【実録】フリーライター(webライター・編集者)の文美国保への入り方

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フリーのライター、編集者、コンテンツクリエイターとして独立して3年目。

2022年6月に文芸美術国民健康保険組合(文美国保)に加入手続きをしたので、その情報を共有します。

個人事業主でwebライターやディレクターをしていて、文美に入りたいと思っている方は、参考にしてください。

文芸美術国民健康保険組合(文美国保)とは

文美国保

文芸美術国民健康保険組合

文芸美術国民健康保険組合(文美国保)は、日本国内に住所があって、文芸、美術及び著作活動を行っている「加盟団体」の会員が入れる国民保険です

個人事業主は基本的に

  • 前職場の健康保険の任意継続
  • 国民健康保険(国保)

のいずれかに入っていると思います。

僕は独立して2年間は、任意継続で健康保険に加入していましたが、2年までという上限があるため、2022年4月から自治体の国保に加入していました。

そして6月に国保の納付通知書が届き、「ぐぬぬ……」となって、文美国保への加入手続きをしました。

文美国保の保険料は定額

国保の保険料が住民税の金額によって決まるのに対して、文美国保の保険料は定額です。

令和6年(2024年)度の月額保険料は以下のとおり。前年度から改定(値上げ)されました。

ここ数年は毎年値上げされています。

組合員 その家族
医療保険分 19,900円
(前年度 19,600円)
9,600円
(同 9,600円)
後期高齢者支援金分 5,800円
(同 5,200円)
5,800円
(同 5,200円)
介護保険分(40〜64歳) 5,700円
(同 5,700円)
5,700円
(同 5,700円)
合計 ・〜39歳、65〜74歳:25,700円/月
(308,400円/年)
・40〜64歳:31,400円/月
(376,800円/年)
・〜39歳、65〜74歳:15,400円/月
(184,800円/年)
・40〜64歳:21,100円/月
(253,200円/年)

シンプルに、この金額よりも国保の保険料が高ければ、文美国保に入った方が負担が少なくなります。

※下記で説明する「日本ネットクリエイター協会」などの入会金・年会費は別途かかります。

※家族について

文美国保に加入すると、同世帯の家族も全員、文美国保に加入することになります。しかし、家族が健康保険や共済保険などの別の保険に入っている場合は、そちらが優先されます。

webライターが入れる加盟団体

先述のとおり、文美国保に入るには、文美国保に加盟している団体に加入する必要があります。

加盟団体一覧は文美国保のトップページのフッターにある「加盟団体一覧」から確認できます。

文美国保加盟団体

webライターやディレクターなど、ライティングや編集業務を請負っている場合だと

あたりが候補になりますが、デジタルライターズ協会の方は、有名メディアに寄稿されているような名前の知れた方が加盟されている印象が強く、組合員からの紹介が必要です。

現実的には、日本ネットクリエイター協会への加入が候補になる方が多いかと思います。

以下では、僕が実際に手続きした「日本ネットクリエイター協会に加入して、文美国保に入る方法」をお伝えします。

【実録】ライターが文美国保に入る方法/手続き

文美国保に入るために自分が取った行動を時系列で紹介します(2022年加入時の記録)。

  1. 日本ネットクリエイター協会に申請する
  2. 日本ネットクリエイター協会から届いた書類を返送する
    (文美国保関連の書類を含む)
  3. 日本ネットクリエイター協会へ入会金・年会費を支払う
  4. (文美国保組合から確認、連絡がある)
  5. 文美国保から加入結果の連絡がある(保険証が届く)
  6. これまで加入していた健康保険の資格喪失の手続き

1. 日本ネットクリエイター協会に申請する

JNCA

日本ネットクリエイター協会のホームページにて、活動内容、規約などを確認の上、メールフォームから問い合わせ(申請)を行います。

入会希望メールフォーム

特に「代表作品」や「具体的な活動」を記載する項目は、協会の活動の趣旨に沿った内容にて申請します。

(僕は受託で執筆したインタビュー記事のURLを送付しました。署名記事の方が良いかもしれません。)

申請内容に問題がなければ、協会からメールにて書類発送の連絡があります。

書類の到着まで、1週間程度かかりました。

2. 日本ネットクリエイター協会から届いた書類を返送する

届いた書面の案内にしたがって、提出書類を用意して、返送します。

以下、ネットクリエイター協会に関するものは【ネット】、文美国保に関するものは【文美】と記載します。

  1. 加入申込書【ネット】
  2. 世帯全員の「住民票」【文美】
  3. 確定申告書B控え(写し)【文美】
  4. 文美国保組合「加入申込書」【文美】
  5. 文美国保組合「預金口座振替依頼書・自動払込利用申込書」【文美】
  6. ネットクリエイター協会「預金口座振替依頼書・自動払込利用申込書」【ネット】
  7. 作品例【文美】
1. 加入申込書【ネット】

特に難しいことはありません。項目を埋めて、押印の上、提出します。

2. 世帯全員の「住民票」【文美】

発行3ヶ月以内の住民票の写しを用意します。

  • マイナンバーは「記載なし」
  • 個人表ではなく、世帯全員の証明
3. 確定申告書B控え(写し)【文美】

以下の前年分の確定申告書Bの控え(マイナンバーの記載のないもの)を提出します。

  • 第一表
    ※税務署の受付印、受付日時が記載されているものが必要ですが、僕は電子申請をしていたので、余白に申請日を手書きで記入して提出しました
  • 第二表
  • 所得の内訳書
    提出した場合のみ

