QCYが製造しコスパが良いことで有名なGEO(ゲオ)のイヤホン。
2024年4月に発売した「GRFD-TWS QT26」は、3,278円でありながらマルチポイントに対応しています。
自称マルチポイント警察としては、この価格でまともに利用できるのか確認しなければならないという義務感のもと、購入してサクッと検証したので、その結果を報告いたします。
==この記事の結論==
GRFD-TWS QT26は3,000円そこそこで購入できるマルチポイント対応機でありながら、接続性は優秀な方。
サブ機として複数のデバイスで気軽に使いまわしたいユーザーにおすすめできる。
✅ GRFD-TWS QT26の長所
- 3,000円でマルチポイント対応
- 非公式ではあるもののアプリが使える
🤔 GRFD-TWS QT26の短所
- 対応コーデックがSBCのみ
- ANC・外部音取り込みなし
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
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GRFD-TWS QT26のスペック
タイプ | カナル型 | ANC | ー |
---|---|---|---|
カラー | ・ブラック ・ホワイト ・ライトグレー | 外部音取込 | ー |
重量 | ・片耳 約4g(実測) ・ケース+イヤホン 約40.9g(実測) | 装着検出 | ー |
連続再生 | ・単体:8時間 ・ケース込合計:33時間 | 片耳 | ◯ |
充電時間 | ・イヤホン 約120分 ・充電ケース 約120分 | ワイヤレス 充電 | ー |
充電コネクタ | USB Type-C | 専用アプリ | ◯ (QCYアプリ) |
防水 | IPX5 | 低遅延 | ◯ |
対応 コーデック | SBC | 価格 | 3,278円 |
Bluetooth | 5.3 | その他 | ・ |
スペックシートを見た段階で感じたメリデメは以下。
- メリット
約3,000円でマルチポイント対応 / 専用アプリに対応 - デメリット
SBCのみ / ANC・外部音取り込みなし
GRFD-TWS QT26 実機レビュー
今回はブラックを購入。
想像していたよりもコンパクトなケースでした。そして潔いくらいにシンプルな外観。蓋は光沢のあるプラスティック。
イヤホン本体にも特に高級感はなく、価格相応です。スティック部が光沢仕様。
AirPods Proよりは一回り大きめで、スティック部はまっすぐです。
イヤホン口は正円です。最近は楕円形が多く、久しぶりに見たかも。
装着感・遮音性
装着感はいたって普通です。
ただ上の写真のとおり、スティックタイプのわりには、横への飛び出しが少なく、しっかりと収まっていることがわかります。
そのおかげで一般的なイヤホンと比べ、装着したままベッドやクッションで横になっても痛みを感じにくいです。人によっては寝ホンとして使えるかも。就寝時の利用を想定したスリープ機能(タッチ操作無効)も付いています。
また遮音性は特別に高いわけではありません。
家の窓を開けると、外を走る来る前のエンジン音、鳥のさえずりは普通に聞こえます。パッシブ・ノイズキャンセリングへの過度な期待は禁物。
最低限の耳栓としての効果は感じられると思います。
外部音取り込み機能はありませんが、オーディオを停止すれば、目の前の人と会話することには困りません。
操作性
デフォルトでは以下のコマンドが割り当てられています。
【ステレオ(両耳)使用時】
左 | 操作 | 右 |
---|---|---|
ー | 1タップ | ー |
・再生/一時停止 ・通話応答/終話 | 2タップ | ・再生/一時停止 ・通話応答/終話 |
・音声アシスタント | 3タップ | ・低遅延モード |
・曲戻し ・通話拒否 | 約1.5秒長押し | ・曲送り ・通話拒否 |
【モノラル(片耳)使用時】
ステレオの左右それぞれの操作と同じ。例えば左だけで利用する場合は、デフォルトでは「低遅延モードへの移行」や「曲送り」ができません。
また端末単体で電源を切ることができませんが、アプリからなら切れます。
バッテリー持続時間
公称値は以下のとおり。
- イヤホン単体 8時間
- ケース込み 32時間
充電左右90%の状態から、音量50%で1時間、YouTube、Amazon Musicを視聴したところ、バッテリーの残容量は左右とも80〜85%でした。`
しっかりと公称程度の再生はできそうです。
音量の段階
- iPhone:0〜16段階(端末操作では0〜16)
- Android:0〜16段階(端末操作では0〜30)
※Xperia 5 IV
アプリ
「GRFD-TWS QT26」はゲオは「非公式」としているものの、QCYのアプリを利用できます。
アプリでできることは以下のとおり。
- イコライザー設定(カスタム可)
- 操作カスタマイズ
- イヤホンを探す(地図/ビープ音)
- 電源オフタイマー
- タッチ操作無効(スリープモード)
- 低遅延モード
- ファームウェアアップデート
「地図で探す」「タッチ操作無効」など、この価格のイヤホンで使える機能じゃないだろう……。
遅延
