普段はマルチポイント対応イヤホンをメインにリサーチしていますが、それと同じくらい、インナーイヤー型イヤホンにも興味があります。
今回「eppfun Cute meet 300」という製品が、わりとコスパが高いという噂を耳にしたので、購入してみました。
結論は以下!
- ナチュラルなサウンドが楽しめるインナーイヤー
- 5、6,000円の価格帯のインナーイヤーでは個人的最高レベルの音質
- ただ、企業として若干、不安なところがある
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
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eppfun Cute meet 300のスペック
eppfun(エップファン?イップファン?)は中華系のオーディオ機器を中心に製造している新興メーカーです。
僕もこの商品を購入するまでは全く知りませんでした。
Cute meet 300のスペックは以下のとおり。
タイプ | インナーイヤー型 | ANC | ー |
---|---|---|---|
カラー | ・ブラック ・シルバー ・ローズゴールド ・グリーン | 外部音取込 | ー |
重量 | ・片耳 3.6g ・ケース 68g | 装着検出 | ー |
連続再生 | ・単体:6時間 ・ケース込:32時間 | 片耳 | ◯ |
充電時間 | ・10分で2時間再生 ・約75分で満充電 | ワイヤレス 充電 | ー |
充電コネクタ | USB タイプC | 専用アプリ | ー |
防水 | IPX5 | 低遅延 | 60ms |
対応 コーデック | SBC / AAC / Aptx / Aptx adaptive | 価格 | 6,599円 (Amazon) |
eppfun Cute meet 300実機レビュー
まず目を引いたのが、そのしっかりとしたつくりの外箱。中華系ガジェットって、けっこう外装にこだわってるもの多いですよね。
ケースは横長の珍しいタイプで、書道セットに入っていた墨みたい。
僕が購入したブラックは、マットな加工が施されています。サラサラとした手触りが気持ち良いですが、少し指紋が目立ちやすいかもしれません。
ケースを持ったときに感じたのは、そのずっしりとした重さ。金属製で68gと見た目に反してかなり重めです。
イヤホン本体もマットな加工がなされています。
本体のスティック部分は約3cmで短めです。ケースとは違ってこちらはプラスチック製で軽いです。
装着感
多くの人の耳にフィットするであろう、スタンダードなインナーイヤー形状です。
インナーイヤーらしく、付けている感覚はほとんどありません。
ただ一般の成人男性よりも少し耳が小さい僕には、ほんの少しだけ大きく、2時間くらい付けていると、少し痛くなってきました。
この辺りはサイズを微調整できないインナーイヤーのデメリットです。
操作性
センサーの感度は良くも悪くもなく。
わりとタッチする場所がシビアな感じがしなくもないですが、指の腹でタップすれば高確率で意図した操作はできます。
- 1クリック:再生・一時停止
(電話に出る、切る) - 右2クリック:次の曲
- 左2クリック:前の曲
- 右3回クリック:音声アシスタント
- 左3回クリック:ゲームモードオン/オフ
- 右長押し:音量を上げる
- 左長押し:音量を下げる
- 2秒長押し:電話を拒否
1クリックで再生/停止されるので、装着の際に誤作動する可能性があります。
しかしこのイヤホンは、装着検出機能がないので1タップで再生/停止できる方が、使い勝手は良いかもしれません。
イヤホンで音量調整ができることもグッドです。
端末単体で電源オフにもできるが……
ちなみに端末単体で電源オン/オフにも対応しています。
- 5秒程度長押し:電源オフ
- 2秒程度長押し:電源オン
しかし勘の良い方ならお気づきかもしれませんが、電源オフと音量調整の操作が被ってしまっています。
電源をオフにするには、端末とのペアリングを解除した上で、イヤホンを長押しする必要があります。
うーん、この機能を使うシーンは思いつきませんね。
音質
公式曰く
直径13mmバイオセルロース振動板に改良/チューニングを施しました。豊かで立体的なサウンドと自然な聞き心地が実現し、リアルな質感とディテールが復元されます。
とのことです。
Cute meet 300はaptX Adaptiveにも対応しています。今回はiPhoneのAACで接続して視聴した感想をお伝えします。
- 自然でニュートラルな印象。味付けがされていない
- ボーカルが前に出てきて聴きやすい
- 高音も刺さりすぎず疲れない
- 低音もボーカルが埋もれてしまわないくらいには、響いている
- 繊細な表現というよりは、まろやかな感じ
- かといって、打楽器や弦楽器の音もしっかりと聴こえる
- 左右の音場は割と広め
あまり派手さはありませんが、忠実に良い音を鳴らしてくれているという印象です。
個人的にこれまで使ってきたインナーイヤー型の完全ワイヤレスの中では、暫定1位の音質。
ドンシャリが好きな人には物足りないと感じるかもしれませんが、そんな人はインナーイヤーを選ばないかもですね。
■ メモ
Cute meet 300はアプリに対応しておらず、イコライザー調整ができません(そもそも、インナーイヤー型で対応しているものは、ほとんどない)。
それもあるので、ヘタに色付けされているよりも、自然に聴ける方が、使い勝手は良いと思います。
通話音質
左右に2つずつ、合計4つのマイクを搭載しており、サブマイクで拾った音を処理して騒音を打ち消すことができる、とのことです。
上記のとおり、空気清浄機の音は完全に消し去ることができていませんが、会話に支障がない程度には抑えられていることがわかります。
eppfun Cute meet 300の微妙なポイント
微妙なポイントは
- 充電ポートの位置
- ケースのバッテリーインジケータが見づらい
