ランニング

2026年に「Garmin ForeAthlete 55」レビュー 人類初のサブ2モデル

Garmin ForeAthlete 55
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ランニングウォッチのMIP液晶の良さを伝えたいシリーズ。

2026年に2021年6月に発売したGarmin ForeAthlete 55を購入しました。

今回はサブ機としての使用を想定。2026年現在の視点で使ってみてわかったことを共有します。

==この記事のポイント==

  • Garmin ForeAthlete 55のメリットをまとめると?
    • 希少なMIP液晶モデル。ディスプレイは小さめだが必要十分
    • 本体だけだと約21gと超軽量
    • コンパクトで女性や手首の細い男性でも手首の内に収まる
    • 人類初のサブ2ランナーが着用していたという「わかる人ならわかる」玄人感
  • Garmin ForeAthlete 55のネガティブな要素は
    • ランニングウォッチとして計測できる項目は最低限
    • 2026年現在、新品の入手性が低い
  • Garmin ForeAthlete 55はどんな人におすすめ?
    • 計測できる項目は最低限で良いエントリーランナー
    • ハイスペックなモデルを持っているランナーのレース用として
    • 日頃から日中に走ることが多いランナー
    • 手首が細めな人

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Garmin ForeAthlete 55を購入した理由

今回、Garmin ForeAthlete 55を選んだ理由は以下のとおり。

  • MIP液晶モデル
  • Vitalityスマートで効率よくポイントを稼ぐため
  • ランニングウォッチメーカー最大手のGarmin
  • 2026年にフルマラソンで初の1時間台(サブ2)を記録したセバスチャン・サウェ選手がそのレースで着用していた

購入前に懸念していたこと

一方で発売から年月が経っていることや事前の情報から、購入前は以下のような点を懸念していました。今回のレビューではこれらのポイントもチェックしていきます。

  • バッテリー持ち(筐体が小さいのでどれくらい持つか)
  • シングルバンドのGPS精度
  • 1.04インチと比較的小さめなディスプレイにおける視認性

Garmin ForeAthlete 55のスペック

Garmin ForeAthlete 55のスペックを各社の同価格帯のMIP液晶モデルと比較しておきます。

Garmin
ForeAthlete 55
Garmin
Instinct E
(45mm)
Polar
Pacer Pro
Garmin ForeAthlete 55 Garmin Instinct E
ディスプレイ 1.04インチ
MIP液晶
0.9 inch
MIP液晶
(2ウィンドウデザイン)
1.2インチ
MIP(反射型カラー液晶)
解像度 208*208 176×176px 240*240
輝度 ー ー ー
スクリーン 化学強化ガラス 化学強化ガラス ゴリラガラス
(Gorilla Glass 3.0)
サイズ 42 x 42 x 11.6mm 45 x 45 x 14.2mm 45 x 45 x 11.5mm
重量
本体 約21g(実測)
バンド込み 約37g
本体 48g 本体 23g
本体(バンド込)41g
本体材質 樹脂 繊維強化ポリマー ケース:プラスチック
ベゼル:アルミニウム
ボタン数 5 5 5
ストラップ 20mm 22mm
QuickFit互換
シリコン
20mm
シリコン
(S・M/Lの2サイズ同梱、
SHIFT™アダプター付属)
心拍センサー Garmin Elevate
光学式心拍計
第3世代
Garmin Elevate
光学式心拍計
第4世代
Precision Prime™
(光学式心拍センサー
GEN 3.5)
GNSS シングルバンド
GPS, GLONASS, Galileo,
QZSS(補完信号)
シングルバンド
GPS, GLONASS,
Galileo, みちびき
シングルバンド
GPS, GLONASS, Galileo,
QZSS(みちびき)
(補助 GPS/GLONASS/
Galileo/QZSS 対応)
ストレージ 非公開
(200時間分の
アクティビティデータ)
128MB 32MB
接続 Bluetooth
(Wi-Fiなし)
Bluetooth,
ANT+
Bluetooth® Low Energy
(Wi-Fiなし)
バッテリー容量 265mAh
バッテリー性能
(日常使用)
最大14日間 最大16日間
(スマートウォッチモード)
最大6.5日間
高精度GPS
連続使用
約20時間 最大16時間
(マルチGNSSモード)
最大30時間
耐水性 5ATM 10ATM WR50(5ATM相当)
MIL規格 ー MIL-STD-810 ◯
(MIL-STD-810G)
気圧計 ー ◯ ◯
Bluetooth通話 ー ー ー
Wi-Fi ー ー ー
スピーカー ー ー ー
マイク機能 ー ー ー
モーター ー
懐中電灯 ー ー ー
超低温モード ー ー ー
NFC ー ー ー
外部センサー
接続
◯ ◯ ◯
生理周期
トラッキング
◯ ◯ ー
ボディバッテリー機能 ◯
(Body Battery)
◯
(Body Battery)
ー
運動センサー 光学式心拍計、
加速度計
光学式心拍計、
加速度計、
気圧高度計、
コンパス(電子3軸)、
温度センサー
光学式心拍計、
加速度計
気圧高度計、
コンパス
インターバル作成 ◯ ◯ ◯
トレーニングテンプレ ◯ ◯ ◯
乳酸閾値テスト ー ー △
ランニングパフォーマンステスト
ランニングサポート
・Garmin Coach
・VO2 Max(ラン)
・インターバルトレーニング
・トラックラン
・リカバリータイム など
・Garmin コーチ
・VO2 Max
・ランニングダイナミクス
・仮想パートナー
・インターバルトレーニング
・トラックラン
・トレーニング効果
・リカバリータイム など
・Training Load Pro™
・ランニングパワー計測
・ランニング インデックス
・Hill Splitter™
(上昇/下降自動計測)
・ルートと標高プロファイル
・スタート地点に戻る
・FitSpark®
・FuelWise™
(栄養補給リマインダー)
・三大栄養素別
消費エネルギー など
スポーツモード 18種類 70種類以上 150種類以上
オフラインマップ ー ー ー
ウォッチ単体での
ルート作成
ー ー ー
GPXインポート ー ◯
(1本線のナビ)
◯
(1本線のナビ)
価格 31,000円
(2026/07/23現在)
34,800円
(2026年4月値下)
32,340円

