【1.5万円以下】Amazfit Bip 6 レビュー。Active 2との違いは?ランナー目線でレビュー

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前回、Amazfit Active 2の検証を行っていたところ、2025年4月に国内で発売した「Amazfit史上最高のエントリーモデル」を謳う Amazfit Bip 6 のレビュー依頼(製品提供)をいただきました。

両機種で購入を迷われている方も多いと思います。この記事ではAmazfit Bip 6の使用感を、Active 2との違いも踏まえながらお伝えします。

またサブ3近辺で走る一市民ランナー視点でも検証を行っています。

==この記事の結論==

物価高の中、1.5万円以下でこれだけ妥協点が少ないスマートウォッチはほとんどないと思う。

手に取りやすい価格を実現しながら、ユーザーが想定する「必要最低限」を超えてくる

Active 2との機能的な最大の違いは、気圧高度計の有無と言えそう。ランニングウォッチとして使う場合、高度やパワー(W)を計測できない点は知っておきたい。

Amazfit Bip 6のスペック(Active 2との比較)

Amazfit
Bip 6
Amazfit
Active 2
(スタンダード版)
Amazfit Bip 6Amazfit Active 2
本体素材アルミニウム合金,
繊維強化樹脂
ステンレススチール製ベゼル,
ポリマー製ミドルフレーム
サイズ約46.3 x 40.2 x 10.45
(心拍ベース除く)
約43.9 x 43.9 x 9.9mm
(心拍ベース除く)
バンド幅22mm20mm
重量 (バンド除く)約42.9g
(バンド含む)
約42.13g
(バンド含む)
ボタン22
OSZepp OS 4.5Zepp OS 4.5
ウォッチフェイス400以上400以上
常時表示(AOD)ありあり
ディスプレイ1.97インチ
HD AMOLED
1.32インチ
HD AMOLED
解像度390 x 450466 x 466
PPI302353
ピーク輝度2,000nit2,000nit
タッチスクリーン2.5D強化ガラス+
指紋防止コーティング
2.5D強化ガラス+
指紋防止コーティング
バッテリー容量340 mAh270 mAh
充電時間約2時間約2時間
バッテリー持ち (標準)約14日間約10日間
バッテリー持ち (ハード)約6日間約5日間
防水5ATM5ATM
マイクありあり
スピーカーありあり
モーターローターモーターローターモーター
Bluetooth通話ありあり
音楽保存可能(容量は不明)最大512MB
Bluetooth5.25.2
Wi-Fiなしなし
NFC日本なし日本なし
外部センサー
への接続
ありあり
Alexaなしなし
オフライン
音声アシスタント
あり
(日本語非対応)
あり
(日本語非対応)
オフラインマップありあり
Zepp Flow
(AI音声操作)
ありあり
Amazfit
Bip 6
Amazfit
Active 2
(スタンダード版)
Amazfit Bip 6Amazfit Active 2
体組成測定なしなし
24時間モニタリング心拍数/血中酸素レベル/
ストレスレベル
心拍数/血中酸素レベル/
ストレスレベル
呼吸エクササイズあり(要ミニアプリ)1種類
生理周期
トラッキング
ありあり
レディネスありあり
GPS連続使用最大32時間最大21時間
測位システム5衛星測位
(GPS, GLONASS, Galileo, BDS, QZSS)
5衛星測位
(GPS, GLONASS, Galileo, BDS, QZSS)
運動加速度センサー、ジャイロスコープ、
地磁気センサー、環境光センサー
加速度センサー、ジャイロスコープ、
地磁気センサー、気圧高度計
環境光センサー、温度センサー
スポーツモード140種類以上160種類以上
インターバル作成あり
ウォッチ上で作成可能
あり
ウォッチ上で作成可能
トレーニングテンプレ作成あり
アプリで作成可能
あり
アプリで作成可能
ランニングサポート・トラックラン
・スマート軌道修正
・仮想ペーサー
・トラックラン
・スマート軌道修正
・仮想ペーサー
ワークアウトステータスPeakBeats™
(Vo2Max、完全回復時間、
トレーニングの負荷・効果など)
PeakBeats™
(Vo2Max、完全回復時間、
トレーニングの負荷・効果など)
価格14,800円18,900円

発売日が近いエントリーモデル同士ということもあり、スペックは、ほぼ同じです。

Active 2と同等スペックでありながら、Bip 6は4,000円も安いです。

ただ後述するように、ランナーにとっては「気圧高度計の有無」が重要な違いとなります。

ちなみに先代モデル「Amazfit Bip 5」との主な違いは以下のとおりです。1世代分とは思えないほどに進化がえげつないです……!