遅延について、YouTubeの視聴では、そこまで気にはなりませんでした。
ただしデフォルトでは動画のカット編集は厳しいです。低遅延モードにすれば、問題なく作業できました。
音質
- 低音がけっこう前に出てくる
- 繊細さは価格相応。全体的に丸っこく収まっており、ハイハットなどの高音の主張は控えめ
- 女性ボーカルはやさしく聴きやすい
- 3,000円なら文句のつけようがない
このイヤホンは「最安級のマルチポイント機」という点が売りなので、音質を求める人は買わないでしょう。
そんなユーザーであるなら「これだけ聴ければ十分」と感じるはずです。
デフォルトの音が好みでなければ、イコライザーをいじることもできます。
マイクの音質は以下のとおり。
接続・マルチポイントの挙動
マルチポイント接続に関する挙動は以下のとおり。
操作 | 挙動 |
---|---|
端末側からペアリングモードへ移行 | できない すべての端末から切断する |
電源オン時の挙動 | 前回、電源をオフにしたときに接続されていた 端末(最大2台)に自動で接続 |
通信圏外に移動して接続解除 →再び通信圏内に戻ったとき | 自動で再接続される |
A再生中に停止 →続けざまにBを再生 | 端末によっては切り替えに3秒くらい時間がかかる 優秀な方 |
A再生時にBを再生 | Bが出力されて、Aの再生が停止する 非常に優秀 |
A再生時にBが着信 | Aの再生が停止し、Bが鳴動 →通話終了後にAの音声に自動で復帰する。非常に優秀 |
A再生時にBが通知 | Bの通知音は鳴らないが、Aの再生が止まることがある ※アプリ、サービス、環境によって異なる |
A・B接続時に、登録済み端末C のBluetooth設定から選択 | 上書き接続できない。 AまたはB、いずれかの接続を解除する必要あり |
マルチポイント接続時のコーデック | SBC (Xperia 5 IV) |
期待していた「3台目からの上書き接続」には対応していませんでしたが、総じて、マルチポイント接続は安定していると感じました。
異なる端末で上書き再生したり、着信時の挙動もスムーズです。
GRFD-TWS QT26とEarFun Air 2の比較
「格安のマルチポイント対応機」で比較するならEarFunのAir 2が対象になります。
ゲオ GRFD-TWS QT26 | EarFun Air 2 | |
---|---|---|
タイプ | カナル型 (スティックタイプ) | カナル型 (スティックタイプ) |
カラー | ・ブラック ・ホワイト ・ライトグレー | ・ブラック ・ホワイト |
重量 | ・片耳 約4g(実測) ・ケース+イヤホン 約40.9g(実測) | ・片耳 約5.5g ・ケース+イヤホン 約45g |
連続再生 | ・単体:8時間 ・ケース込合計:33時間 | ・単体:9時間 ・ケース込合計:40時間 |
充電時間 | ・イヤホン 約120分 ・充電ケース 約120分 | ・イヤホン 約90分 (10分で2時間再生) ・充電ケース 約120分 |
充電コネクタ | USB Type-C | USB Type-C |
防水 | IPX5 | IPX7 |
対応 コーデック | SBC | SBC / AAC / LDAC |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
ドライバ | 7.2mm径 ダイナミックドライバー | 10mm径 ダイナミックドライバー |
チップ | ー | ー |
ANC | ー | ー |
外部音取込 | ー | ー |
装着検出 | ー | ー |
片耳 | ◯ | ◯ |
ワイヤレス 充電 | ー | ◯ |
専用アプリ | ◯ (QCYアプリ) 操作カスタム EQ など | ◯ 操作カスタム EQ など |
低遅延 | ◯ | ◯ (55ms) |
価格 | 3,278円 | 5,990円 (Amazon) |
発売日 | 2024年4月 | 2024年2月 |
【GRFD-TWS QT26の長所】
- 安い
【EarFun Air 2の長所】
- 防滴性能が高い
- 対応コーデックが広い
- 無線充電に対応
この2機種で比べてしまうとGRFD-TWS QT26には価格以外のメリットがありません。
しかし約3,000円という価格優位は揺るぎないものがあります。
EarFun Air 2は頻繁に行われるセール時には4,000円台で購入できます。イヤホン1つで運用していくならEarFun Air 2、サブ機としての購入ならGRFD-TWS QT26をおすすめします。
マルチポイントのためだけに5,000円払う時代は終わった
3,000円そこそこで買えるマルチポイント対応のTWS「GRFD-TWS QT26」。
決して安かろう悪かろうではなく、さすがはQCYの完成度です。3台目の上書き接続はできませんでしたが、私の環境ではマルチポイントの接続性はかなり安定していました。
マルチポイント以外の機能は割り切っていますが、逆に言えば、この製品によって、マルチポイントだけを目的に5,000円を払う時代は終わりました。
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