先日、開放型のウェアラブルイヤホン「TRUEFREE O1」をレビューしました。
その記事がTRUEFREEの方の目に触れたことがきっかけで、インナーイヤー型のTWS「TRUEFREE T3」のレビューの機会をいただきました。
実際に使用してみて感じたことを共有します。
==この記事の結論==
外観が印象的だが、それを抜きにしても3,000円台で購入できるインナーイヤーとしては高水準な音質。
安くても細部にまで妥協はなく、見た目的にも「ライトに、気軽に使いたい」インナーイヤーファンにおすすめ。
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
無料で試してみる!
TRUEFREE T3のスペック
タイプ | インナーイヤー型 | ANC | ー |
---|---|---|---|
カラー | ・オレンジ | 外部音取込 | ー |
重量 | ・片耳 約3.6g ・ケース込 約 37.3g ※いずれも実測 | 装着検出 | ー |
連続再生 | ・単体:7時間 ・ケース込:28時間 | 片耳 | ◯ |
充電時間 | ・イヤホン 約90分 ・充電ケース 約90分 | ワイヤレス 充電 | ー |
充電コネクタ | USB Type-C | 専用アプリ | ー |
防水 | IPX5 | 低遅延 | ◯ (43ms) |
対応 コーデック | SBC / AAC | 価格 | 3,980円 |
Bluetooth | 5.3 | その他 |
スペックシートを見た段階で感じたメリデメは以下。
- メリット
インナーイヤーとしては長時間の7時間連続再生、IPX5、Bluetooth5.3、低遅延モード(43ms) - デメリット
コーデックはAACまで
TRUEFREE T3 実機レビュー
TRUEFREE T3の最大の特徴がそのクリアな筐体。
ケースは全体がクリアなプラスチック素材で、蓋の部分から中を覗くことができます。
充電中はイヤホンがホタルのようにゆっくりと点滅します。
TWSは「ケースに入れてたけど、充電されていなかった!」ということがよくありますが、TRUEFREE T3ならその心配はありません。
ケースのサイズはかなり小ぶり。
直接の比較ができませんが、SOUNDPEATSの大ヒットインナーイヤーイヤホン「Air3」とほぼ同じ大きさのようです。
また、AirPods Pro(右)と並べると、こんな感じ。
横幅はAirPods Proの2/3くらい。
本体がこちら。
外面は透明で正円のセンサー部分はマットな仕上げ。
耳に当たる側の面は光沢のあるプラスチック素材です。
フォルムに既視感があるのは、おそらくSOUNDPEATS製品で見慣れているからか。
イヤホンの中のパーツの細かい文字まで確認できます。
あと、個人的にいいな、と思ったのが、イヤホンの底も正円にデザインされているところ。背面センサー部分との統一感があって良き。細かいところまでこだわりを感じます。
ざっくりとした実測のサイズ感はこんな感じです。
AirPods Proよりも、気持ち長いかな、くらいです。
装着感
インナーイヤーなので人によって合う、合わないはあります。個人的には全く問題なし。上記写真くらいの角度でぴったり収まるスポットを見つけられました。
インナーイヤーならではのライトな装着感。
初日から4、5時間連続で装着していましたが、痛くなることはなく。
装着して約80分のランニングもしましたが、全く違和感はありませんでした。
操作性
本体背面の正円の部分がセンサーです。初見でもわかりやすいですね。
センサーには以下のコマンドが割り当てられています。
左 | 操作 | 右 |
---|---|---|
・音量ダウン | 1タップ | ・音量アップ |
・再生/一時停止 ・受話/終話 | 2タップ | ・再生/一時停止 ・受話/終話 |
・ゲーミングモード | 3タップ | ・ボイスアシスタント |
・曲戻し ・着信拒否 ・通話切り替え ・電源オン(電源オフ時) | 1.5秒長押し | ・曲送り ・着信拒否 ・通話切り替え ・電源オン(電源オフ時) |
・電源オフ | 10秒長押し | ・電源オフ |
このイヤホンでできる全ての操作が割り振られています。
手動で電源をオン・オフにも対応。どちらか片側を10秒長押しで電源を切れます。電源のオンは、左右、それぞれで1.5秒長押しする必要があります。
※本体単体でペアリングモードへ移行することはできません。現在接続されているデバイスを切断すると、ペアリングモードに移行します。
※A接続時に、別の登録済みの端末BのBluetooth設定から上書きで接続することはできません。切り替えの際はAを切断する必要があります。
※左右イヤホンを同時に7回連続タップすると、イヤホンが5回点滅してリセット(初期化)されます。
バッテリー持続時間
- イヤホン単体 7時間
- ケース込み 28時間
今回、50%程度の音量で約1時間、音楽を再生したところ、約17〜18%のバッテリーを消費しました。単純計算で約5.5時間ほどの持続時間となり、公称値には及びません。
ただ、TRUEFREE T3は他のイヤホンよりも音量が大きめなので、両耳で使う際は50%にまで上げなくても十分です。音量次第では公称の7時間に届きそうです。
