ガジェットランニング

COROS PACE 3 レビュー。最後のMIP液晶モデル。Garmin Forerunner 255Sと比較

景品表示法に関する記載:当記事にはアフィリエイト広告が含まれています(メディアポリシー)。

2025年10月、COROS PACE 3を購入しました。

(検証しているうちに後継のCOROS PACE 4が発表されてしまった……!)

今では貴重なMIP液晶を搭載したランニングウォッチです。現在、筆者がメインで使っている、同じくMIP液晶搭載のGarmin Forerunner 255Sと比較しながら、使ってみて感じたことを共有します。

==この記事の結論==

  • 結論、COROS PACE 3 の使用感は?
    個人的には非の打ち所がない。走行中の画面切り替え(リューズボタンの回転)は慣れが必要

    • 日中の視認性:★★★★★
    • GPS精度:★★★★★
    • 心拍センサー精度:★★★★☆
    • 記録項目:★★★★★
    • 操作性:★★★★☆
    • 気分アガる度:★★★★★
  • COROS PACE 3のGarmin Forerunner 255S との主な違いは?
    • タッチ操作、リューズボタンに対応していること
  • COROS PACE 3 はどんな人におすすめ?
    • 大前提:ランナー
    • 日中に走ることが多いランナー(MIP液晶のメリットを理解できる人)
    • Garminを使いたくないランナー
    • (メーカーを乗り換えるランナーは)Stravaなど、他のサービスへこれまでのデータを同期しているランナー、またはGarminのこれまでのデータとの継続性を重視しないランナー

COROS PACE 3 のスペック

機能的に競合モデルにあたるGarmin Forerunner 255Sのスペックと比較します。

COROS
PACE 3
Garmin
Forerunner 255S
Garmin Forerunner 255S
本体素材 ベゼル:繊維強化ポリマー
カバー:繊維強化ポリマー
ベゼル:繊維強化ポリマー
サイズ 41.9 x 41.9 x 11.7mm 41 x 41 x 12.4mm
バンド幅 22mm 18mm
重量 約26,8g
(本体のみ)
約39g
(実測/シリコンバンド含む)
約26g
(本体のみ)
41.8g
(実測/非純正シリコンバンド)
ボタン 2
(1つはクラウン)
5
タッチスクロール 対応 非対応
ディスプレイ ・1.2インチ
・常時点灯型メモリーLCD
(MIP液晶)
・タッチ対応
・1.1インチ
・MIP液晶
・タッチ非対応
解像度 240 x 240 218 x 218
スクリーン素材 ミネラルガラス Corning Gorilla Glass 3
バッテリー容量 非公開 非公開
充電時間(実測) 約1.5時間 約1.5時間
ワイヤレス充電機能
バッテリー持ち (標準) 最大15日間 最大12日間
バッテリー持ち (GPS) 38時間 26時間
防水 5ATM 5ATM
MIL規格
マイク
音楽再生
スピーカー
Bluetooth
通話
音楽保存 対応 対応
(musicバージョンのみ)
ストレージ 4GB 4GB
Bluetooth 対応 対応
Wi-Fi 対応 対応
NFC 対応
外部センサー
への接続
あり あり
COROS
PACE 3
Garmin
Forerunner 255S
Garmin Forerunner 255S
体組成測定 なし なし
生理周期
トラッキング
あり あり
身体バッテリー指標 なし Body Battery
測位システム ・デュアルバンド
・GPS, GLONASS, Galileo,
Beidou, QZSS
・デュアルバンド
・GPS, GLONASS, Galileo,
QZSS
運動センサー 光学式心拍計/気圧高度計/
加速度センサー/ジャイロセンサー/
コンパス/体温計/光学式パルス
心拍計/気圧高度計/
コンパス/ジャイロセンサー/
加速度計/温度計/
血中酸素トラッキング
スポーツモード 38(実数カウント) 30種類以上
インターバル作成 あり あり
ランニングサポート ・出力ペース(平地換算ペース)
・運動アラート
・バーチャルペーサー
・ランニングフォームテスト
(要COROS POD/POD 2)
・画面ミラーリング機能
(トレーニング中にデータを
スマホに表示)
・ランニングダイナミクス
・パフォーマンスコンディション
・乳酸閾値
・PaceProレース戦略
・レース予想タイム
ワークアウトステータス EvoLab
(リカバリー、疲労、
トレーニング負荷、レース予測、
VO2max、閾値ゾーン、
その他の指標)
PeakBeats™
(Vo2Max、完全回復時間、
トレーニングの負荷・効果など)
国内発売日 2023年9月 2022年6月
発売時価格 33,000円 47,800円

COROS PACE 3 レビュー(スマートウォッチとして)

2025年時点で購入できるのはブラックとホワイト。バンドの材質はシリコンとナイロンから選べます(上の画像はサードパーティ製のバンドを装着しています。以下同じ)。

(いつも思うのですが、ランナーでナイロンを選んでしまうと、ラン後の手入れが大変じゃないですか?)

