モバイル用のキーボード探しを進める中で、配列が好みで、わりとお手頃だった「Arteck HW305」を見つけたので購入。
MacBook Airユーザーの自分が利用する中で感じたことをシェアします。
==この記事の結論==
3,000円弱で購入でき、キーピッチはMacBook Airとほぼ同じ、一般的なノートパソコンよりも深いキーストローク、MacBook Air(13インチ、2020)では、キーブリッジなしで尊師スタイル運用可、といった点がメリット。
サブのモバイル用のキーボードとしての購入はあり。普段、メカニカルキーボードを使っているユーザーでも、慣れるまでそこまで時間はかからない。
「Arteck HW305」スペック
Arteck HW305はガジェッターに人気のスリムキーボード「Logicool MX KEYS MINI」の廉価モデルと言われることもあるみたいです。
一応、スペックを比較しておきます。
Arteck HW305 | Logicool MX KEYS MINI | |
---|---|---|
発売日 | 2022年10月 | 2021年11月 |
サイズ (縦×横×厚み mm) | 116×284×6 | 131×295×20 |
重量 | 341g | 506g |
対応OS (メーカーが保証) | Windows | Windows macOS Linux 8 ChromeOS Android |
同時接続台数 | 1台 | 最大3台 |
キー種類 | パンタグラフ | パンタグラフ |
接続 | ・USBレシーバー(2.4GHz) | ・Bluetooth ・Logi Bolt USBレシーバー |
バッテリー | 1日2時間で6ヶ月 | バックライトオフで最長5ヶ月 |
充電ポート | USB Type-C | USB Type-C |
その他 | ・バックライト | |
参考価格 (Amazon) | 2,999円 | 16,627円 |
実売価格には3倍以上の差がありますが、Arteck HW305の方がスマホ1台分くらい軽いです。
「Arteck HW305」購入した理由
- 気軽に持ち運べる
- 比較的安価なサブ機(一軍は7s Pro)
- 尊師スタイル可
- 日本語配列
- 折りたたみキーボードよりもストロークが深そう
以下、MacBook Air(M1、2020)を利用している筆者によるレビューです。Mac OSは動作保証対象外です。
「Arteck HW305」レビュー
まずは外観から。
筐体サイズ、キーピッチともにMacBook Air(2020)のキーボードとほぼ同サイズです。
重量は341gとめちゃくちゃ軽すぎるわけでもなく、かと言って、重いわけでもない。
このモデルを選んだ理由の1つが「日本語配列」であること。
一般的に日本語配列が選ばれる理由は
- Enterキーが大きい
- 「英数/かな」切り替えができる
あたりだと思われますが、自分の場合は「Enterの直上にDelete(カーソルの左の文字を削除する)があること」でした。MacBook AirやHHKBなどと同じ配列です。
以前レビューした、Ewinの折りたたみキーボードみたいに数字キーが小さくないこともグッドポイントです。
またこのモデルの特徴でもあるのが、最上段、最下段キーの表面が凸型、それ以外の一般キーが凹型になっていること。
これが廉価版「Logicool MX KEYS MINI」と呼ばれる所以かもしれません。ただ、個人的にはキータッチにおいてこの凹凸の恩恵は感じられず、デザインとしての意味合いが強いと感じました。
設定
Macの設定(システム設定→キーボード→キーボードショートカット→修飾キー)から、以下の通り配列を変更しました。
これは前回のEwinのときにも感じたことですが、本当は「Fn」キーの位置に「optionキー」を配置したかったのですが、このモデルも割り当てられず。
また後述しますが「無変換」「変換」「カナ/かな ローマ字」の3つのキーは、Macでは無効で、利用できません。ここが使えたら、Macユーザーとしては、本当に文句のつけようがなかったのに……!
