Skullcandy Dime3 実機レビュー。マルチポイント、上書き接続など、ペアリング最強

Skullcandy Dime3 gadget
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2023年11月にSkullcandy(スカルキャンディ)から発売されたエントリーモデル「Dime3」。

実売価格5,000円台ながら、同社としては3台目?のマルチポイント接続に対応したモデルです。

1年前に購入したModは今でも現役で使っていて、信頼できるメーカーだったので、その後継として購入しました。

==この記事の結論==

相変わらずSkullcandyのイヤホンの接続性・安定感は◎。マルチポイント、3台目の端末設定からの上書き接続、イヤホン単体でペアリングモードへ移行できるなど、手元にあると使い勝手が良い1台。

音質も普通に期待を超えてきた。

✅ Skullcandy Dime3の長所

  • 実売5,000円
  • 物理ボタン
  • マルチポイント、上書き接続、イヤホンのみでペアリングモードへ移行可

🤔 Skullcandy Dime3の短所

  • 蓋がかため
  • アプリ非対応
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Skullcandy Dime3のスペック

Skullcandy Dime3

タイプカナル型
(スティックタイプ)
ANC
カラー・ボーンホワイト
・トゥルーブラック
外部音取込
重量・片耳 約3.8g
・ケース+イヤホン 約33.2g
装着検出
連続再生・単体:8時間
・ケース込合計:20時間
片耳
充電時間・10分で2時間再生ワイヤレス
充電
充電コネクタUSB Type-C専用アプリ
防水IPX4低遅延
対応
コーデック
記載なし
(SBC / AAC)
価格6,480円
Bluetooth5.3その他・端末の設定からの上書き接続
・イヤホン単体でペアリングモード
移行可

スペックシートを見た段階で感じたメリデメは以下。

  • メリット
    単体で8時間再生
  • デメリット
    ANC、装着検出、ワイヤレス充電、アプリ、低遅延モードなし

Skullcandy Dime3 実機レビュー

Skullcandy Dime3

小ぶりなケースで、おもちゃみたいな軽さ。正直、ちゃっちいです。

カラビナなどにつけて持ち運ぶことが想定されており、ケースを開くときは、少し力が要ります。

Skullcandy Dime3

Skullcandy Dime3

本体のスティック部は短め。公式サイトなどの説明ではわかりませんでしたが、スティック部(スカルマークの辺り)がカチッと押し込める物理ボタンになっています。

Skullcandy Dime3

Skullcandy Dime3

AirPods Proと比べても、スティック部が短いことがわかります。

同社のModと比べるとこんな感じ。

Skullcandy Dime3 とModの比較

一般的なスティックタイプとバッズタイプのハイブリッドなイメージです。

装着感

Skullcandy Dime3

今作も期待していた通りの装着感でした。

スティック部をつまんでサクッと装着でき、バッズタイプのような高い遮音性をもたらしてくれます。

ANC機能は搭載されていませんが、イヤーチップ次第では耳栓並みに高いパッシブ・ノイズキャンセリング効果が期待できます。個人的にはModと遜色ない遮音性だと感じました。

操作性

先述したとおり、Dime3は物理ボタンで操作します。個人的に物理ボタンは大好物なので、うれしい。クリック感も気持ち良いです。

ってか、スティックタイプで物理ボタンのTWSってかなり珍しいです。

左右共通で以下のコマンドが割り当てられています。アプリには対応しておらず、操作をカスタマイズすることはできません

操作
・再生/一時停止
・通話応答/終話
1タップ・再生/一時停止
・通話応答/終話
・音量+2タップ・音量+
・音量-3タップ・音量-
・モード切替
(MUSIC→PODCAST→
BSAA BOOST)
4タップ・モード切替
(MUSIC→PODCAST→
BSAA BOOST)
・ボイスアシスタント
・電源オン
・着信拒否
1秒長押し・ボイスアシスタント
・電源オン
・着信拒否
・外部音取り込み1タップ+1秒長押し・外部音取り込み
・電源オフ2タップ+長押し・電源オフ
・ペアリングモードへ移行3秒長押し・ペアリングモードへ移行

音量調整は2回・3回タップ。一気に上げ下げできないので、あくまで補助的な使用にとどまります。

個人的に推せるポイントが単体で電源を切れる&単体でペアリングモードへ移行できること。

その高い遮音性から、前作のModでも物理的な耳栓として利用するシーンが多かったです(バスや電車で寝たいときなど)。そんなときは電源が入っている必要はなく、イヤホン側で電源をオフれるのは便利です。

