2024年9月、Keychronからシザースイッチ搭載の薄型キーボード「Keychron B1 Pro」が発売されました。
持ち運び用のサブ機での利用を想定し、実際に購入し、数日使った段階での感想を残しておきます。
==この記事の結論==
モバイル用のキーボードとしてはスペック過多。個人的には持て余してしまう感を覚えてしまった。自宅でも外でも同じキーボードを使いたい人におすすめ。
Keychron B1 Proのスペック
Keychron B1 Proは2024年5月に海外で先駆けて発売されていました。今回、日本の正規代理店「株式会社コペックジャパン」が技適を取得した製品を国内で発売しました。
スペックは以下のとおり。参考に引き合いに出されがちな「Logicool MX KEYS MINI」と並べておきます。
Keychron B1 Pro | Logicool MX KEYS MINI | |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
発売日 | 2024年9月 | 2021年11月 |
サイズ (縦×横×厚み mm) | 130×296×5.2(フロント)14.5(リア) | 131×295×20 |
重量 | 425g | 506g |
対応OS (メーカーが保証) | Windows macOS Linux | Windows macOS Linux 8 ChromeOS Android |
同時接続台数 | ー | 最大3台 |
キー種類 | シザースイッチ | パンタグラフ |
接続 | ・Bluetooth ・USB TYPE-C ・2.4GHz | ・Bluetooth ・Logi Bolt USBレシーバー |
バッテリー | 1日5時間の使用で最大8ヶ月 | バックライトオフで最長5ヶ月 |
充電ポート | USB Type-C | USB Type-C |
その他 | ・ZMKリマップ対応 | ・バックライト |
参考価格 (Amazon) | 6,930円 | 16,627円 |
当方の環境と購入した動機
筆者の使用環境は以下の通り。
- 自宅では分割キーボードの7s Proを使用
- Macに外付け
- 非エンジニア。記事執筆、事務作業がメイン
- 購入したのは英語配列モデル
購入した動機はズバリ、この価格でキーリマップに対応していたこと。シザースイッチの薄型かつ6,000円台という価格でリマップできるキーボードを他には知りません。
出先でもリマップしたゴリゴリのキーボードが使えるようになれば、作業効率が爆上がりするのでは、という思惑で購入しました。
Keychron B1 Proの特徴・使ってわかったメリット
まだまだ使用時間は短いですが、良いと感じた順に挙げていきます。
キーリマップできる
そもそもKeychron B1 Proを購入した動機が、先述のとおりキーリマップできることでしたので。
Launcher にアクセスして有線で接続すれば、特に説明がなくとも、簡単にリマップできました。普段からVIAなどを使っている人であれば迷うことはないはずです。
僕はHHKB式のタイピングが染み込んでしまっているので、今回も贅沢に右ShiftをMo(1)に割り当てて使っています。
3種の接続方法に対応
ここ数ヶ月モバイル用途で使っていたArteck HW305 は2.4Ghz接続のみ対応で、受信機がUSBポートを1つ埋めてしまいます。Keychron B1 ProはBluetooth接続に対応しており、貴重なMacBook Airのポートを消費しません。
自宅で使う際は有線で接続し(有線で使用すれば、勝手に充電される)、持ち出すときのみBluetooth運用するのが良きかな、と考えています。
静音性
控えめに言っても静かです。以下の動画は結構、ゲインを上げています。
個人的には打鍵感はそこまで好みではありません。M1 MacBook Air備え付けのキーボードよりは全然ストロークが深めですが、なんだろう、独特な「まったり感」になかなか慣れません。とは言え、これも時間の問題だと思いますので、今はそこまで焦っていません。
(追記)
薄型キーボードということで最初は使っていなかったリストレストを導入することで、打鍵感の向上と打鍵ミスの改善を実感できました。
尊師スタイルも問題なし
M1 MacBook Airで直置き尊師スタイル運用できます。キーブリッジは不要です。
使っている中で微妙だと感じたこと
以下は最初の数日使う中で微妙だと感じたことです。
所々で「同時押下」時の挙動がおかしい
複数キーを同時に押下したとき、正しく押下されなかったり、全く別のキーが押下されてしまったりと、まだ安定感がない部分があります(変なリマップしたかな?)。
例えば
- WordPress頻出のショートカット「H2」に変換する「Ctrl+Option+2」が効かない
- Mo(1)+Shift+「;」を押下すると、「[」も一緒に押下されてしまう
(同様にMo(1)+Shiftと同時押しすると、突拍子もないキーが一緒に押下されてしまうことが多々あり)
今後のアップデートで修正されるとは思います。もちろん自分の環境の何かが悪さをしているのかもしれません。
キー配置への不満
あくまで個人的な意見です。
- 数字キー「1」の左隣は不要、もしくはEscキーであってほしい
- スペースキーが分割されていてほしい
- 右Shiftが大きい(できればHHKBよろしく、最右列にもう1つキーを増やしてほしかった)
- 最上段キーは不要で、60%配列だったら最高だった
物理的な問題はどうにもなりませんが、リマップできることがこれらの不満のいくつかを解決してくれます。本当にリマップは尊い。
主力級がベンチを温めることに勿体なさを感じる
総じて満足しています。今、不満に感じていることも、時が経てば、きっと気にならなくなると思います。
ただ、使っているうちに「そもそも常用するわけではなく、基本的に外出時にしか使わないモバイルキーボードに、ここまでのスペックが必要なのだろうか」という思うようになりました。
十分、メインとして使える機能を持ったキーボードを「サブ」として待機させておくことに、なんだか勿体なさを感じてしまいます。かといって自宅に分割キーボードの7s Proがあり、今のところ、それに取って代わるだけのメリットもありません。
結論、Keychron B1 Proは自宅でも外出先でもこれ1台ですべてカバーしたいという人には向いていると思います。一方で自分みたいにモバイル用途のサブ要員を想定していると、持て余してしまうかもしれません。
とは言え、7,000円以下で購入できるキーボードです。スーパーサブをこの価格で雇えるなら、決して高くない投資だと考えることもできます。
▼合わせて参考にして欲しい記事



コメント