2022年4月に発売したマルチポイント対応モデル「JBL Live Free 2 TWS」。
当初はインフルエンサーたちがこぞって高評価していた名機も、発売から1年半以上が経ち、中古価格が下がってきました。
今回、eイヤホンで5,000円のAランク品を見つけたので即購入。接続周りを中心に、使い勝手をお伝えします。
==この記事の結論==
当時のハイエンドの価格が下がってコスパが急上昇している。
解像感が高い音質はもちろん、「マルチポイント」「上書き接続」「音声の切り替え」と、接続切り替えの利便性もトップレベルで隙がない。複数端末の使いまわしにおすすめ。
✅ JBL Live Free 2の長所
- 新品でも約1万円で買える
- 1ランク上の音楽体験
- マルチポイント、上書き接続、Android「音声の切り替え」にも対応
🤔 JBL Live Free 2の短所
- 発売から1年以上が経過(22年4月発売)
- 操作のカスタマイズが完全に自由ではない
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
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JBL Live Free 2のスペック
タイプ | カナル型 | ANC | ◯ |
---|---|---|---|
カラー | ・ブルー ・ブラック ・シルバー ・ローズ | 外部音取込 | ◯ |
重量 | ・片耳 約4.9g ・ケース+イヤホン 約53.5g | 装着検出 | ◯ |
連続再生 | ・単体:7時間(ANCオフ) ・ケース込合計:35時間 | 片耳 | ◯ |
充電時間 | ・15分で4時間再生 ・充電ケース 約120分 | ワイヤレス 充電 | ◯ |
充電コネクタ | USB Type-C | 専用アプリ | ◯ |
防水 | IPX5 | 低遅延 | ◯ (ビデオモード) |
対応 コーデック | SBC / AAC LC3対応予定 | 価格 | 10,873円 |
Bluetooth | 5.2 | その他 | ・Android「音声の切り替え」 |
スペックシートを見た段階で感じたメリデメは以下。
- メリット
多色展開
LC3対応予定 - デメリット
Bluetoothバージョンが1世代古い
発売が2022年4月と時間が経っている
JBL Live Free 2 実機レビュー
ややスクエアに近い小ぶりなケース。
センサー部分はメタリックな仕上げ。
筐体の大きさはバッズタイプのイヤホンとしては並。
イヤホン口は楕円形です。ちょうどこの製品が発売された頃から、イヤホン口が楕円形(オーバル型)のイヤホンが増えてきたように記憶しています。
装着感
バッズタイプのイヤホンは、無条件で遮音性を期待してしまいます。
結論、装着感はわりと軽めで、遮音性はめちゃくちゃ高いわけではないけれど、自分に合ったイヤーピースを装着すれば、それなりのパッシブノイキャン効果を得られます(自分の場合、鼓動が聞こえるほどではない)。
前から見た感じ、イヤホンの出っ張りはほとんどなく、しっかりと収まっていることがわかります。人によっては寝ホンとして使えるかも。
あと良いと感じたのが、このイヤホンの形状。
こんな感じで装着時に斜め上に来る部分がくびれており、そら豆のようなナリをしています。
これによって脱着時に指がかかりやすくなり、スムーズな取り回しに寄与しています。
操作性
タッチセンサーで操作します。
デフォルトでは以下のコマンドが割り当てられています。
左 (アンビエントサウンド操作) | 操作 | 右 (再生&音声アシスタント) |
---|---|---|
・ANC↔オフ↔外部音取り込み | 1タップ | ・再生/一時停止 |
・トークスルー オン/オフ | 2タップ | ・曲送り ・通話応答/終話 |
ー | 3タップ | ・曲戻し |
・音声アシスト ・着信拒否 ・通話中のマイクミュート | タップ&ホールド | ・音声アシスト ・着信拒否 ・通話中のマイクミュート |
・ペアリングモード | タップ&5秒ホールド (デバイス切断時) | ・ペアリングモード |
・出荷時リセット | 2タップ&5秒ホールド | ・出荷時リセット |
アプリで操作をカスタマイズすることもできますが、左右それぞれの操作を細かく設定できるわけではありません。
JBL Live Free 2の操作は大別して
- 再生&音声アシスタント(デフォでは右側に設定済)
- アンビエントサウンド操作(デフォでは左側に設定済)
- 音量コントロール
- なし
の4つのパッケージの中から、左右、それぞれに割り当てる、という考え方をします。
なんで、デフォの状態では操作できない「音量コントロール」を左右いずれかに割り振ろうとすると、「1」もしくは「2」いずれかの操作を解除しなくてはいけません。
実際は「2」または「3」のいずれかを選ぶことになりそうです。
※イヤホン単体で電源をオフにすることはできません。
またペアリングモードへ移行するには接続中のデバイス側からイヤホンを切断しなければいけません。