関連記事:Garmin Instinct E 45mm ランナーレビュー。愛おしすぎる「ちいかわ」

関連記事:2026年に「Polar Pacer Pro」レビュー 貴重なMIP液晶、精度の高い心拍センサー

Garmin ForeAthlete 55レビュー

Garmin ForeAthlete 55

発売当初はBlack(ブラック)/Whitestone(ホワイトストーン)/Aqua(アクア)/Grey(グレイ)の4色展開でした。

(画像のバンドは3rdパーティ製に変換済みです。以下同じ)

Garmin ForeAthlete 55

重量は本体のみで約21g。めっちゃ軽い。前回、Polar Pacer Proを初めて付けたときと同じくらいの感動がありました。

Garmin ForeAthlete 55

約14cmという男性としては華奢な当方の手首にもしっかりと収まるサイズ感。

ボタンはGarminのMIP液晶モデルではおなじみの左側に3個、右側に2個。

バンドは20mm幅で他社製の汎用バンドにも交換できます。充電は他のGarminモデルと同じ専用端子に接続して行います。

視認性

Garmin ForeAthlete 55

Garmin ForeAthlete 55は1.04インチのMIP液晶です。

筐体のサイズはGarmin Forerunner 255SやCOROS PACE 3などと大差がないですが、ベゼルが広いため、ディスプレイサイズは狭まっています。

冒頭でもお伝えしたようにこのサイズ感でどこまで見えるのかが少し不安でしたが、個人的には4分割表示でも十分視認できました。

Garmin ForeAthlete 55

キロ4分台であれば、手首を返さずとも目をやるだけで内容を確認できました。キロ3分台に入ってくると、さすがに体が上下に揺れるので、腕を顔の前まで持ち上げて内容を視認するというような感じです。

GarminのMIP液晶はやはり視認性が圧倒的に高く、日中のワークアウト画面の見やすさは最高。前回紹介したPolar Pacer Proとは異なり、白背景(ポジティブ液晶)なのも視認性を高めることに一役買っています。

まだ日が昇らない明け方にも走ってみましたが、ライトの点灯感度もキビキビで、日中、夜間ともに対応できます。

もちろん、ワークアウト中の画面は、何項目を何を置くのかを自由に設定できます。

心拍センサーの精度

Garmin ForeAthlete 55の心拍センサーは「Garmin Elevate」の第3世代だと言われています。ForeAthlete 245(2019)などと同じもので、Forerunner 255(2022)やInstinct Eなどよりも1世代古いです。

確かにForerunner 255Sの心拍センサーと比べてみると、はっきり見た目が異なります。

この1世代の差がどれほど出るのか。7月下旬、外気温28℃、湿度83%の条件下でGarmin ForeAthlete 55と胸に装着するセンサー「Coospo H6」と比較した結果が以下のとおり。

ForeAthlete 55

当方の手首は細すぎる&血管が薄く、多くのスマートウォッチのセンサーとは相性が良くありませんが、最大心拍数、平均心拍数ともにほぼ一致しており、信頼できる数値でした。