本体サイズは41.9 x 41.9 x 11.7mm

COROS PACE 3

COROS PACE (左)とGarmin Forerunner 255S(右)

大きさをしっかり確認せずに購入したので、最初の印象は「かなり小さいな!」でした。筆者の一軍ウォッチ「Garmin Forerunner 255S」とほぼ変わりません。正直、サイズアップによる視認性向上を期待していたので、これは痛恨のミス。

COROS PACE 3

ボタンは右側上下に2つのみ。上がリューズ式です。

重量も26.8gでGarmin Forerunner 255Sとほぼ同じで超軽量クラス。デスクワークでも装着しやすく、継続してヘルスケアデータを取得できるのは大きなメリット。

バンド幅は22mmです。

ディスプレイ

COROS PACE 3

ディスプレイは1.2インチの「常時点灯型メモリーLCD」です。いわゆる「MIP液晶」「半透過型液晶」です。

最近のランニングウォッチはほとんどがAMOLED・有機ELディスプレイに移行してしまっており、MIP液晶は希少な存在となってしまいました。

MIP液晶の最大のメリットが日中における視認性の高さです。

AMOLEDは直射日光下では画面が暗く、視認するためには手首を返して、画面を最大輝度まで上げる必要があります。

一方のMIP液晶にその必要はなく、いつでも、どんなタイミングでも、ウォッチに目をやれば、一瞬にして内容を視認できます。

ちなみにCOROS PACE 3はMIP液晶でありながらタッチ操作にも対応しています。

「設定」→「システム」→「タッチスクリーン」の項目を「常時オン」にすると、常時タッチ操作できるようになります。Garmin Forerunner 255S との大きな違いです。

COROS PACE 3

また光量が少ない場所、夜間ではバックライトが点きます。

バッテリー

COROS PACE 3のバッテリー容量は公開されていません。公称では標準使用で最大15日間、バッテリーが持続するとされています。

ざっくり、1.5時間ほどワークアウトを行った日は20%程度のバッテリーを消費します。ワークアウトの頻度にもよりますが、筆者の場合は4日〜7日程度の頻度で充電しました。

充電速度は特別に遅くはありません。1時間で65%〜70%程度回復させられます。1時間30分あれば、カラの状態から満充電できるでしょう。若干、Garmin Forerunner 255Sの方が速いかな、といった感じです。

全体的な操作感・スマートウォッチとしての付加機能

MIP液晶、リューズボタン、タッチ操作対応というあまり類がない組み合わせの本機。

正直、有機ELディスプレイでリューズボタンを使ったときのような滑らか感はありませんし、タッチの反応もそこまで俊敏なわけではありません。

個人的にはMIP液晶だったらGarmin Forerunner 255Sのような物理ボタン操作で問題なく、リューズボタンやタッチ操作できることが大きなメリットだとは感じませんでした。

ランニング以外のスマートウォッチとして使ってみてよかったところ、機能は以下のとおり。

  • Garminよりもアップデートが高頻度で行われる(体感)
  • 「仮眠の時間設定」機能が便利
    ※ タイマーと仮眠測定がセットになった機能

ランニングウォッチとしてのレビュー

COROS PACE 3

COROS PACE 3(左)とGarmin Forerunner 255S(右)

一市民ランナーがランニングウォッチとしてCOROS PACE 3 を使用して感じたこと、取得データなどを共有します。

日中の視認性

MIP液晶は太陽光などの外光を利用して表示する反射型液晶ディスプレイで、日中の視認性に定評があります。

COROS PACE 3も予想通りの素晴らしい視認性の高さです。有機EL液晶のように腕を上げて画面を点灯させずとも、ちらっと目をやるだけで情報を確認できます。

ただ冒頭のとおり、本体サイズはCOROS PACE 3とGarmin Forerunner 255Sとで、そこまで大きな差がありません。「S」じゃない「Garmin Forerunner 255」くらいのサイズ感(1.3〜1.4インチ)だったら、もっとも見やすかったはず。

