「安いのに音が良い」ことで話題のQCYから、マルチポイント対応モデル「QCY T18 MeloBuds」が発売。
アリエクでは2ヶ月ほど前から目にしていたのですが、2022年6月に日本のAmazonでも購入できるようになりました。
5,000円台で購入できるSnapdragonSound対応モデルの実力を試すべく、さっそく購入しました。
- 純粋に音楽を楽しむ(SnapdragonSound)ためだけと考えても5,000円台は安い
- マルチポイント機能には致命的な欠陥があり、3台以上で接続して使う人は購入してはいけない
僕の1stインプレッションはこのような印象でした。
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
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QCY T18のスペックシート
中国のオーディオブランド「QCY」は2009年創設と、意外と歴史があります。
日本では知る人ぞ知る存在だったのですが、「GEOのイヤホン」の製造元として、一躍、知名度を高めました。
最近では「T17」「T13」あたりの音質が、価格のわりに異常に良いという口コミが広がっています。
今回、日本でも取り扱いが始まった「T18」は、Qualcomm QCC3050チップを搭載、SnapdragonSoundをサポートしていることを大々的に打ち出しています。
■ SnapdragonSoundとは
2021年3月にクアルコムが発表した、モバイルオーディオ向けの最先端テクノロジーをパッケージにした新たなプラットフォーム。
ざっくり「クアルコムが行った試験で基準を満たした製品にはお墨付きがもらえる」というもの。
タイプ | カナル型 (スティックタイプ) | ANC | ー |
---|---|---|---|
カラー | ・ホワイト | 外部音取込 | ー |
重量 | ・片耳 – ・ケース – | 装着検出 | ー |
連続再生 | ・単体:7時間 ・ケース込:30時間 | 片耳 | ◯ |
充電時間 | ・5分で1時間再生 ・約3時間で満充電 | ワイヤレス 充電 | ー |
充電コネクタ | USB タイプC | 専用アプリ | ◯ 操作カスタム EQ イヤホン捜索 など |
防水 | IPX5 | 低遅延 | ◯ |
対応 コーデック | SBC / AAC / Aptx / Aptx adaptive | 価格 | 6,780円 (Amazon) |
QCY T18 MeloBuds 実機レビュー
執筆時点では、日本では白色のみ購入できます。
正直なところ、ケースは安っぽさは否めません(個人的にはこれくらい安っぽい方が、ガシガシ使えるので好き)。
Apple製品に付属するアダプタのようなテカテカした光沢感があります。
ケースの右サイドの「QCY」のマークが。ペアリングなどで使用する操作ボタンになっています。
イヤホン本体のスティック部分は比較的短め。全長で3.5cm程度です。
センサーになっているスティック部の外側はケースと同じような光沢感があり、それ以外の部分は、マットな質感です(SoundPeats Air3のような感じ)。
装着感|やっぱりスティック型は付けやすい
スティック型は装着しやすいのがメリット。個人的には初めての装着の際でも、比較的かんたんにしっくりとくる部分を見つけることができました。
遮音性はそこまで高くありませんが、イヤーチップ次第なところはあるでしょう。
ここ1年くらいの完全ワイヤレスイヤホンは楕円形(オーバル型)が流行っています。
僕はそのメリットを理解しきれていませんが、装着感の良さにも寄与しているのかもしれません。
ちなみに手持ちの円形のイヤーチップでも、普通に装着することはできました。
操作性|センサー感度はかなり良好
センサーの感度は、この手のコスパモデルとしてはかなり良好な方。
- 2回タップ
再生・一時停止 / 着信応答・通話終了 - 1.5秒長押し
着信拒否 - 2秒長押し
左:曲戻し 右:曲送り - 3回タップ
左:音声アシスタント 右:低遅延モード
デフォルトではワンタップに動作が割り当てられていませんが、アプリで設定できます。
例えばワンタップを音量調整にすることも可。
接続性|3台以上で使うなら要注意
