北欧・スウェーデン発祥のオーディオメーカー「Sudio(スーディオ)」が2022年12月に人知れず発売した「Sudio N2」。
国内ではほとんど手に入れられないインナーイヤー型のマルチポイント対応モデルです。
実際に購入して使ってみた感想をシェアします!
◎この記事の結論
待望のインナーイヤー型、スティックタイプで、お求めやすい価格のマルチポイント対応モデル。
マルチポイント接続の安定感はかなり高い方。製品登録で3年間の長期保証を受けられる、長く大切に使いたい1台。
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
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Sudio N2 のスペック
タイプ | インナーイヤー型 | ANC | ー |
---|---|---|---|
カラー | ・ブラック ・ホワイト ・ピンク ・パープル | 外部音取込 | ー |
重量 | ・片耳 3.8g(実測) ・ケース込 34.6g | 装着検出 | ー |
連続再生 | ・単体:6時間 ・ケース込:30時間 | 片耳 | ◯ |
充電時間 | ・2時間 ・10分で170分再生 | ワイヤレス 充電 | ◯ |
充電コネクタ | USB タイプC | 専用アプリ | ー |
防水 | IPX4 | 低遅延 | ー |
対応 コーデック | SBC | 価格 | 8,900円 (Amazon) |
Bluetooth | 5.3 | その他機能 | 3年補償あり |
インナーイヤータイプとしては長めの6時間の連続再生を実現しています。
ケースに入れて10分の充電で170分再生というのは、トップレベルではないでしょうか……。
機能は最低限で、流行りの「全部入り」とは対極に位置する、シンプルな商品ですが、それ以上にマルチポイントの希少性があります。
価格はAmazonで7,500円くらいで買えることもあります。
Sudio N2 実機レビュー
今回購入したのはホワイト。
他にはブラック、パープル、ピンクといった女性でも選びやすいカラーがラインナップされています。
ただ、例えば、同社のカナル型の「N2 Pro」では、サンドベージュやペールブルーなど淡いカラーが用意されています。
北欧やサスティナブルな取り組みも行っている企業イメージとの親和性が高いですね。
Sudio N2もくすみ系カラーで出して欲しかった、というのが本音。
まぁでも、N2のカラーはこれはこれで良いかもしれません。
とくにホワイトはその形も相まって、まるで石鹸のような風貌。
ケースは光沢感がなく、サラサラとした仕上げ。ケースが小ぶりなのもいいですね。
ケースの底にはペアリングボタン。右の側面に充電口が付いているのは珍しいです。
イヤホン本体はこんな感じ。
パット見、高級感はありません。
スティック部の内側には「sudio」の文字が(これ、要る?)。
外側のセンサー部分は金属を模したプラスティックです。
購入時の商品ページでは気づかなかったのですが、薄いシリコンのイヤーカバーが付いています。
Sudio N2、昨今のインナーイヤー型の中では、かなり小ぶりな方です。
他のインナーイヤーイヤホンが合わない方でも、N2なら痛くならずに使えるかもしれません。
装着感
一般的に完全ワイヤレスイヤホンは、ズレ落ちを防ぐために、耳を入れる内側は光沢感のある滑りづらい素材を使うことが多いです。
しかしSudio N2の本体は耳を入れる側までサラサラとした素材で作られています。
先述のように小ぶりなこともあり、カバーを付けないと耳にフィットせず、不安定です。
カバーを装着して利用することが前提となります。
(耳が小さい方は、カバー無しでも使えるかもしれません)。
装着した感じですが、めたんめたんに軽いです。これぞ、インナーイヤーの真骨頂。
それにしても小ぶりなので、ほとんどの方は耳が痛くなることもないでしょう。
イヤホン選びにおいて、耳への負担を優先したい方にもおすすめできます。
Amazonの海外レビューでは、「付け外し時に、カバー取れてしまう」という声もありました。確かにカバーは緩めです。
ただそれよりも、カバーの耐久性が不安で、予備を入れてほしかった。
操作性
金属っぽい部分がセンサーです。
感度は良好。センサーに触れると「トコっ」という効果音がします。
1タップでも再生/停止してしまうので、誤操作しやすいです。
操作は以下のとおり。
左 | 操作 | 右 |
---|---|---|
再生/一時停止 通話応答 | 1タップ | 再生/一時停止 通話応答 |
曲戻し | 2タップ | 曲送り |
