最近はもっぱら「何屋さんなのかわからない」で話題のGEO(ゲオ)。
2023年2月に同社初の完全ワイヤレス型の寝ホン「GRFD-TWS_B99」を発売。
実際に購入して見たので、感じたことをシェアします!
◎この記事の結論
インナーイヤータイプ。寝ホンだが遮音性は皆無なため、騒音対策など耳栓的な用途には向かない。
一方で価格のわりに良い音質や軽い装着感は評価でき、就寝用ではなく、コスパの高いインナーイヤー(ながら聴きイヤホン)が欲しい人におすすめ。
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ゲオの寝ホン(完全ワイヤレス)GRFD-TWS_B99 のスペック
タイプ | インナーイヤー型 | ANC | ー |
---|---|---|---|
カラー | ・ブラック ・ホワイト | 外部音取込 | ー |
重量 | ・片耳 3.3g (実測、フィン込) ・ケース込 37.4g (実測) | 装着検出 | ー |
連続再生 | ・単体:5時間 ・ケース込:25時間 | 片耳 | ◯ |
充電時間 | ・1.5時間(本体) ・2時間(ケース) | ワイヤレス 充電 | ー |
充電コネクタ | USB タイプC | 専用アプリ | ー |
防水 | IPX4 | 低遅延 | ◯ |
対応 コーデック | SBC、AAC | 価格 | 3,278円 (GEO) |
Bluetooth | 5.2 | その他機能 | イヤーフィン付き |
インナーイヤタイプとしては平均的な単体5時間再生。寝ホンという用途であれば、これくらいで十分でしょう。
インナーイヤーなのでアクティブ・ノイズキャンセリング(ANC)や外部音取り込みといった付加機能はありません。
ゲオの寝ホン(完全ワイヤレス)GRFD-TWS_B99 実機レビュー
ゲオのイヤホンは値段のわりにしっかりしたパッケージという話を聞いてましたが……。
何だろう、パッケージから漂うのは食玩味(しょくがんみ)。ガジェット買ったぜ〜!というワクワク感はありません。
外観はこんな感じ。
サラサラのケースは、めちゃシンプル。
お世辞にも高級感はありません。
ちなみにイヤホン本体、イヤーフィン、ケースは細菌の繁殖を抑える抗菌仕様が施されているとのこと。
実測37.4g、手の中に収まるサイズ感です。
本体を取り出してみると……
本体はインナーイヤータイプ。Appleの「Earpods」から有線コードを引っこ抜いたようなイメージ。
シリコンのカバー(イヤーフィン)が装着されています。
このタイプはAVIOT Openpiece M (TE-M1)を思い起こさせます。
装着感
以前、同タイプのAVIOT Openpiece M (TE-M1)を使ったときは、角の様に尖ったイヤーフィンが原因で、1時間も付けていると痛くなってしまいました。
しかしゲオの寝ホンは上の写真からもわかるように、フィン部分が小さめです。
装着した様子はこちら。
こちらはOpenpiece M。
そもそも、フィンを引っ掛ける部分が異なっていて、ゲオの寝ホンはくぼみの部分(耳甲介、コンチャ)で完結します。
「これ、落ちない?」とめちゃ不安になるくらいに装着感が皆無で、ストレスがありません。
でも、寝返りどころか、走ったり逆立ちしても問題ないレベル。
ベッドで横向きに寝たり、デスクで突っ伏して昼寝をしましたが、個人的には耳を下にしても痛みは感じず。
ただしカバーは一種類しか付いてきません。このイヤホンの評価はフィンとの相性によって大きく変わると思われます。
寝ホンとして評価が別れる遮音性の問題
そもそも寝ホンという用途なので、耳栓のような遮音性を求める方は多いと思います。
このゲオの寝ホンの最大の「罪」は、パッケージで大々的に嘘を付いていること。
上から3行目に
遮音性が高く、耳栓代わりとしても使用可能。
とあります。
すんません。これはどう考えても遮音性が高いとは言えませんし、耳栓代わりにはなりません。
それどころか「ながら用途に最適」と言えるくらいに、真逆の製品だと思います。