またケースに戻さずにイヤホンだけでペアリングモードに移行できるのも素晴らしい。

ペアリングモードに移行すれば、すべての端末との接続が解除されるので、マルチポイントなど余計なことを考えず、好きな端末と接続が容易です。

バッテリー持続時間

公称値は以下のとおり。

  • イヤホン単体 8時間
  • ケース込み 20時間

今回、iPhoneで音量50%、1時間、Apple Musicを再生したときのバッテリー推移は100%→90%でした。

バッテリー持ちは大いに期待できそうです。

端末側から電源を切れることも、バッテリーの節約に寄与してくれます。

音量の段階

  • iPhone:0〜16段階(端末操作では0〜16)
  • Android:0〜16段階(端末操作では0〜30)
    ※Xperia 5 IV

最小音量が少し大きめだと感じます。寝落ち前に静かな音量でBGMを聴いたりするのには向かなそう。

アプリ

アプリには対応していません。正直、価格的には対応してくれてもよかったかな、という感じ。

外部音取り込み

外部音取り込みの質はそこまで高くなく、価格相応といった感じ。

サーッという音が気になります。

常時オンにしておくというよりは、外部音を取り込みたいとき、自分の声をはっきり聞きたい時(web会議時など)に一時的に使うのが良さそう。

常時オンにしてランニングをする、みたいな使い方には向かないと思います。

遅延

Skullcandy Dime3には低遅延モードがありません。

YouTubeなどで確認する限り、そこまでシビアに見なければ、音ズレは気になりません。

一方で動画編集は厳しいかな、という印象でした。

音質

「エントリークラス」ということでしたが、少なくとも期待は超えてくれました。

  • 低音〜中音の量感が多い
  • 想像していたよりも解像度が高いと感じた
  • 高音の刺さりは少なく、まったり感
  • BASS BOOSTのどっしりと安定感が楽しい
    →低音が多くてもぼやけてしまわず、ボーカルもしっかり楽しめる
  • 繊細な音楽よりも迫力・壮大な音楽向け
    →バラッドや映画鑑賞に向いてそう

一部では「Skullcandyらしい低音は期待できない」みたいな口コミを見かけました。

僕はSkullcandyのヘッドフォンの「脳が揺れるような低音」を体験したことがないので、詳しいコメントはできません。ヘッドフォンや上位モデルのような体験を期待していると、肩透かしを食うかもしれません。

マイクの音質は以下のとおり。

ノイズ低減の性能はかなり高めです。

接続・マルチポイントの挙動

マルチポイント接続に関する挙動は以下のとおり。

操作挙動
端末側からペアリングモードへ移行できる
左右いずれかのイヤホンを3秒長押し
電源オン時の挙動前回、電源をオフにしたときに接続されていた
端末(最大2台)に自動で接続
通信圏外に移動して接続解除
→再び通信圏内に戻ったとき
確認中
A再生中に停止
→続けざまにBを再生
切り替えは優秀。俊敏に切り替わる
A再生時にBを再生Aの再生が止まりBが出力される
切り替えはめちゃくちゃ優秀、安定
A再生時にBが着信Aの再生が停止し、Bが鳴動
→通話終了後にAの音声に自動で復帰する
A再生時にBが通知Aの再生は止まらず、Bの通知音は鳴らない
※アプリ、サービス、環境によって異なる
A・B接続時に、登録済み端末C
のBluetooth設定から選択
上書き接続可能
※できるときとできないときがある
マルチポイント接続時のコーデックAACでの接続を確認
(Xperia 5 IV)
Android「音声の切り替え」機能対応していない

数々のイヤホンのマルチポイント接続を検証してきましたが、Skullcandy製品の接続の安定感はトップレベルと言っても良いでしょう。

ただし、2台接続時の3台目端末のBluetooth設定からの上書き接続については、できるときとできないときがあります

感覚的には1、2台目が側にない(接続が微弱)ときに、上書き接続に成功する確率が高まるように感じます。

Skullcandy Dime3とModの比較

マルチポイント接続ができるか、という点で比較候補に挙がるのが、僕も1年半以上、レギュラーとして使い続けてきたModでしょうか。

Dime3Mod
Skullcandy Dime3Skullcandy Mod XT
タイプカナル型
(スティックタイプ)
カナル型
(バッズタイプ)
カラー・ボーンホワイト
・トゥルーブラック
・グレイブルー
・トゥルーブラック
重量・片耳 約3.8g
・ケース+イヤホン 約33.2g
・片耳 4.4g
・ケース+イヤホン 54.8g
連続再生・単体:8時間
・ケース込合計:20時間
・単体:7時間
・ケース込合計:34時間
充電時間・10分で2時間再生・10分で2時間再生
充電コネクタUSB Type-CUSB Type-C
防水IPX4IP55
対応
コーデック
記載なし
(SBC / AAC)
SBC / AAC
Bluetooth5.35.2
ドライバ6mm径6mm径
チップ
ANC
外部音取込
装着検出
片耳
ワイヤレス
充電
専用アプリ
低遅延
価格6,480円10,800円
発売2023年11月2022年8月

【Dime3の長所】

  • 軽量
  • 単体再生時間が長い
  • Bluetoothバージョンが新しい

【Modの長所】

  • ケースのバッテリー容量が大きい
  • 防塵防滴性能が高い
  • アプリに対応

アプリ対応の有無や防塵防滴レベルなど、価格相応の差はあります。

「少しでも安く」「スティックタイプが好き」「新しいモデルを」ということであればDime3がおすすめ。

Modは2022年夏の発売時よりも価格が上がってしまっており、Dime3の倍近くなってしまっています。セールや新古品で6,000円台くらいで見つけることができれば、Modも選択肢に入ります。

安定した接続性で、手元にあると重宝する

Skullcandy Dime3

 

Skullcandyの製品を評するときにいつも思い浮かべるキーワードが「真面目」です。

スカルマークでワイルドな印象を受けますが、製品の品質やつくりから受ける真面目な印象は、今作も変わりませんでした。

ANCなし、アプリ非対応など、価格的にもう少し頑張ってほしかった、という部分もありますが、これくらいシンプルで気軽に使えるものが手元にひとつあると重宝します。

マルチポイント、上書き接続にも対応、単体でペアリングモードに移行できる、とユーティリティぶりは圧倒的。

「こんなんで良いんだよ」系イヤホンの筆頭。今作も長いお付き合いになりそうな予感がしています。

 

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