- 再生停止しているときに、微小な電子音が聴こえてくる
(人によっては気になるかも) - アプリが使えない
といったことくらい。
しかし、どうしてこの位置に充電ポートを付けてしまったのか……。
まるでMagicMouse2の悪夢を見ているようです。
Cute meet 300と250の比較
Cute meet 300には、前モデルとしてCute meet 250があります。
スペックを比較しておきます。
Cute meet 300 | Cute meet 250 | |
---|---|---|
外観 | ||
タイプ | インナーイヤー型 | インナーイヤー型 |
カラー | ・ブラック ・シルバー ・ローズゴールド ・グリーン | ・ブラック |
重量 | ・片耳3.6g ・ケース68g | ・片耳3.7g ・ケース58g |
連続再生 | ・単体:6時間 ・ケース込:32時間 | ・単体:6時間 ・ケース込:32時間 |
充電時間 | ・10分で2時間再生 ・約75分で満充電 | ・10分で2時間再生 ・約75分で満充電 |
充電コネクタ | USB タイプC | USB タイプC |
防水 | IPX5 | IPX5 |
チップ | Qualcomm QCC3040 | Qualcomm QCC3040 |
対応 コーデック | SBC / AAC / Aptx / Aptx adaptive | SBC / AAC / Aptx / Aptx adaptive |
ANC | ー | ー |
外部音取込 | ー | ー |
装着検出 | ー | ー |
片耳 | ◯ | ◯ |
ワイヤレス 充電 | ー | ー |
専用アプリ | ー | ー |
低遅延 | 60ms | 60ms |
価格 | 6,599円 (Amazon) | 4,599円 (Amazon) |
比較したところ、筐体の重さ、ケースの形状以外で大きな差はありません。
あとスペックシートにはありませんが、Cute meet 300では振動板がバイオセルロースに変更されています。
実際に聴き比べていないので、バイオセルロースの効果がわかりませんが、ケースの形や重さ、価格でで決めてしまって良いでしょう。
Amazonの場合、執筆時点では上記価格から20%オフの3,600円程度で購入できました。
Cute meet 300とSOUNDPEATS Air3の比較
この価格帯のインナーイヤー型の代表格と言えば、SOUNDPEATS Air3です。
両機も比較しておきましょう。
Cute meet 300 | SOUNDPEATS Air3 | |
---|---|---|
外観 | ||
タイプ | インナーイヤー型 | インナーイヤー型 |
カラー | ・ブラック ・シルバー ・ローズゴールド ・グリーン | ・ブラック ・ホワイト |
重量 | ・片耳3.6g ・ケース68g | ・片耳4g ・ケース33g |
連続再生 | ・単体:6時間 ・ケース込:32時間 | ・単体:5時間 ・ケース込:17.5時間 |
充電時間 | ・10分で2時間再生 ・約75分で満充電 | ・約90分で満充電 |
充電コネクタ | USB タイプC | USB タイプC |
防水 | IPX5 | IPX4 |
チップ | Qualcomm QCC3040 | Qualcomm QCC3040 |
ドライバ径 | 13mm | 14.2mm |
対応 コーデック | SBC / AAC / Aptx / Aptx adaptive | SBC / AAC / Aptx / Aptx adaptive |
ANC | ー | ー |
外部音取込 | ー | ー |
装着検出 | ー | ◯ |
片耳 | ◯ | ◯ |
ワイヤレス 充電 | ー | ー |
専用アプリ | ー | ー |
低遅延 | 60ms | 60ms |
価格 | 6,599円 (Amazon) | 5,380円 (Amazon) |
Cute meet 300がSOUNDPEATS Air3をベンチマークにしているのは明らか。
再生時間ではCute meet 300が上回りますが、ケース込みの重さはSOUNDPEATS Air3が半分以下。
両者聴き比べてみて感じたことは、
- SOUNDPEATS Air3はドンシャリ傾向
- 低音の強さ、高音のきめ細やかさはSOUNDPEATS Air3の方が上
- 原音に忠実、まとまりがあるのはCute meet 300
といった印象です。
【闇】Amazonの商品説明が酷似している
Amazonの商品説明を比べていると、商品説明が酷似していることに気づきました。
コレ、完全にコピペやん……。なんやこれは。中華では良くあることなのか?
例えば「実はeppfunはSOUNDPEATS内のブランドだった」という事実があるなら、この状況にも納得がいきますし、eppfunの権威も高まります。
しかしそんな情報はどこにもないので、これは単純にパクっているだけの可能性が高いです。
せっかく製品が良いだけに、こういうところの甘さは残念としか言いようがありません。
結論:インナーイヤー型の同価格帯の音質としてはトップレベル
そもそもインナーイヤー型は比較対象が少ないのですが、5、6,000円で購入できる製品としては、音質はトップレベルと言っても良いでしょう。
SOUNDPEATS Air3よりもまったりと聴ける感じで、こちらの方が好みだと感じる人も多そうです。
日本国内でのマーケティング手法が確立してこれば、SOUNDPEATSとも張り合えるメーカーに化けるかもしれません。
(そのときは、ちゃんと自分の言葉で商品説明を書きましょうね!)
ちなみに、執筆時点では、Cute meet 300は楽天だと4,500円くらいで購入できるお店がありました。
新しいイヤホンと合わせて、ぜひ!
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