唯一30分ごろの上り坂で、少し追従できていない部分が見られますが、目立ったギャップはそこくらいでしょう。

筐体が小さく軽いため、手首が細い人でもノイズが少なく計測できます。

追記:Garminの「スマート記録」機能について

今回、上記の比較グラフを作成するためにTCXファイルをAIに読み込ませることで気づいたのですが、多くのGarminデバイスのアクティビティデータ記録方法は、デフォルト設定は「毎秒」ではなく「スマート」(スマート記録)になっているとのことです。今回もそうでした。

スマート記録とは「進行方向、スピード、心拍数、高度」などに変化が生じたキーポイントを感知してデータを記録するもので、変化が少ない(直線的なランニング、一定のペース、安定した心拍など)ときは記録の間隔を数秒に間引きます。

ちなみに「スマート記録」でも裏ではGPS電波の受信や心拍センサーの計測自体は1秒ごとに作動しているため、「毎秒記録」に変更しても、バッテリーへの影響は最小限のようです。

ちなみに毎秒記録に変更した上で、別日に胸センサーと比較してみましたが、そこまで精度に大差はなさそうでした。

Garmin ForeAthlete 55

距離測定精度

Garmin ForeAthlete 55はシングルバンドモデルで、GPS、GLONASS、Galileo、QZSS(補完信号)に対応しています。異なる周波数帯(通り道)を増やすマルチバンドには対応していませんが、複数の衛星を組み合わせるマルチGNSSには対応しています(例:GPS + Galileo + QZSS(補完) )。

マルチバンドの6衛星に対応したAmazfit Cheetah 2 Ultraと併用して記録した結果が以下のとおり。

① Garmin
ForeAthlete 55
② Amazfit
Cheetah 2 Ultra
① – ②
( (① – ②)/ ② )
1回目 12.45km 12.39km 0.06km
(0.48%)
2回目 7.48km 7.43km 0.05km
(0.67%)

12km走って約60m(差分1%以下)は個人的には十分許容範囲です(そもそもAmazfitのマルチバンドモデルが絶対に正確だとも言い切れない)。

またGarmin ForeAthlete 55の方が多く記録される傾向にあります(当方のこれまでの検証では、一般的にシングルバンドモデルはマルチバンドモデルよりも多く積算される傾向にあり、今回も同様でした)。

軌跡を確認すると(赤=Garmin ForeAthlete 55、緑=Amazfit Cheetah 2 Ultra)赤色は道を大きくそれて蛇行してしまっている箇所も見られました。

ForeAthlete 55

(追記)

先述の「スマート記録」を「毎秒」に変更して比較してみましたが、測位距離に影響は見られませんでした。

① Garmin
ForeAthlete 55
② Amazfit
Cheetah 2 Ultra
① – ②
( (① – ②)/ ② )
1回目 7.78km 7.72km 0.06km
(0.77%)
2回目 3.83km 3.79km 0.04km
(1.05%)

ForeAthlete 55

軌跡(赤=Garmin ForeAthlete 55、緑=Amazfit Cheetah 2 Ultra)も相変わらずふらふらしたところが見られ、スマート記録を毎秒にしたところで、目に見える効果は限定的です。

Garmin ForeAthlete 55の位置測位精度を上げる方法

Garmin ForeAthlete 55 の衛星アンテナの正確な位置は公開されていませんが、一般的なスマートウォッチと同様に、ディスプレイを囲む外枠(ベゼル)の内側、または液晶画面のすぐ裏側(上向き)にアンテナが配置されているとのことです。

公式も「デバイスの前面(画面)が空を向くようにしてください」と明記しており、画面側が最も電波をキャッチしやすい設計になっています。

自分もそうでしたが手首の内側に画面が来るように装着している人は、外側に変更することで、位置測位の精度を上げられるかもしれません。

またGarminはスマホアプリと同期した際に今後数日間の「衛星の軌道予測データ(EPO / CPEデータ)」を時計にダウンロードするため、出走前にアプリと同期することで、衛星の測位時間を短縮できます。

バッテリー持ち

公称では日常使いで最大14日間、位置測位(ワークアウト)は最大20時間連続使用が可能とのことです。

当方が入手した新古品では以下のとおりでした。

  • 「GPS + Galileo + QZSS(補完)」「スマート記録」
    →40分で3、4%程度
  • 「GPS + Galileo + QZSS(補完)」「毎秒記録」
    →40分で4%程度

測定項目

Garmin ForeAthlete 55とGarmin Instinct E(45mm)、Polar Pacer Proで計測できる項目を比較した結果が以下のとおり。