マルチポイント対応モデルでもっとも注目しなくてはいけないのが、ペアリングの接続性です。
QCY T18 MeloBudsは2台目のペアリングをすると、問題なく、接続が完了。1台目に再接続すれば、両機種で切り替えながらスムーズに再生できます。
しかし、ここで致命的な問題が発覚。
それは、3台目をペアリングすると、先に登録しておいた1台目、または2台目いずれかの端末とのペアリングが無効になってしまうということです。
言葉で表現するのが難しいので、「iPhone」「Androidスマホ」「MacBook Air」の3台で接続するとして、例示します。
- 1台目:iPhoneとペアリングして、接続
- (ペアリングモードに移行。いったんiPhoneとの接続が解除)
- 2台目:Androidスマホとペアリングして、接続
- 1台目のiPhoneと再接続
ここまでは何ら問題はありません。この状態でiPhoneとAndroidでマルチポイント接続ができています。問題はここからです。
- (ペアリングモードに移行、iPhone、Androidとの接続が一旦解除)
- 3台目:MacBook Airとペアリング、接続
- さきほど設定したAndroidスマホに接続しようとする→できない!
(ペアリング情報がなくなっている) - iPhoneとなら接続できる
こんな感じで、3台目のペアリング登録をすると、先に登録しておいたペアリング情報のどちらかを見失ってしまいます。
この例ではAndroidスマホのペアリング情報がなくなってしまっていますが、逆にiPhoneのペアリング情報がなくなり、「MacBook Air+Androidスマホ」で接続できることもあります。
どの端末のペアリング情報が消えてしまうのか、その法則性は見つけられていません。
上記をまとめると、2台しか接続しないのであれば、問題なく利用できます。
一方で、3台以上にペアリング登録をして、そのうちの2台を選びながら接続する、というような使い方を想定しているなら、このイヤホンを選んではいけません。
これが個体の問題なのかわかりませんが、おそらく製品の仕様だと思われます。
ペアリングモードへの移行方法
僕が重要視しているペアリングモードの移行は端末単体ではできません。
ケースに戻して、蓋を開けたまま、ファンクションボタンを4秒くらい長押しして離すと移行します。
もしくは、現在接続されているすべての端末との接続を解除すると、ペアリングモードに移ります。この方がケースに戻さなくても良いので楽かもしれません。
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音質|期待通り。5,000円台なら文句なし
SnapdragonSoundに対応した再生機を持っていないため、AndroidスマホのaptX、iPhoneのAACで視聴しました。
- 音場は左右に広め
- 低音は強すぎず、下品な感じがない
- ボーカル、楽器は聴きやすい。息づかいも伝わる
- ドンシャリと言われればそうかもしれないが、でも、ボーカルは埋もれない。
めちゃくちゃ感動するというわけではありませんが、5,000円台のイヤホンであることを忘れてしまうくらいの感覚はあります。
この価格に対して「音質が悪い」と評価される方は少ないかと。QCYのコスパが良いという口コミにもうなずけます。
アプリでイコライザー設定もできます。個人的にはデフォで十分楽しいと思いました。
通話品質
わりとがっつり、ノイズを削除してくれると思います。
ただただ、マルチポイント性能が惜しすぎる
音質は期待通り楽しめました。
この価格帯でマルチポイントに対応している代表的なモデルと言えば「Redmi Buds 3 Pro」ですが、音楽を楽しみたいならQCY T18 MeloBuds一択です。
それは自信を持って言えます。
一方でアクティブ・ノイズキャンセリングが必須だったり、3台以上での接続を考えているのなら、Redmi Buds 3 Proを選んでおいた方が、便利でしょう。
このマルチポイントの残念仕様はアップデートでどうにかなるものかわかりません。仮に修正されるのであれば、マルチポイント市場を席巻するポテンシャルを秘めています。
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