いずれにせよ、インナーイヤーとしては、バッテリーは持つ方だと思います。
音量の段階
- iPhone:0〜16段階(端末操作では0〜16)
- Android:0〜16段階(端末操作では0〜26)
※Google Pixel 7
先述のとおり、最大音量はかなり大きめで、静かな場所で50%くらいにまで上げると、音漏れするくらいです。
逆に片耳だけで屋外でランニングをするようなときには、外部の音にも負けることなく、音楽やポッドキャストを楽しめます。
遅延
ノーマルモードの場合、YouTubeで動画を視聴すると、遅延は少し気になりました。
ただし低遅延モードは43msとスペック上の数値は良好で、少なくとも動画視聴レベルでは遅延が気にならないくらいに減退できました。
※初回に低遅延モードを使用したとき、少し接続が不安定になったのが気になりました(Mac環境)。
音質
TRUEFREE T3は13mmのダイナミックドライバーを搭載。
結論、3,000円台(実売約3,000円)で買えるイヤホンとしては、十分、満足できるものだと思います。
最初は少し解像感が低いかな……?と感じましたが、エイジングされたからなのか、2日目、3日目と、くもりが取れていくような感覚がありました。
(実は初日は設定ミスでAmazon Music Unlimitedの「標準」音質で聴いていて、2日目以降、HD音源にしたことで、ガラッと印象が変わったというのもあります……)
- 潜り込んで、全体を包み込むような低音が印象的
- インナーイヤーらしい音場の広さ(これも2日目以降、広がった気がする……!)
- 高音は刺さることなく、全体的にまったり聴けるウォーム系
当たり前ですが、音源次第で大きく印象が変わります。逆に言えば、Amazon Music Unlimitedの標準とHD音質の違いを十分に感じ取れるくらいにはまともな製品だと感じました。
しつこいようですが、検証の途中から実売3,000円だということを忘れていました。
マイク音質は以下のとおり。
TRUEFREE T3とQCY T20のスペック比較
同価格帯で競合機種にあたる「QCY T20」とスペックシートで比較しておきましょう。
TRUEFREE T3 | QCY T20 | |
---|---|---|
タイプ | インナーイヤー型 | インナーイヤー型 |
カラー | ・オレンジ | ・ブラック ・ホワイト |
重量 | ・片耳 約 3.6g ・ケース込 約 37.3g ※いずれも実測 | ・片耳 約4g ・ケース込 約37.5g |
連続再生 | ・単体:7時間 ・ケース込:28時間 | ・単体 5.5時間 ・ケース込 20時間 |
充電時間 | ・イヤホン 約90分 ・充電ケース 約90分 | ・イヤホン 約90分 ・充電ケース 約120分 ※5分の充電で60分再生可 |
充電コネクタ | USB Type-C | USB Type-C |
防水 | IPX5 | IPX5 |
対応 コーデック | SBC / AAC | SBC / AAC |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
ドライバ | 13mm径 ダイナミックドライバー | 13mm径 ダイナミックドライバー |
ANC | ー | ー |
外部音取込 | ー | ー |
装着検出 | ー | ー |
片耳 | ◯ | ◯ |
ワイヤレス 充電 | ー | ー |
専用アプリ | ー | ◯ ・イコライザー ・操作カスタム など |
低遅延 | ◯(43ms) | ○(68ms) |
価格 | 3,980円 (Amazon) | 3,990円 (Amazon) |
発売日 | 2023年6月 | 2022年7月 |
スペック的にかなり近いことが分かります。
正直なところ、見た目で選んでOKなぐらいのスペック差だと思います。
- TRUEFREE T3が優位
バッテリー持ち、低遅延モードの効果 - TRUEFREE T3が不利
アプリ非対応(QCY T20はアプリでイコライザー設定が可能)
アプリによるイコライザー設定などに対応していないものの、バッテリー持ちなどはTRUEFREE T3が上回ります。
「オモチャ」じゃない、歴としたオーディオ製品
「見た目や価格で判断するのはもったいない」。その好例とも言えるのがTRUEFREE T3です。
外見からは想像できなかった、真面目な音作り。聴き込んでいった後にその価格が3,000円台であることを忘れたのは誇張ではない事実です。
もちろん、繊細さや解像感といった部分では、さらに高額なイヤホンに分があります。
ただ、インナーイヤーにはハイクオリティな音質よりも、ストレスなく使える快適さを求めるユーザーも多いはず。
見た目的にも「気軽に、ライトに使いまわしたい」そんなインナーイヤーを求めているユーザーにハマると思います。
さすがはSOUNDPEATSの関連メーカー。安くても、妥協しません。
▼合わせて参考にしてほしい記事
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
無料で試してみる!
コメント