【Proじゃない】Xiaomi Redmi Buds 6レビュー|5,000円台、マルチポイント、上書き接続に対応

Redmi Buds 6 gadget
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2025年1月に国内で発売したXiaomi Redmi Buds 6。

同時に発売した上位モデルのRedmi Buds 6 Proが話題に挙がりがちなところ、5,000円台でありながらマルチポイントからANC、外部音取り込みまで備えた本機のコスパの良さに着目して購入してみました。

実際に使って感じたことを共有します。

==この記事の結論==

5,000円台でワイヤレス充電以外の基本機能を有し、さらに3台目端末のBluetooth設定からの上書き接続にも対応していた。自分が知る限り、上書き接続に対応したXiaomi製品に出会ったのは初めて。使い勝手抜群の隠れ名機になる予感。

✅ Xiaomi Redmi Buds 6の長所

  • 最安水準で3台目端末設定からの上書き接続に対応
  • ANCオフなら10時間以上のバッテリー持続が期待できる
  • 価格の割にアプリでできることが豊富

🤔 Xiaomi Redmi Buds 6の短所

  • 低遅延モードがない
  • ANC、外部音取り込みは実用的だが性能は価格相応
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Xiaomi Redmi Buds 6のスペック

Redmi Buds 6

タイプカナル型ANC
(-49dB)
(片耳でも利用可)
カラー・ナイトブラック
・クラウドホワイト
・コーラルグリーン
外部音取込
重量・片耳 約5g
・ケース+イヤホン 約43.2g
装着検出
連続再生・単体:最大10時間(ANCオフ)
・ケース込合計:最大42時間
片耳
充電時間・イヤホン 約●分
(10分で4時間再生)
・充電ケース 約●分
ワイヤレス
充電
充電コネクタUSB Type-C専用アプリ
防水IP54低遅延
対応
コーデック
SBC / AAC
(公式の表記なし。
端末で確認)
価格5,480円
Bluetooth5.4その他・ワンタッチ撮影
(Xiaomi OS搭載デバイス)
・着信自動応答

スペックシートを見た段階で感じたメリデメは以下。

  • メリット
    5,000円台でマルチポイント対応、単体で最大10時間のロング再生、IP54の高い防塵防滴仕様、ANCのdB表記は高め
  • デメリット
    コーデックはAACまで、5,000円で装着検出対応、低遅延モードなし

Xiaomi Redmi Buds 6 実機レビュー

Redmi Buds 6

今回は「コーラルグリーン」を購入。ミントカラーで性別問わずおしゃれに使えます。

Redmi Buds 6

想像していたよりも薄いケース。ライン状のライトがかっこいい。

Redmi Buds 6

ケースの裏には仕様などが記載されたシールが。今どき、製品にがっつりシールが貼られているのも珍しい。おそらく剥がせるのだろうけれど、技適マークなどが記載されているので、悩む……。

Redmi Buds 6

本体はショートなスティックタイプ。外側はシルバーのラインが施されています。Xiaomiのイヤホンではおなじみのデザイン。以前レビューしたRedmi Buds 4 Proもこんな感じでした。

Redmi Buds 4 Pro

Redmi Buds 6

本体サイズはほぼAirPods Proと同じと言っても良いでしょう。

Redmi Buds 6

イヤホンの口は楕円形ですが、一般的な製品よりも少し大きめなので、社外製のイヤーピースとの相性がありそうです。

説明書

クリックして拡大できます。

装着感

Xiaomi Redmi Buds 6
装着感に特筆すべきことはありません。スティックタイプにしては、サイドへの飛び出しは抑えられている方だと思います。装着して耳を下にする「寝ホン」的な使い方は難しそう。

遮音性は高くもなく、ザルでもなく、こちらも特に言うことなし。遮音を期待するならANCオンで使うのが前提です。

操作性

デフォルトでは以下のコマンドが割り当てられています。

【ステレオ(両耳)使用時】

操作
1タップ
・再生/一時停止
・通話応答/終話
2タップ・再生/一時停止
・通話応答/終話
・曲送り
・通話拒否
3タップ・曲送り
・通話拒否
・外部音↔ANC↔オフ2秒長押し・外部音↔ANC↔オフ