 

Amazfit Bip 6 vs Bip 5

Amazfit Bip 6

Amazfit Bip 6 レビュー(スマートウォッチとして)

Amazfit Bip 6

提供いただいたのはストーンカラー。

Amazfit Bip 6

本体はゴールド味があって、美しいです。

Amazfit Bip 6

ストーン以外には「ブラック」「チャコール」「レッド」の展開があり、それぞれ本体のカラーも異なります。

 

グレーのバンドはブラックよりも、埃などゴミの付着が目立たないのが良いですね。バンド幅は22mmで、3rdパーティー製のものに取り替えられます(当記事でも、一部、他社のバンドを使っている写真を掲載しています)。

本体サイズ(縦)は46.3mmで、Apple Watchのナンバリングモデルとほぼ同じ一般的なスマートウォッチのサイズです。43.9mmのActive 2よりは2mm以上、縦に長く、存在感があります。

ボタンは右側に2つ、付いています。上ボタンはおしゃれなあしらいが施されています。

ディスプレイ

ディスプレイは1.97インチ、390 x 450ピクセル、302ppiの有機EL(AMOLED)。

ディスプレイサイズはスクエア型のBip 6の方が大きく、一度に表示される情報量も、少しだけ多いです。

ディスプレイの最大輝度は2,000nitでActive 2と同じ。屋外の直射日光下では、めちゃくちゃ見やすいわけではありませんが、個人的には通常の使用に支障はありません。これ以上、明るくなると、バッテリーの消費にも影響するので、良い塩梅ではないでしょうか。

バッテリー

バッテリーの公称値は以下のとおり。

  • バッテリー持続時間:最大14日間
  • ヘビーユース:最大6日間
  • 省電力モード:最大26日間
  • GPSモード:最大32時間

以下の条件で90分の運動をした際、約10%程度、バッテリーを消費しました。

  • 輝度調整 オート(日中に走ったので、点灯時はMaxまで上昇)
  • 運動時常時ディスプレイ表示 オン
  • 点灯時間 5秒
  • 運動時は心拍数モニタリング オン

今回の検証時は上記の運動を含めて、24時間で17%の消費でした。運動しなければ10%弱の消費に抑えられそうです。

ちなみにActive 2のバッテリー持続時間は最大10日間(公称値)で、Bip 6の方が1.4倍長いです。実用上、大差はありません。

全体的な操作感

操作感はエントリーモデルでありながら、文句の付けようがありません。そもそもスマートウォッチはスマホのような複雑な操作を求めませんので、十分です。

Amazfit Bip 6を初めとしたAmazfit製品は、ひとつの機能(例えば運動、レディネスなど)を使うにも、複数のアクセス方法があります。

  • 上ボタン
    全アプリ一覧
  • ウォッチフェイスから左にスワイプ
    クイックアクセス(各機能への簡単なアクセス)
  •  ウォッチフェイスから右にスワイプ
    ショートカット・カード(カード型のウィジェット)
  •  ウォッチフェイスで上から下にスワイプ
    コントロールセンター(主にシステム機能へのショートカット)
  • ボタンの長押し(上下それぞれ)
    :ショートカット(音声アシスタント「Zepp Flow」へのアクセスなど)
  • さらにアプリによっては、ウォッチフェイスから直接アクセスできるものもある

初期設定では若干、被っているものもあるため、使用する中で最適化していくのが良いでしょう。

おすすめ機能

以下、スマートウォッチとして個人的に便利かも、と感じる機能です。

レディネススコア

Amazfit Bip 6

レディネススコアは、心身の回復状態を直感的に示すスコアです。

他社における「ボディバッテリー」機能と似たようなものですが、レディネススコアは現在のHPを示すというよりは、「いかに回復するか」に主眼が置かれています。どうすれば、身体と精神をより回復させられるか、インサイトを得られます。

オフラインマップのダウンロード

この価格ながらウォッチにオフラインマップをインストールできます。

Amazfit Bip 6

1回のダウンロードは最低でも上記の画像のとおり、約55km×32kmのエリアをダウンロードしなくてはいけません。この範囲をダウンロード(ウォッチに転送)するにの、ざっくり50分かかったので、時間があるときにウォッチにダウンロードすることをおすすめします。