ちなみに夜間はバックライトが点灯します。

ディスプレイの表示項目

ランニング中の表示項目はアプリを使って任意にカスタマイズできます(プロフィールページ → デバイスを選択 → アクティビティ設定)。

その画面に何個置くか、どの項目を置くかを自由に設定できます。

ランニング中、表示項目はディスプレイのスワイプ、またはリューズボタンの回転で切り替えられます。ランニング中の操作は、多少、慣れが必要です。

4項目を表示させたとき最上部(メインの部分)の表示がかなり大きいのが気に入りました(その分、一番下の項目が黒地に白抜きで若干見づらい)。

COROS PACE 3

Garmin Forerunner 255Sと全然違うのがよくわかります。

GPS精度

COROS PACE 3はデュアルバンドの5衛星測位に対応しています。

Garmin Forerunner 255S(同じくデュアルバンド対応)と2回のワークアウトを比較した結果がこちらです。

①COROS PACE 3 ②Garmin
Forerunner 255S
① – ②
( (① – ②)/ ② )
1回目 14.53km 14.55km -0.02km
(-0.13%)
2回目 25.82km 25.86km -0.04km
(-0.15%)

いずれもCOROS PACE 3の方が短めに記録されていますが、その差は0,1%台とほぼありません。約26km走っても、誤差は40m程度です。

運動中の心拍センサーの精度

10月上旬、気温23℃前後で測定。

COROS PACE 3のセンサーと胸に装着する外部心拍センサー(Coospo H6)を比較しました。それぞれのアプリに記録されたグラフを重ね合わせた結果がこちらです。

中盤にCOROS PACE 3の心拍数が一部落ち切らなかった部分がありますが、そこ以外は比較的一致しています。20℃台の環境であれば目視でも胸部センサーと比肩する精度でした。

その後、11月に入り気温が10℃台前半になってくると、Garmin Forerunner 255Sよりも上ブレることが増えてきました(後掲の比較表を参照。身体が暖まってくると安定します)。

11月〜4月上旬くらいまでは、正確さを求めるなら胸部センサーなど、外部センサーと接続した方が良さそうです。

設定→センサー→光学式心拍計でBluetoothの心拍センサーと接続できます(ANT+は非対応です)。

記録できる内容(Garmin Forerunner 255Sと比較)

以下は11月上旬に約15.2km走ったときの、計測項目です。

空白のセルはそのウォッチでは測定できない項目です。

項目名
(カッコ内はGarmin
における項目名)
COROS PACE 3 Garmin
Forerunner 255S
距離 15.19km 15.22km
運動時間
(合計タイム)
1:08:03 1:08:12
(移動時間) 1:08:07
(経過時間) 1:15:29
(ラン時間) 1:08:12
(ウォーク時間) 0:00
(休憩時間) 0:00
平均ペース 4’29” 4’29”
(平均移動ペース) 4’28”
平均出力ペース 4’21”
(平均勾配-ペース調整) 4’26”
(最高ペース) 3’59”
最高ペース/km 4’03” 4’10”
(平均スピード) 13.4km/h
(平均移動速度) 13.4km/h
(平均勾配-速度調整) 13.5km/h
(最高速度) 15.0km/h
平均心拍数 160bpm 146bpm
最大心拍数 179bpm 170bpm
リカバリー心拍数 43bpm
カロリー消費 活動量 773kcal 消費済み合計:702kcal
(安静時:75
運動消費:627)
(推定発汗量) 899ml
平均ピッチ 185spm 186spm
最高ピッチ 203spm 200spm
平均ストライド 121cm 120cm
平均上下動比 7.1% 7.4%
平均上下動 8.4cm 8.8cm
平均接地時間 202ms 219ms
トレーニング効果 焦点:VO2 Max
有酸素:3.9
無酸素:5.3
主な利点:テンポ
有酸素:4.1
無酸素:0.0
トレーニング負荷
(運動負荷)
367TL(高い) 186
VO2 MAX
(ml/kg/min)
62 64
効率 100%
最大標高
(最高高度)
265m 265m
最小標高
(最低高度)
126m 124m
平均標高 177m
上昇
(総上昇量)
156m 224m
下降
(総下降量)
186m 234m
平均ランニングパワー
(平均パワー)
186w 249w
最大ランニングパワー
(最大パワー)
234w 343w
(風のデータ) 有効
気温
(平均気温)
10℃ 19℃
(最低15℃、最高24℃)
※正確ではない
湿度 96%
北西5km/h
その他記録項目 ・ペースゾーン
・心拍ゾーン
・自己評価
・回復時間
・心拍ゾーン
・パワーゾーン
・リアルタイムパフォーマンス
・ボディバッテリー消費量

パッと見た感じ、Garmin Forerunner 255Sの方が計測項目が多そうですが、個人的にはなくても問題ない(活用しきれない)項目です。

Garmin Forerunner 255Sは気温が正確ではないことと、獲得標高・下降標高の値がCOROS PACE 3と大きく離れていることが気になります。

個人的にはアプリの見やすさはCOROS PACE 3が圧倒的に勝っています。COROSは各アクティビティのデータが1ページにまとまっています。対してGarminは5つのタブに分かれていて、切り替えながら確認しなければいけないのが面倒です。