片耳使用時も両耳時の操作が踏襲されます。

デフォルトでは無効の1タップはアプリで音量調整などを割り当てられます。

外部音↔ANC↔オフの「オフ」は解除でき、外部音↔ANCのみで行き来させることができます。

端末単体での電源オン・オフや、ペアリングモードへの移行はできません。

バッテリー持続時間

公称値は以下のとおり。

  • イヤホン単体 10時間(ANCオフ)
  • ケース込み 42時間

残容量左80%、右75%の状態から、Android(AAC)で音量35%程度、ANCオフで45分間、YouTubeを視聴しました。

結果、残容量に変化がありませんでした。つまり、45分では5%のバッテリーも消費しなかったことになります。

ざっくり45分で5%程度のバッテリー消費だったとするなら、900分=15時間もバッテリーが持つということに。さすがにそこまでいかなくとも、バッテリー持ちはかなり期待できます。

一点、ケースに確実に戻したのに、バッテリーが100%まで回復しないことが何度かあり、気になっています。個体差なのか、外気温が影響しているのか(筆者の部屋は屋外とほぼ同気温)。

音量の段階

  • iPhone:0〜16段階(端末操作では0〜16)
  • Android:0〜16段階(端末操作では0〜30)
    ※Xperia 5 IV

アプリ

アプリでできることは以下のとおり。

  • 外部音↔ANC↔オフ
  • 操作カスタマイズ
  • 3Dオーディオ(イマーシブサウンド)オン/オフ
  • イコライザ設定(標準/高音強化/低音強化/音声増幅/カスタム)
  • 装着検出機能オン/オフ
  • イヤーピースのフィット感テスト
  • デュアル接続(マルチポイント接続)オン/オフ
  • 着信に自動応答オン/オフ(未着用時に着信した際に着用して応答)
  • イヤホンを探す(ビープ音)
  • ファームウェアアップデート

アプリはXiaomiアカウントにログインしていない状態でも利用できます。

ANC(アクティブ・ノイズキャンセリング)

ANCは3モードから選択できます。

Redmi Buds 6

強度は「ディープ>>>>バランス>ライト」くらいの印象で、バランスとライトを使う機会は少なそう。

ディープ(強)にしても圧迫感は感じづらいです。静かな場所だと、少しサーッという機械音が聴こえるため、AIr Pods Proのような無音空間は作り出せません。

屋外で音楽を聴かずにANCだけ使用すると、風切り音が気になるかもしれません(今回のレビューは真冬だったので気になった)。

外部音取り込み

外部音取り込みも3モードから選べます。

Redmi Buds 6

拡張音声モードがもっとも外部の音を取り込めるように感じました。いずれのモードもがっつり取り込むというよりは、ある程度の遮音感が保たれており、人との会話が難しいと感じる場面があるかもしれません。

遅延

Redmi Buds 6にはゲーミングモードなどの「低遅延モード」がありません。公式サイトにも低遅延を謳う記述は一切なし。

実際に使ってみると、YouTubeの視聴では話者の口元に注目すれば少しだけズレを感じます。俯瞰すれば、そこまで気になることはありません。

動画編集はちょっと厳しいです。

低遅延モードは格安の製品でも搭載されることが多く、そこまでコストがかかるものでもないと推察されます。Xiaomiがあえて省いているということには何らかの意味があると思いますが、その理由は……。ちなみに上位モデルのRedmi Buds 6 Proにも低遅延モードは搭載されていませんが、より低遅延を実現するLC3コーデックに対応しています。

音質

音質の1stインプレッションは以下のとおり。他のレビュワーの情報を遮断した上で聴いた、バイアスなしの個人的な感想です。

  • 期待値は低かったので、想像していたよりも完成度は高い
  • 低音はドスドスではなく、上品
  • ボーカルがグイグイ前に出てくる感じ
  • 打楽器などの高音は刺さる感じはない。ただしボーカルとの分離感?に欠ける感じがする(ペチャっとまとめて聴こえてくる?)
  • どちらかというと柔らかめ
  • 音場は特に広いとは感じない