Garmin
ForeAthlete 55
Garmin
Instinct E
(45mm)
Polar
Pacer Pro
Garmin ForeAthlete 55 Garmin Instinct E
距離 ◯ ◯ ◯
総時間 ◯ ◯ ◯
移動時間 ◯ ◯ ー
ラン/ウォーク時間 ◯ ◯ ー
平均スピード ◯ ◯ ー
平均移動速度 ◯ ◯ ー
最高速度 ◯ ◯ ー
ペースゾーン ー ー ◯
平均ペース ◯ ◯ ◯
平均移動ペース ー ◯ ー
最高ペース ◯ ◯ ◯
最大ピッチ ◯ ◯ ◯
(片足/分)
平均ピッチ ◯ ◯ ◯
(片足/分)
平均ストライド ◯ ◯ ー
平均上下動 ー ◯ ー
平均上下動比 ー ◯ ー
平均接地時間 ー ◯ ー
最高高度 ◯
(地形データ参照)
◯
(高度気圧計)
◯
最低高度 ◯
(地形データ参照)
◯
(高度気圧計)
ー
総上昇量 ◯
(地形データ参照)
◯
(高度気圧計)
◯
総下降量 ◯
(地形データ参照)
◯
(高度気圧計)
◯
アップヒル/ダウンヒル
回数
ー ー ◯
アップヒル詳細 ー ー 距離
時間
平均ペース
ダウンヒル詳細 ー ー 距離
時間
平均ペース
消費 ◯ ◯ ◯
消費内訳  ー ー 炭水化物
タンパク質
脂肪
推定発汗量 ◯ ◯ ー
心拍ゾーン ◯ ◯ ◯
平均心拍数 ◯ ◯ ◯
最大心拍数 ◯ ◯ ◯
最小心拍数 ー ー ◯
トレーニング効果 ー ◯
主な利点
有酸素/無酸素
◯
ワークアウト負荷 ー ー カーディオ負荷
筋肉への負荷
自覚的負荷
VO2 MAX(ml/kg/min) ◯ ◯ ◯
(ランニングインデックス)
乳酸閾値 ー ー テスト機能
パワーゾーン ー ー ◯
最大ランニングパワー ー ー ◯
平均ランニングパワー ー ー ◯
気温
(平均気温)
◯
(気象観測所のデータ)
◯
(温度センサー)
ー
最低気温 ー ◯
(温度センサー)
ー
最高気温 ー ◯
(温度センサー)
ー
風 ◯ ◯ ー
その他記録項目 ・週間運動量 ・週間運動量
・ボディバッテリー消費量

同じGarminのInstinct Eと比べると、高度気圧計を搭載していないことによりランニングダイナミクス系(上下動や接地時間)の計測ができないことが大きな違いです。

高度はワークアウト中は衛星による概算が表示され、ワークアウト終了後に記録したGPSの軌跡(ルート)と地理調査データ(その場所の正確な地形データ)に基づいて標高や獲得標高を上書き修正する仕組みがとられています。

つまり高度の記録を残したいだけであれば、天候などで左右される高度気圧計を使って計測するよりも正確なデータを残せるとも言えます。

Garmin ForeAthlete 55を選ぶ理由と「こんな人におすすめ」

Garmin ForeAthlete 55

  • 基本的なランニングデータを記録できる
    →エントリーランナー(スマホ計測からのステップアップ)、サブ機として検討する人
  • 希少なMIP液晶モデル
    →日中走ることが多い人
  • バンド込みでも40g以下に収まる軽さとコンパクトさ
    →手首が細い人や女性
  • 人類初のサブ2ランナーが使用していたモデル
    →タイム、距離、心拍が計測できれば良い感覚が研ぎ澄まされたトップランナーのレース用として
  • 高度気圧計や電子コンパスが非搭載
    →基本はロードを走る人

どうしても計測できる項目が少ないウォッチは「こちらのモデルはエントリーランナー向けモデルです」と言うような打ち出し方になってしまいがちで、現にGarmin自らがそう位置づけています。

ただGarmin ForeAthlete 55はシンプルに軽く、コンパクトで、日中に見やすく、そしてロードランナーに必要なデータは記録できます。1秒を争うレースにおいてこの「必要最低限」こそが、Garmin ForeAthlete 55を選ぶべき理由と言えます。

まさに「弘法筆を選ばず」。エントリーランナー向けと言われるこのモデルは、自分の感覚を極限にまで研ぎ澄ませたシリアスランナーが最終的に行き着くウォッチなのかもしれません。

分かる人には分かる「サブ2」ウォッチです。

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