僕は「インナーイヤーなので遮音性はないだろう」とわかった上で購入したので、問題ありません。
しかし、これから遮音性を求めて購入される方がこれを買ってがっかりする未来が、少しだけ見えてしまいます。
せめて、商品ページにある表記だけでも、修正しておいた方が良いんじゃないかと……。
操作性
イヤホン筐体が小さめなので、タッチセンサーの操作には慣れが必要。
左 | 操作 | 右 |
---|---|---|
ー | 1タップ | ー |
再生/一時停止 受話・終話 | 2タップ | 再生/一時停止 受話・終話 |
曲戻し | 3タップ | 曲送り |
音声アシスタント起動 着信拒否 | 2秒長押し | 低遅延モード 着信拒否 |
就寝時への配慮からか、ワンタップ操作は無効です。
そのため自ずと割り振れる操作が限られ、音量操作はできません。またアプリがないので、操作のカスタマイズも不可。
端末単体で電源のオン/オフもできません。ただし、未接続の状態(ペアリングモード)で5分が経過すると、自動で電源がオフになります。
また、イヤホン本体にはインジケーターが付いていないため、暗闇の中で光を発することはありません。
音質
音質は正直、びっくりしました。
寝ホン、しかもインナーイヤーということで期待値が低かったこともありますが、普通に自分好みの良い音でした。
- 全体的に解像度が高く、ボーカルの息づかいも伝わる
- 音場は広がりを感じる
- 低音もインナーイヤーとしてはしっかり聴ける感じ
これを就寝用として使うのはもったいない、と思えるくらいに、音は良きでした。
低遅延モードの効果も感じられました。寝ながらタブレットやスマホによる映画視聴もはかどります。
ちなみにマイク音質は以下のとおり。
騒音環境下でのノイズリダクションも優秀。
ペアリング・接続周りの挙動
ゲオの寝ホン「GRFD-TWS_B99」はマルチポイントには対応していません。
また、接続したいデバイスからの上書き接続(オーバーライド接続)もできません。
基本的にデバイスを切り替える際は、接続されている端末を切断→接続したい端末で接続、の作業が必要です。
隠しコマンド「5回タップでリセット」もあるが……
接続中のデバイスと切断すると、ペアリングモードへ移行します。
イヤホン本体のみでペアリングモードへ移行するコマンドはありません。
しかし「裏技」として、イヤホンがケースの外にある状態で、両イヤホンを5回タップすると、リセット(初期化)されて、ペアリングモードに移行させることができます。
しかしこのリセットは、過去の接続した記録もすべてリセットしてしまうため、端末とのペアリング情報も消去されてしまいます。
つまり、リセットでペアリングモードへ移行して、デバイスから以前登録した「GRFD-TWS_B99」を選択しても、接続できません。
一度、デバイスから「GRFD-TWS_B99」の情報を消去した上で、再度ペアリングする必要があります。
これはさすがに面倒なんで、普通に切断→接続で切り替えることをおすすめします。
充電されないことがある
しっかりとケースにイヤホンを戻さないと、充電されないことがあります。
特にカバー(イヤーフィン)がずれて、接続端子を覆ってしまっていることがあるので注意。
イヤホンが正しく充電されると、ケースのインジケーターが白く光ります。これを確認するクセをつけるとよいでしょう。
寝ホンのフリをした高性能な開放型イヤホン
寝ホンとして最低限は押さえて欲しい遮音性が皆無。
そのため、就寝中の同居人のいびきや、隣人の物音を遮音するような用途には向きません。
一方で開放型(インナーイヤー)イヤホンとしてのポテンシャルは、値段のわりには高め。
コンパクトでイヤーフィンも付いており、外音も取り込みやすいことから、アクティビティとの相性も抜群に良いです(少し、バッテリーが心もとないです)。
就寝用途には向きませんが「コンパクトで長時間付けていられる、ながら聞きイヤホン」としておすすめ。人によっては、思わぬ用途で活躍してくれるかもしれません。
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