|文字の視認性は高い

GT Runnerを使っていて最も不満で、Amazfit Cheetahに期待していたのが、ワークアウト中の視認性について。

結論、総合的に判断するとAmazfit Cheetahの方がまだマシかな、という結果に落ち着きました。

  • ◯ GT Runnerよりもフォントが太いので見やすい
  • ◯ ワークアウト画面の項目数を任意に設定できる
  • ✗ ワークアウト中は常時表示はされるが「常時点灯」ではない
    →直射日光下では点灯していないと見えない
  • ✗ 点灯の速度が「ぬら〜」っと遅い

ワークアウト中の表示項目を詳細に設定できるのは良きでした。

項目数を絞れば、より大きな数字で視認しやすくなります。

GT Runnerは「4個」「3個」「2個」「1個」が1ページずつで固定されており、柔軟性に欠けました。

ただ最大のデメリットが点灯速度が遅いこと。

徐々に明るくなっていくので、「今見たい」タイミングで確認できずにストレスを感じることがあります。

GarminのMIP液晶からGT Runnerに乗り換えたときにも、それなりにストレスを感じましたが、Amazfit Cheetahはさらにクセ強でした……。

※追記
この「ぬら〜っ」とな点灯ですが、ディスプレイ設定の「運動中の起動」をオフにすることで「サッ」と点灯するようになりました!

操作性|ワークアウト中にロックがかかる

ワークアウトを始めると画面とボタンがロックされ、ワンクリックで操作できなくなります。

一時停止や手動ラップをしたいときは、1回目のクリックでロックを解除した上で、再度クリックする必要があります。要はダブルクリックしなければいけないということです。

  • 一時停止:クランクボタン(上のボタン)を2回クリック
  • 手動ラップ:下ボタンを2回クリック

最初は戸惑いましたが、これはすぐに慣れることができました。

その他のランニングウォッチとしての機能

  • 計測できる項目・指標がGT Runnerよりも少ない
  • インターバル設定のレストを「時間」でしか設定できない(「距離」での設定不可)
  • ラップなどのアラートの振動が弱め

以下はGT Runnerだけが計測できる項目。

  • ランニング能力指数
    持久力とテクニックの効率を反映した包括的な指数
  • 乳酸性閾値
  • トレーニング指数
    トレーニングのパフォーマンス予測

正直、これらの指標が計測できたとて、活かしきれるかはその人次第。個人的には「乳酸性閾値」が測定できるのは、GT Runnerの大きなアドバンテージだと感じる部分です(測定がハード過ぎて、1回した成功したことがありませんが笑)。

あと、Amazfit Cheetahはインターバルトレーニングのレストを「時間」もしくは「手動スキップ」でしか設定できません。

2023年9月、ソフトウェアアップデート

2023年9月に大規模なソフトウェアアップデートが行われました。

個人的には体感で感じられるようなものではありませんでしたが、積極的にアップデートしていただけるのは、うれしい限りです。

Amazfit Cheetah設定のコツ

以下はこれからAmazfit Cheetahを使う人におすすめした設定です。

  • 「ボタンモード」はオフにする
    「オン」にするとクラウンボタン(上ボタン)が「決定」、下ボタンが「戻る」に割り当てられてめちゃくちゃ使いづらい
  • クラウンボタンの振動はオフにする
    「オン」にすると何だかもっさりする
  • ディスプレイ設定の「運動中の起動」をオフ
    先述のとおり。オフにすることでワークアウト中の点灯速度が機敏になる

Amazfit Cheetah Proとの違い

同時に発売した上位モデル「Amazfit Cheetah Pro」の特徴は以下。

  • ディスプレイサイズが大きい(1.45インチ)
  • ベゼルがチタン
  • ブラックカラーでかっこいい
  • ナイロンストラップ
  • スピーカー搭載

センサーやGPSなどのランニングウォッチの性能に関わる重要な部分に違いはありません。

個人的には(色以外は)Amazfit Cheetahで十分かな、と思います。

Proの価格になると、普通にGarminとかに手が届きます。

結論:Amazfit Cheetahを使うことにした

Amazfit Cheetahのメリデメをまとめておきます。

【メリット】

  • バッテリーがめちゃくちゃ持つ
  • GPS精度が正確
  • ワークアウト画面を自由にカスタマイズできる
  • スマホのカレンダーを同期できる
  • Alexaが使える

【デメリット】

  • 操作感はそこまで良くない(ヌルサクではない)
  • 心拍センサーの精度はものたりない

何を優先するかによりますが、個人的にはGPSの精緻さを知ってしまった以上、GT Runnerに戻ることができなくなりました。

心拍センサーの精度には若干の物足りなさを感じます。しかしいずれにせよ、これから気温が低くなったときに精度を求めるなら、胸部に巻くタイプのセンサーが必要になると判断しました。

この夏のトレーニングを支えてくれたHUAWEI WATCH GT Runnerに感謝しつつ、これからのレースシーズンはAmazfit Cheetahにがっつり活躍してもらおうと思います!

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