Amazfit Bip 6

ウォッチのマップはあくまで補助的なもので、スマホのようなスムーズな操作はできません。

RestoreIQ™(睡眠モニタリング)

Amazfit Bip 6

モニタリングの精度、そしてアプリの完成度と、Amazfit社が睡眠・休息にかなり力を入れていることが伝わります。

昼寝の記録にもばっちり対応。夜、ベッドに入ってスマホを触っている時間は、睡眠時間から除外されていたので、モニタリングの精度は高いと感じます。

蓄積されるデータはアプリでの視認性が高く、直感的に現在の状況を理解できます。

Zepp Flow™

AmazfitのAI音声アシスタント「Zepp Flow™」も実用的です。

Zepp Flow™は、よくある「スマホの音声アシスタントを起動する」ものではなく、ウォッチ単体で利用できます。「Powered by OpenAI」で、簡単な質問であれば、端的に回答してもらえます。

※ 消音にしておいても、回答時に音声が出力されてしまいます。おそらく、今後、アップデートで改善されると思います。

ボイスメモ

録音ができるスマートウォッチは多々ありますが、純正アプリとしてプリインストールされているのは、いいですね。音質も実用的ではないでしょうか。

家族機能

Amazfit Bip 6は、家族の健康と安心をサポートする「家族機能」が利用できます(Zeppアプリの機能なので、Bip 6以外でも利用できます)。

他のAmazfitアカウントと「家族」になることで、以下のように、相手の簡易的な活動が見られるようになります。

Amazfit Bip 6

家族側から筆者のステータスを見たときの画面

確認できる項目は歩数と睡眠記録、そしてなぜか、体重

家族とは言え、体重の公開/非公開は選択できるようになるといいな、と思います(以前、他社中華バンドの家族機能を使ったときも、体重がフルオープンだったので、これは国民性なのかしら)。

Amazfit社としては、特に離れて暮らす高齢の両親など「見守り用途」としての使用を想定しているようです。

また、画面の中にあるハートマークをタップすると、つつく(片ポンする)ことができ、相手のウォッチに通知が来ます。

「1日1回、家族間でつつき合って、生存確認する」「『今から帰ります』の合図としてつつく」など、使い方は無限です。

Amazfit Bip 6

ランニングウォッチとしてのレビュー

筆者はサブ3への復帰を目論む市民ランナーです。ランナーの視点からAmazfit Bip 6のランニングウォッチとしての性能を、簡単にレビューします。

視認性

屋外での日中の視認性は上記ポストのような感じ。

Amazfit Bip 6、Active 2ともに最大輝度は2,000nitで、点灯の速度や感度に違いはなさそうです。

ランニング中は輝度最大、常時表示設定にしていても、強制的に消灯し(最低輝度に下がり)ます。消灯すると、直射日光の下では、何も見えなくなるため、手首を持ち上げて、点灯させる必要があります。

ランニング中は静止時と異なり、常にウォッチが動いているせいか、手首を持ち上げたときの点灯の確率が100%ではありません。上記のポスト内の動画で、点灯の感度や速度を確認してみてください。

アクティビティ中の表示項目数と表示は以下のような感じで、Active 2よりも数字のサイズが小さいです。せっかくの大画面を活かしきれていないのが、もったいない感じがします。

Amazfit Bip 6

GPS精度

Amazfit Bip 6は5つの衛星で測位できます(GPS, GLONASS, Galileo, BDS, QZSS)。Active 2も同じです。

ただし、複数の周波数帯の信号を使って精度を高める「デュアルバンド測位」には対応していません。対応している手持ちのランニングウォッチ(Garmin Forerunner 255S)と、測定した距離を比べてみました。

①Amazfit
Bip 6
②Garmin
Forerunner 255S
① – ②
( (① – ②)/ ② )
1回目17.86km17.91km-0.05km
(-0.2%)
2回目13.76km13.83km-0.07km
(-0.5%)
3回目13.65km13.70km-0.05km
(-0.3%)

すべてGarmin Forerunner 255Sよりも短くなりましたが、いずれも1%未満の差で、個人的には許容範囲です。経験上、走行距離が長くなるほど、帳尻が合ってきて、その差異はさらに狭まります。

運動中の心拍センサーの精度

測定環境は5月中旬(外気温20℃〜25℃)。

以前、Amazfit Active 2を使用したときは、あまり良い結果を得られなかったこともあり、今回も過度な期待はしていませんでした。

結論、その不安は杞憂に終わりました。

初回の測定からいきなり胸に装着する心拍センサーにも比肩する精度を叩き出してきました。

▼初回の測定結果(濃い赤=Amazfit Bip 6、暗い塗り=Coospo H6(胸バンド) )