バッテリー持続時間
公称値は以下のとおり。
- イヤホン単体 7時間(ANCオフ)
- ケース込み 35時間
音量50%、ANCオフでAmazon Musicで1時間程度視聴したときのバッテリー推移は100%→80%。ANCがオンだと1.5倍くらいのスピードで消費しました。
今回購入したのは中古品だったため、多少、消耗していることを考慮しなければいけません。
音量の段階
- iPhone:0〜16段階(端末操作では0〜16)
- Android:0〜16段階(端末操作では0〜30)
※Xperia 5 IV
アプリ
アプリでできることは以下のとおり。
- アンビエントサウンドの操作
- アダプティノイズキャンセリングの設定
- ANCレベルの調整
- 音漏れの補正(音漏れの状態をチェックしてリアルタイムで
- ANC外耳道の補正・テスト
- 外部音取り込みのレベル調整
- イコライザー
- タッチ操作設定
- ボイスアウェア(通話中に聞こえる自分の声の大きさの調整)
- ビデオモード(低遅延モード)
- 自動再生/一時停止(装着検出)
- 左右のバランス調整
- 最適なフィット感のテスト
- イヤホン本体を探す(音を鳴らす)
ANC(アクティブ・ノイズキャンセリング)
ANCの効果は実用的です。
他製品と比べ、効果は高い方だと感じました。
JBL Live Free 2のANCは細かくカスタマイズできます。
- アダプティブノイズキャンセリング
周囲のノイズレベルに合わせて自動的にANCのレベルを調節
(オフの場合は7段階からANCのレベル調整が可能) - 音漏れの補正
音漏れの状態をチェックしてリアルタイムでNCレベルを調節 - 外耳道の補正
外耳道をスキャンして形状に合わせてNCを補正
特にアダプティブノイズキャンセリングは「ANCをオフにするまでもないけど、がっつりかからなくてもOK」みたいな場所で便利です。
外部音取り込み(アンビエントアウェア)
外部音取り込みも実用的です。
外部音取り込みのレベルは7段階で調整できます。
人工的に外部の音を集音している感はあるものの、不快な感じはしません。
またJBL Live Free 2には、一時的に外部と会話をしたいときに使う「トークスルーモード(左側2タップ)」もあります。
正直なところ、外部音取り込みとトークスルーモードの違いはよく分からず、前者だけで十分なような気がします。
遅延
JBL Live Free 2はアプリで「オーディオモード」「ビデオモード」を切り替えられます。ビデオモードが「低遅延モード」です。
オーディオモードの場合、YouTube動画でも遅延が気になるかもしれません。
ビデオモードでは動画視聴の遅延はもちろん、動画編集のカット作業もできるくらいに遅延が低減されます。
音質
以下、個人的な所感。
- ドンシャリ傾向?
- 解像感は高い。細かい音も聴き取りやすい
- 高音の突き抜けるようなアタック感(この言葉の意味が合っているかわからない)が気持ちいい
- 力強い低音。曲によっては若干ボーカルが引っ込んでしまう感があるかも
発売時の価格が1.5万円程度するだけあり、解像感や鮮明さは非常に高いです。
遅ればせながら、JBLのサウンドは初体験だったのですが、なるほど、多くの人に長く愛される理由がなんとなくわかったような気がします。
中古でU1万円で買えるサウンドとしては、コスパはめちゃくちゃ高いです。普通におすすめ。
マイクの音質は以下のとおり。
接続・マルチポイントの挙動
マルチポイント接続に関する挙動をまとめておきます。
操作 | 挙動 |
---|---|
イヤホンだけでペアリングモードへ移行 | できない。 – すべての端末との接続を解除 – 左右いずれかを1タップ+5秒長押し |
電源オン時の挙動 | 前回、電源をオフにしたときに接続されていた 端末(最大2台)に自動で接続 |
通信圏外に移動して接続解除 →再び通信圏内に戻ったとき | 自動で再接続される |
A再生中に停止 →続けざまにBを再生 | Bに切り替わるまで5〜10秒くらいかかる |
A再生時にBを再生 | Bを再生できない(すぐに停止してしまう) |
A再生時にBが着信 | Aの再生が停止し、Bが鳴動 →通話終了後にAの音声に自動で復帰する |
A再生時にBが通知 | Aの再生は止まらず、Bの通知音は鳴らない ※アプリ、サービス、環境によって異なる |
A・B接続時に、登録済み端末C のBluetooth設定から選択 | 上書き接続可能! 「先入れ先出し」方式で 直近に接続したデバイスが残る |
マルチポイント接続時のコーデック | AACでの接続を確認 (Xperia 5 IV) |
Androidデバイスの 「音声の切り替え」機能 | 対応!! |
マルチポイント接続の他に、2台接続時に端末設定側からの上書き接続にも対応しています。iPhone↔Android↔パソコンなど、自由に行き来できます。
さらに驚いたことに、Google Pixel Buds Proなどの一部の端末から導入が始まったAndroidの「音声の切り替え(オーディオスイッチ)」機能にも対応していました!!