Xiaomi Redmi Buds 6にはイマーシブサウンド(3Dサウンド機能)があります。確かに空間で音を鳴らしているような響きを感じられますが、個人的には音質が数段落ちてしまうような気がしました。音楽を楽しむのにはあまりおすすめしません。映画やアニメであれば、臨場感を高められるかもしれません。

マイクの音質は以下のとおり。

接続・マルチポイントの挙動

マルチポイント接続に関する挙動は以下のとおり。

操作挙動
端末側からペアリングモードへ移行できない
・ケースに入れ、蓋を開けた状態でケース右側のボタンを数秒長押し
※全ての端末との接続を解除してもペアリングモードへは移行しない
電源オン時の挙動前回、電源をオフにしたときに接続されていた
端末(最大2台)に自動で接続
通信圏外に移動して接続解除
→再び通信圏内に戻ったとき
自動で再接続される
A再生中に停止
→続けざまにBを再生
端末によっては切り替えに3秒くらいかかる
A再生時にBを再生Bの再生が始まりBの音声に上書きされる。
Aの再生は止まらない(無音で流れ続ける)
→Bの再生を止めるとAの音声に復帰する
※一般的にこのような使い方は推奨されない
A再生時にBが着信Aの再生が停止し、Bが鳴動
→通話終了後にAは自動で再開しない
A再生時にBが通知Aの再生は止まらず、Bの通知音が鳴る
→通知音終了後、Aの音声に戻る
※iPhone/Android再生時にMacで通知した際の挙動
※アプリ、サービス、環境によって異なる
A・B接続時に、登録済み端末C
のBluetooth設定から選択
上書き接続可能!!!
先入先出で接続される
マルチポイント接続時のコーデックAACでの接続を確認
(Xperia 5 IV)

なんとマルチポイント接続時に、登録済みの3台目の端末のBluetooth設定から「Redmi Buds 6」を選ぶことで、既存の接続のうち1つを破棄して接続できる「上書き接続」に対応していました!

筆者はこれまでXiaomiの製品で上書き接続に対応している製品を認知しておらず、Redmi Buds 6が初めてです。

ANC、外部音取り込み、マルチポイントといった基本的な性能を押さえつつ、上書き接続に対応しているモデルとしては、おそらく最安水準(5,000円台)です。Xiaomiがまた新しい歴史を塗り替えた感があります。

マルチポイント接続時の挙動も比較的安定しています(着信時など)。

Redmi Buds 6Pro、Redmi Buds 6、Redmi Buds 6 Liteのスペック比較

Redmi Buds 6と同時発売の上位モデル「Redmi Buds 6 Pro」、2024年8月に「円安時代に約2,500円でどうなってんだ」と物議を醸した「Redmi Buds 6 Lite」とのスペックを比較しておきます。

Redmi Buds 6
Pro
Redmi Buds 6Redmi Buds 6
Lite
Redmi Buds 6 ProRedmi Buds 6Redmi Buds 6 Lite
タイプカナル型
(スティック)
カナル型
(スティック)
カナル型
(スティック)
カラー・スペースブラック
・グレーシアホワイト
・ラベンダーパープル
・ナイトブラック
・クラウドホワイト
・コーラルグリーン
・ブラック
・ホワイト
・ブルー
重量・片耳 約5.2g
・ケース込 約46.5g
・片耳 約5g
・ケース+イヤホン 約43.2g
・片耳 約4.2g
・ケース+イヤホン 約47g
連続再生・単体:9.5時間
(ANCオフ)
・ケース込計:36時間
・単体:最大10時間
(ANCオフ)
・ケース込計:最大42時間
・単体:最大7時間
・ケース込計:最大38時間
充電時間・イヤホン 約●分
(5分で2時間再生)
・充電ケース 約120分
・イヤホン 約●分
(10分で4時間再生)
・充電ケース 約●分
・イヤホン 約●分
(10分で2時間再生)
・充電ケース 約●分
充電コネクタUSB Type-CUSB Type-CUSB Type-C
防水IP54IP54IP54
対応
コーデック
SBC / AAC /
LDAC / LC3
SBC / AAC
(端末で確認)
SBC / AAC
Bluetooth5.35.45.3
Redmi Buds 6
Pro
Redmi Buds 6Redmi Buds 6
Lite
Redmi Buds 6 ProRedmi Buds 6Redmi Buds 6 Lite
ドライバ11mm径
ダイナミックドライバー
+
6.7mmツイーター×2
12.4mm径
ダイナミックドライバー
+
5.5mmツイーター
12.4mm径
ダイナミックドライバー
チップ
ANC
(-55dB)
(最大4kHz超広帯域
周波数に対応)