打鍵感
期待していた以上にストロークが深く、普段、メカニカルキーボード(7sPro)ユーザーの自分でも、初日から確かなタイピング感を得ることができました。
前回、Ewinの折りたたみキーボードを使ったときに感じたのが、折りたたみキーボードのストローク深度の限界について。
Arteck HW305のキーストロークは実測で1.6〜1.8mm程度もあり、折りたたみキーボードのそれとは、体感では全く違います。
打鍵感にプラスティッキー感があるのは否めません。ただしそれによってこの軽さが実現できているのであれば、個人的には問題ありません。どうしてもタイピング感を求めたいのであれば、7s Pro(一軍のキーボード)を使えばよいだけです。
尊師スタイルについて
本体が軽量なので、キーブリッジを用意せずとも、MacBook Airのキーボードに直置きして使えます。
MacBook Air(2020、13インチ)には、正に「シンデレラフィット」。
使ってわかった注意点、微妙なところ、デメリット
自分の環境で個人的に微妙だと感じたのが、先述の通り、Macでは最下段の「無変換」「変換」「カナ/かな ローマ字」の3つのキーが完全に無効化されていること。
MacBook Airの日本語配列で、親指で言語切り替えを行っているユーザーが乗り換えると、どうしても許容できないかもしれません。
せめて、これらのキーが有効なキーであるなら「英かな」「Better Touch Tool」などのツールを使って、言語切り替えに割り当てられたのですが……。
この一丁目一番地のポジションに3つも使えないキーがあることに、もったいなさを感じてしまいます。
あと、2.4GHz接続にしか対応していないことについて。個人的にはMacBook Air以外では使わないので、大きな問題ではありません。当たり前ですが、USB接続に対応した機器でしか利用できません。
Bluetooth接続を求めるのであれば、同じくArteckからHB086というモデルが販売されています。
かなり古め(Amazonの取り扱いは2016年開始)のモデルではありますが、3台の同時接続に対応。こちらはMac OSにも対応しているとのことです。
使うことでわかった「Arteck HW305」の魅力
- 自分は折りたたみキーボードが不要だとわからせてくれた
- パームレストが不要
- 2.4GHz接続が快適
持ち運び用途のキーボードであっても、必ずしも、「折りたたみ」を選ばなくても良いことがわかったのは、最大の収穫でした。
持ち運び=よりコンパクトになった方が良い、と想像しがちですが、正直なところ、折りたたみじゃなくても、今回のArteck HW305くらいのスリムなモデルであれば、「快適な持ち運び」という目的に合致しますし、打鍵感も圧倒的に良いです。
上の写真のようにMacBook Airと重ねることで、バックにもスリムに収納できます。
あと、パームレストを持ち運ばなくても良いこともArteck HW305のようなコンパクトなキーボードを選ぶ理由になります。これまで7s Proを出先で使おうとすると、無条件でパームレストもセットで必要でした。
さらに2.4GHz接続が思っていたよりも快適でした。一般的にBluetooth接続よりも遅延が少ないないと言われており、スリープ起動時も一打目から空打ちせず、入力できます。
USBポートを1つ埋めてしまうことはデメリットではありますが、有線ケーブルで接続していると考えれば同じことです。有線のような安定感でありながら、ケーブルレス。有線とBluetoothの中間にあるような使い勝手で、良きです。
まとめ
Arteck HW305のメリット
- 安い(3,000円弱)
- 341gと軽量、コンパクトに持ち運べる
- ストロークが深め(実測1.6〜1.8mm程度)
- MacBook Airとほぼ同じキーピッチ
- 日本語配列(Enterの直上にDeleteキー)
- キーブリッジなしでMacBook Airで尊師スタイルできる
Arteck HW305のデメリット
- Macで使う場合、最下段の3つのキーが無効
- 打鍵感は価格相応
- 2.4GHz接続のみ(人によってはデメリット)
購入する前に期待していたことは、すべてクリアしてくれました。
最も大きな収穫は、ポータブル用途であっても、折りたたみキーボードでなくても良いことがわかったことです。
これくらいスリムなキーボードであれば、折りたたみキーボードと同じ感覚で持ち運べつつ、それよりも高い打鍵感、使い勝手を得られます。
Arteck HW305に限らず、持ち運べるコンパクトなキーボードを探している方の参考になれば幸いです。
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