「音声の切り替え(オーディオスイッチ)」とは、Apple製品のシームレスな接続切り替えのAndroid版とも言える機能です。
ファストペアリングを通じてGoogleアカウント(Androidデバイス)にペアリングすると、その端末とイヤホンが接続されていない状態でも、メディアを再生すると自動で接続→出力されます。
(自分が検証したところ、「音声の切り替え」を発動させるためには、イヤホンの接続枠が少なくとも1つは空いている必要がありました。)
JBL Live Free 2とJBL TUNE BEAMの比較
2023年〜24年にかけて、これから購入する際の比較対象になるのが「JBL TUNE BEAM」ではないでしょうか。
JBL Live Free 2 | JBL TUNE BEAM | |
---|---|---|
タイプ | カナル型 (バッズタイプ) | カナル型 (スティックタイプ) |
カラー | ・ブルー ・ブラック ・シルバー ・ローズ | ・ブラック ・ホワイト ・ゴーストブラック ・ゴーストホワイト ・パープル ・ネイビー |
重量 | ・片耳 約4.9g ・ケース+イヤホン 約53.5g | ・片耳 5g ・ケース込 60.3g |
連続再生 | ・単体:7時間(ANCオフ) ・ケース込合計:35時間 | ・単体: – 12時間(ANCオフ) – 10時間(ANCオン) ・ケース込合計: 48時間(ANCオフ) |
充電時間 | ・15分で4時間再生 ・充電ケース 約120分 | ・15分で4時間再生 ・充電ケース 約120分 |
充電コネクタ | USB Type-C | USB Type-C |
防水 | IPX5 | IP54 |
対応 コーデック | SBC / AAC LC3対応予定 | SBC / AAC LC3対応予定 |
Bluetooth | 5.2 | 5.3 |
ドライバ | 11mm径 ダイナミックドライバー | 6mm径 ダイナミックドライバー |
チップ | AIROHA AB1565AM | ? |
ANC | ◯ | ◯ |
外部音取込 | ◯ | ◯ |
装着検出 | ◯ | ー |
片耳 | ◯ | ? |
ワイヤレス 充電 | ◯ | ー |
専用アプリ | ◯ | ◯ |
低遅延 | ◯ (ビデオモード) | ◯ (ビデオモード) |
価格 | 10,873円 | 12,100円 (Amazon) |
その他 | ・Android「音声の切り替え」 | ・Android「音声の切り替え」 |
発売日 | 2022年4月 | 2023年8月 |
【LIVE FREE 2の長所】
- ワンランク上のシリーズ
- ドライバ口径が大きい
- ワイヤレス充電に対応
- 装着検出機能あり
【JBL TUNE BEAMの長所】
- 連続再生時間が長い
- 防塵性能も高い(IP54)
- Bluetoothバージョンが新しい
- 発売が1年以上新しい
JBL LIVE FREE 2は販路専売上位モデル、TUNE BEAMは同中価格帯モデルなので、比較は難しいかもしれません。
総合的に判断すると、安く買えるならJBL LIVE FREE 2を選んでおけば間違いないかな、といった感じです。
1年半待って来た、絶好の買い場
今回自分は破格の5,000円という価格で購入しましたが、Amazonでは約1万円まで価格が下がってきました(23年12月現在)。
発売から少し時間が経っていることによる弊害は、Bluetoothのバージョンが1つ古いくらいなもの。実用面で大きなデメリットはなく、逆に言えば、今、市場で1万円前後で買えるイヤホンの中ではコスパは頭一つ抜けている「全部入り」です。
アップデートで「音声の切り替え」機能も追加され、今後はLC3コーデックにも対応予定です。
自分のように中古で激安を狙うのも良いですが、バッテリーを考慮して新品を買ったとしても、長く使えて、満足度の高い買い物ができるはずです。
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