特に「職業欄」で文芸美術活動を行っているかどうか、確認されるようです。

4. 文美国保組合「加入申込書」【文美】

同封の例に沿って記載します。

裏側の「収入の内訳」は、確定申告書「所得の内訳書」の内容を転記しました。

5・6.「預金口座振替依頼書・自動払込利用申込書」【文美】【ネット】

文美国保の保険料、ネットクリエイター協会の年会費の振替依頼書(口座振替を登録するための書類)をそれぞれ提出します。

希望する銀行の窓口に申込書を持ち込み、承認印をもらった上で、「委託者控え」を提出します。

ただし、ゆうちょ銀行、ネット銀行は承認印の手続きを省略できます。その場合は「金融機関提出用」「委託者控え」をそれぞれ提出します。

ネット銀行はジャパンネット銀行や住信SBIネット銀行、楽天銀行など、有名どころは対応しています。

7. 作品例

A4用紙に印刷して提出します。

僕は確定申告書の所得の内訳表に記入したクライアントに納品した記事の情報を提出しました。

  • 記事タイトル(掲載メディア)
  • 記事スクショ(記事全文ではなく、冒頭のスクショのみ)
  • 記事URL
  • 製作年
  • 納品先名称

をGoogleドキュメントにまとめ、コンビニで印刷しました。

以上をレターパックライトで送付しました。

3. 日本ネットクリエイター協会へ入会金・年会費を支払う

同封の書類に記載のある日本ネットクリエイター協会の口座宛に入会金、年会費を振り込み、その旨をメールで連絡します(入会金10,000円、年会費24,000円/年)。

入金は1、2日で確認していただけると思います。

ちなみに、2年目以降の年会費は提出した口座による振替になります。

4. (文美国保組合から確認、連絡がある)

提出した書類に不備があったり、確認事項がある場合は、文美国保の担当者から、直接、連絡があります。

僕は上記の書類で問題なく、先方からの確認連絡はありませんでした。

5.文美国保から加入結果の連絡がある

無事に加入が認められた場合、文美国保から保険証と「保険料払込通知書」が届きます。

結果が出たら、日本ネットクリエイター協会にその旨をメールで連絡します。

6.旧健康保険の資格喪失手続き

これまで入っていた健康保険(国保や任意継続保険)を脱退する手続きを行います。

国保から文美国保に切り替える場合、14日以内に自治体の窓口で手続きが必要です。

実際の申込みのスケジュール感

あくまで僕が申し込んだときの流れです。ご参考までに。

  • 6/20:日本ネットクリエイター協会にwebから申請
  • 6/22:協会から書類送付の連絡(メール)
  • 6/26:書類到着
  • 6/27:日本ネットクリエイター協会へ書類送付、入会金・年会費の振り込み
  • 7/7:日本ネットクリエイター協会の「加入承認通知書」の到着(普通郵便)
  • 7/29:文美国保から保険証の到着(書留)
  • 8/1:文美国保の保険期間スタート
  • 8/3:自治体の国保の脱退手続き

注意点、気になること

以下、僕が実際に申請する上で気になったことをまとめておきます。

文美国保に加盟できなくても、ネットクリエイター協会の入会金・年会費の返金はない

上記のとおり、先に日本ネットクリエイター協会に加盟をして、その後に文美国保の審査結果が出るという流れです。

そのため、日本ネットクリエイター協会に入れたとしても、文美国保に落ちてしまうことは起こり得ます。

その場合、先に日本ネットクリエイター協会に振り込んだ入会金・年会費の返金はありません。

「アフィリエイター」は文美国保に入れない

自身のアフィサイトからの収入を主に生計を立てているアフィリエイターは、文美国保に入れません

文美国保は「文芸、美術及び著作活動」を生業としている人のための国保であり、アフィリエイトは「広告業」に分類されるためです。

ただ、企業などのアフィサイトの執筆を受託している場合は、執筆に対する対価を得ていることになるため、文美国保に入れる可能性があります。

申請前に文美国保に問い合わせてみてください。

スケジュールには余裕を持って申請する

日本ネットクリエイター協会が告知する「締め日」に書類の提出と年会費などの納入が間に合わないと、手続きが翌月に回されます。

締め日はTwitterアカウントで告知されます。

これまで入っていた健康保険(国保)の支払いはどうなる?

これまで入っていた健康保険(国保など)と文美国保とで、保険料の支払いが重複することはないので安心してください。

例えば8/1に文美国保がスタートする場合、7/31までが旧健康保険(国保など)の加入期間となります。

自治体の窓口で国保の資格喪失の手続きをする際に、国保の保険料の精算が行われます。

国保の保険料を払いすぎていた場合は還付され、支払いが足りない場合は、納付します。

 

以上、これから加入される方の参考になれば幸いです。

なにかわからないことがあれば、Twitter(@spk_note)へDMいただけましたら、お答えできる範囲で対応させていただきます^^(記憶が鮮明なうち限定で……!)

 

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