COROS

COROS PACE 3

Garmin

Garmin Forerunner 255S

ランニングウォッチとしてのその他の機能

  • フィットネステスト
    現約40分間のテストで「ランニングレベルのスコア」「レース予測値」「閾値ペースゾーン」「閾値心拍数ゾーン」を測定できる
  • インターバル
    ウォッチ単体でメニューの作成可能
  • ランニングフォームテスト
    要COROS POD/POD 2
  • 画面ミラーリング機能
    トレーニング中、スマホアプリにデータをリアルタイムで表示させられる。
  • ターゲットラン
    下記参照

また以下のランニング・ヘルス系サービスと連携できます。

ターゲットラン機能

COROS PACE 3

  • 目標設定: ユーザーは特定の距離や時間を設定することができ、これに基づいてランニングを行う。5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンなどのプリセット距離を選択するか、カスタム距離を入力する

  • バーチャルペーサー: 設定した目標に対してリアルタイムで進捗を確認できる。現在のペースや目標達成までの残り距離、推定完走時間などが表示される

  • アラート機能: 設定した距離が10kmを超える場合、5kmごとにアラートが鳴り、平均ペースや目標に対する進捗を知らせてくれる

  • ペースのみの設定: 目標距離を設定せずに、特定のペースを選択することも可能。この場合、バーチャルランナーが表示され、選択したペースに対してどれだけ前後しているかを確認できる

ランニングウォッチとしての操作感

  • ランニング中のページ切り替えが難しい。リューズボタンを回転させる、画面スワイプで切り替えられるが走行中は思ったように操作できない
  • 一時停止したときのバイブレーションが「ズッズズズズーっ」みたいにおしゃれ笑

「ラップや一次停止ボタンが押しづらい」みたいなことはありません。

COROS PACE 3とGarmin Forerunner255S、どっちを選ぶべきか

使用している間、機能的なアップデートが頻繁にあったのはCOROS PACE 3です(点灯ライト機能、トレッドミルの低速対応、女性の生理周期機能の対応など)。

メーカーとして積極的にアップデートを提供してくれる姿勢はCOROSが優位。だからといって、Garminにアップデートが全くないわけでもなく、判断が難しい……。

約1ヶ月かけて出した答えは……正直、まだ答えが出てません。

▼COROS PACE 3のメリット(対Garmin FR255S)

  • リューズボタン、タッチディスプレイに対応
  • 発売日が1年遅い
  • ランニングの記録が1ページにまとまっていて見やすい

比較したときのメリットは多いですが、ただそれが乗り換えるだけのインパクトがあるものかと問われると……。「この機能が絶対に欲しい!」というものがありませんでした(ここ数年、Garminに走行データが蓄積されているという感情的な理由もある)。

ただ仮にGarminもCOROSも持っておらず、こらからMIP液晶モデルを選ぶのであれば、筆者はCOROS PACE 3を買うと思います。

MIP液晶を搭載した後継ランニングモデルが発売されないのは、個人的には深刻な問題です。いつまでもこの両者におんぶに抱っこになることなく、早く新しい選択肢が出てくれることを願うばかりです。

(このレビュー記事を書いている最中に後継のCOROS PACE 4が発表されました。ついにMIP液晶からAMOLEDに変更されてしまいました……)。

 

▼合わせて参考にしてほしい記事

COROS PACE 4 レビュー。AMOLED搭載で正当進化、ボイスメモ機能などランナー目線の機能も
2025年11月に発売したCOROSのエントリーモデル「COROS PACE 4」をレビュー。今作からAMOLEDになった画面の視認性、操作性、注目のボイスメモなど、実際に使ってみることでわかったこと、考えたことを共有。
Garmin Forerunner 255S レビュー。Aamzfit Cheetahと比較したメリット・デメリット
spkNote(スピカ・ノート)GARMIN(ガーミン)Forerunner 255SとAmazfit Cheetahを比較。併用することで感じたそれぞれのメリット、デメリットを紹介。GPS、心拍センサーの精度も検証。
【2024新作】Garmin Forerunner 165が発売。265、55とスペック比較
spkNote(スピカ・ノート)2024年2月29日に発売するGarminのランナー向け、新作エントリーモデル「Forerunner 165」のスペックを紹介。Forerunner 265、ForeAthlete 55と比較します。
【2層】TicWatch Atlas をランナー目線でレビュー|視認性、心拍センサーやGPS精度など
2024年10月に発売した Wear OS by Google搭載のスマートウォッチTicwatch Atlasのランニングウォッチとしてのレビュー。2層ディスプレイの視認性、ワークアウトの項目、心拍センサー、GPSの精度など
タイトルとURLをコピーしました