Amazfit Bip 6

▼2回目の測定結果(濃い赤=Amazfit Bip 6、暗い塗り=Coospo H6(胸バンド) )

Amazfit Bip 6

  • いずれも走り始めは安定しないが、10分くらい走行すると、胸センサーに近づく
  • いずれも40分付近の急激な上昇や、所々で下がりきらないところがあるが、十分な精度

真冬などの精度は、まだわかりませんが、少なくとも、春から夏にかけてのこの時季は実用的な精度です。

ランニングウォッチとしての操作性

Active 2のレビュー時にも述べたとおり、、ランニングウォッチとして使うなら、クラウン型のボタンは欲しいところです(汗をかくと、タッチ操作しにくい)。

また、これもActive 2と同様で、ワークアウト中のボタン操作(手動ラップ、停止など)は、画面が消灯しているときは「1クリックで点灯させて→もう1クリックして操作」です。

この挙動を知っていないと「一時停止から再開したつもりが、止まったままだった」「ラップが取れていなかった」というミスが起こる可能性があるので、注意です。

記録できる内容(Garmin Forerunner 255Sと比較)

以下はランニングで計測できる項目と、約15km走ったときの測定記録です。

空白のセルはそのウォッチでは測定できない項目です。

Amazfit
Bip 6
Garmin
Forerunner 255S
距離17.86km17.91km
エクササイズ時間1:25:361:25:39
平均ペース4’47”4’47”
平均移動ペース4’47”
平均勾配-ペース調整4’40”
ベストペース2’51”2’40”
平均スピード12.5km/h
平均移動速度12.6km/h
平均勾配-速度調整12.8km/h
最高速度22,5km/h
平均心拍数142bpm146bpm
最大心拍数173bpm 180bpm
最小心拍数74bpm
カロリー消費833kcal安静時 95kcal
運動消費 774kcal
消費済み 869kcal
推定発汗量1,420ml
平均呼吸数38brpm
最小呼吸数18brpm
最大呼吸数48brpm
平均歩行頻度
(平均ピッチ)
181spm181spm
最大歩行頻度
(最高ピッチ)
223spm 242spm
歩数15,510
平均ストライド115cm 115cm
最大ストライド164cm
平均上下動比7.8%
平均上下動8.9cm
平均接地時間228ms
トレーニング効果有酸素 3.8
無酸素 2.4
利点:テンポ
有酸素 4.9
無酸素 2.5
ワークアウト負荷187
VO2 MAX
(ml/kg/min)
5862
最高標高137m
最低標高11m
平均標高
獲得標高 上り280m
獲得標高 下り264m
平均勾配
平均パワー237w
最大パワー417w
気温27℃28℃
湿度52%
西風15km/h
(約4.17m/s)
その他記録項目・心拍ゾーン
・リアルタイムパフォーマンス
・心拍ゾーン
・パワーゾーン
・リアルタイムパフォーマンス
・ボディバッテリー消費量

重要な違いは上記表内の太字の部分です。

  • ベストペースが異なる(Bip 6の捕捉が若干劣る)
  • 最高ピッチ数が19も違う(全速力時にBip 6のピッチ計測に抜けがある?)
  • Bip 6には気圧高度計が搭載されていないため、高度やパワー(W)の測定ができない

ちなみにActive 2は気圧高度計を搭載しており、この点が両モデルの最大の機能的な違いと言えそうです。

その他のランニングウォッチとしての機能

Amazfit Bip 6

Active 2と同様に、ワークアウト中の表示は「1画面にいくつの項目を表示させるのか」「何を表示させるのか」を変更できます。

Amazfit Bip 6

また、インターバルトレーニングの作成にも対応しています。

期待する「必要最低限」を超えてくるエントリーモデル

物価高の流れはガジェット界でも例外ではありません。そんな中で、1.5万円以下でこれだけ妥協点が少ないスマートウォッチを他に見つけるのは、難しいと思います。

エントリーモデルを検討するユーザーは、「最低限の機能性と完成度で十分なので、手に取りやすい価格」を望んでいます。Bip 6は手に取りやすい価格を実現しながら、ユーザーが想定する「必要最低限」を超えてきます。誇張なしでゲームチェンジャーでした。

自分みたいにランニングウォッチとして使いたいという稀有なユーザーでない限り、「これで十分」と思える人は多いと思います。

 

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