音量ダウン | 3タップ | 音量アップ |
音声アシスタント 通話終了・着信拒否 電源オン | 2秒長押し | 音声アシスタント 通話終了・着信拒否 電源オン |
電源オフ | 5秒程度長押し | 電源オフ |
N2はSudioのアプリに対応していないため、操作のカスタマイズはできません。
3回タップの難易度が高く、慣れが必要。
ちなみに説明書に記載されていませんが、どちらかのイヤホンを5秒程度長押しすると、電源オフにできます(片方の操作で両方の電源がオフになります)。
電源をオンにするときはそれぞれのイヤホンで2秒程度長押しする必要があります。両方の電源が入ると、左右でペアリングされます。
イヤホン単体でのペアリングモードへの移行はできませんでした。
また音量操作の段階数以下のとおり。
- iPhone:16段階(本体操作と同じ)
- Android(Google Pixel 7):13段階(本体操作は23段階)
音質
1stインプレッションは
- 低音はかなり少なめで、全体として迫力 < 繊細
- ボーカルの息づかい、輪郭は鮮明
- 高音はシャリ感あり
良くも悪くもインナーイヤーらしい「軽さ」と「広さ」が印象的。
ボーカルは聞きやすく、PodcastやYouTubeの視聴にも向いています。
一点、注意点として、Sudio N2はSBCコーデックにしか対応していません。
それにより、音質というよりは、遅延の面で不便さを感じる方がいるかもしれません。
個人的には動画視聴でも気にならない程度。低遅延モードもありませんので、がっつり映画鑑賞、音ゲーもしたいなら、このイヤホンを選ぶべきではありません。
また、Androidでガンガン、ハイレゾ再生したい方にも向きません。
そのような目的なら、2023年7月に発売したSOUNDPEATS Air4の方が良さそうです。
マイク音質も参考にしてください。
接続・マルチポイントの挙動
ペアリングモードへの移行について。
説明書には記載がありませんでしたが、本体をケースを使って移行できます。
(もしくは、全ての端末との接続を切断すると「Waited Pair〜」というアナウンスが流れて、ペアリングモードに移行します。)
マルチポイントの挙動は以下のとおり。
操作 | 挙動 |
---|---|
端末側からペアリングモードへ移行 | できない。以下いずれかの方法で ・すべてのデバイスとの接続を切断する ・本体をケースに入れ、ふたを開けた状態で 5、6秒、ケースのボタンを長押する |
A再生中に停止 →続けざまにBを再生 | スムーズにデバイス間を移動できる |
A再生時にBを再生 | Aの再生が停止してBの再生が始まる。優秀 |
A再生時にBが着信 | Aの再生が停止してBの着信音が鳴動 →通話終了後、自動でAの再生が復帰 |
A再生時にBが通知 | Aの再生が停止してBの通知音が鳴る その後、Aの再生に自動では戻らない ※アプリ、サービス、環境によって異なる |
A・B接続時に、登録済み端末C のBluetooth設定から選択 | 上書き接続(オーバーライド接続)不可 2枠目を空けて、3台目を接続する |
マルチポイント接続時のコーデック | SBCのみ |
個人的に気になったのが、2台接続状態から1台を解除したときに「disconnected(切断)」の旨のアナウンスがないことです。
「1台→0台」の際はペアリングモードのアナウンスが流れるのでわかりますが、2台→1台の際は、しれっと切断されます。
ただ、使っていないデバイスとの接続が切断される度にアナウンスされるのが鬱陶しいと感じるなら、この仕様の方がストレスがないかもしれませんね。
インナーイヤー×マルチポイントの意欲作
Sudioはどちらかというと、ゴリゴリのガジェット好きへのマーケティングを行っていません。
商品提供レビューも「丁寧なくらしを届けるメディア」「おしゃれなインフルエンサー」を積極的に活用している感があります。
そのため、インナーイヤーでマルチポイント対応モデルという稀有な存在であるにも関わらず、そのメリットを全くアピールできていません。
Sudio N2はインナーイヤー、スティック型、マルチポイントを求めていた方にとって待望の製品です。
製品登録すれば、3年間の長期保証も受けられます。長く大切に使いたい1台です。
(追記)2023年7月にSOUNDPEATS Air4が発売
2023年7月に発売したSOUNDPEATS Air4はインナーイヤー型でありながらANCにも対応。
Snapdragon Soundの認証も受けるなど、これから長く使うならこちらの方をおすすめしたいです。
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