(-49dB)
(最大2kHz)
(片耳でも利用可)

(-40dB)
(最大2kHz)
外部音取込
装着検出
片耳
ワイヤレス
充電
専用アプリ
低遅延
価格9,980円5,480円2,480円
その他・ヘッドトラッキング
3Dオーディオ
・ANC、外音取り込み
の細かな設定
・パーソナライズされた
ANC
・スワイプによる音量調整
・3Dオーディオ
・ワンタッチ撮影
(Xiaomi OS搭載デバイス)
・着信自動応答
発売日2025年1月2025年1月2024年8月

【Proの長所】

  • LDAC、LC3に対応
  • 3つのドライバー
  •  ANC性能が優秀
    • 最大-55dB、4kHz超広帯域周波数に対応
    • 細かな適用量の設定
    • パーソナライズ
  • 3Dヘッドトラッキング

【Liteの長所】

  • 安い
    (Redmi Buds 6の半額以下、Redmi Buds 6 Proの約1/4)

【Redmi Buds 6の長所】

  • 単体再生時間が最長(ANCオフで10時間。おそらくもっと持つ)
  • 唯一、Bluetooth5.4
  • 片耳ANC、ワンタッチ撮影(Xiaomi OS搭載デバイスのみ)、着信自動応答などの付加機能

Redmi Buds 6 Proは同軸に3つのドライバーを搭載(ダイナミックドライバー×1、ツイーター×2)。前作よりも10%高周波数の音量が向上しているとしています。

ANCにも力が入っており、最大55dBのANC性能という、他ではなかなか見ない高い数字を謳っています。また3モデルで唯一、頭の動きに追従する「ヘッドトラッキング」機能もあります。

このように上位モデルとしての差別化はされているものの、Redmi Buds 6にも高いバッテリー性能や片耳ANC、着信自動応答など、日常使いをより快適にしてくれる機能が搭載されています。なぜ、これらの機能をProに搭載しなかったのか……(もしかしたら搭載されているかも)。

Redmi Buds 6だけが謎にBluetooth 5.4に対応しているなど、いろんな事情がありそうです。Redmi Buds 6 ProとRedmi Buds 6は全く異なる製品と考えて、自分に必要な機能があるモデルを選択してください。

5,000円台で買える上書き接続モデルが爆誕

Redmi Buds 6

Xiaomi Redmi Buds 6を使って最も衝撃的だったのが、3台目端末側からの上書き接続に対応していたことでした。

この価格でANCや外部音取り込みに対応していること自体がまだまだ稀有であるのに、さらに上書き接続できることで、圧倒的に使い勝手が向上しました。

予算7,000円台くらいになってくると王者・EarFun Air Pro 4 辺りも検討対象になりますが、この間には心理的に大きか壁があるように感じます。

音質に対する大きなこだわりはない、5,000円台(セール時なら4,000円台)で、ワイヤレス充電以外の機能を備えているなら十分安い、と感じられる人には、Redmi Buds 6は良き選択になるはずです。

Redmi Buds 6 Proを視聴していないので大きなことは言えませんが、Redmi Buds 6シリーズで最も狙い目のコスパ端末は、今回紹介した無印の6なのかもしれません。

 

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