2025年9月に日本に本格参入したばかりの「BOULIES(ブーリス)」さまからゲーミングチェア「BOULIES MASTER REX」をご提供いただきました。
在宅ワークで1日の大半をチェアに座って過ごす筆者にとって、チェア選びは生活の質をも左右する重要なものです。
オフィスチェア用途で実際に使ってみてわかったこと、感じたことを共有します。
==この記事の結論==
- BOULIES MASTER REXの特徴は?
- ヘッドレスト、内蔵型ランバーサポート、モールドウレタンにより、疲れづらさを追求
- 2週類の素材、全5つのカラーから選択できる
- 165°のリクライニング
- オットマンを内蔵
- BOULIES MASTER REXのデメリットは?
ロッキング機能はコツが必要 - BOULIES MASTER REXはどんな人におすすめ?
- いかにも感が少ないゲーミングチェアが欲しい(オフィスで使いたい)
- 低価格でオットマン付きのゲーミングチェアが欲しい
BOULIES MASTER REXのスペック
| BOULIES MASTER REX | |
|---|---|
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| 推奨身長 | 155〜180cm |
| 推奨体重 | 110kgまで |
| 最大耐荷重 | 約180kg |
| 本体重量 | 25kg |
| 色展開 | Black / Brown / Charcoal Grey / Ash Grey / Como |
| 張り地 | ・Ultraflex PUレザー + マイクロファイバースエード ・W/Rファブリック + マイクロファイバースエード |
| クッション材 | モールドウレタン(コールドフォーム) |
| フレーム | 超強力スチールフレーム |
| ベース | 5本脚 |
| キャスター | 6cm |
| ガスシリンダー | SGS認証 Class 4 |
| リクライニング機構 | 95°〜165°無段階調整(任意位置ストップ) |
| 座面高さ調整 | ガス圧式(45〜54cm) |
| ロッキング機能 | 15°(オン・オフ切替・固定機能付き) |
| ランバー(腰部)サポート | 4方向調整(上下・前後)押出型 |
| ヘッドレスト | 高さ・角度調整可能 |
| アームレスト | 前後・左右・高さ・角度調整(アルミ製) |
| オットマン | 収納式(座面下・ワンタッチ展開) |
| 組み立て | 要組み立て(30分程度) |
| 保証期間 | 24ヶ月 |
| 割引前価格 | 65,798円 |
各部位の詳しいサイズは以下の画像を参照してください。
ちなみに既出のレビュー記事などに「海外製品なので少し座面が高め」といった言及がなされていることがあります。今回の日本市場への本格進出によって、BOULIES MASTER REXは身長155cmの方から対応できるようになっています。
身長160cm台前半の筆者も問題なく両足をつけて利用することができます。
メーカー・ラインナップにおける立ち位置
そもそも「BOULIES(ブーリス) 」はゲーミング、オフィスチェアの開発・製造に特化したブランドです。
「最高の座り心地をデザインに融合させる」という理念のもと、2015年4月にロンドンで誕生。設計・開発を英国チームが手がけ、世界最大級の拠点である中国の高水準な製造技術によて生産されています。
2019年以降、欧州、北米市場を中心にグローバル展開し、ゲーマーから在宅ワーカーまで幅広い支持を広げてきました。そして2025年9月に日本市場に本格参入しています。
BOULIES MASTER REXの立ち位置
国内展開されているBOULIESの主な商品は以下のとおりです(2025年11月現在)。
| ジャンル | 種類 | 製品 |
|---|---|---|
| ゲーミング | MASTERシリーズ | ・BOULIES MASTER ・BOULIES MASTER REX ・BOULIES MASTER NEO |
| オフィス | OPシリーズ (オフィスチェアのコスパモデル) | ・BOULIES OP300 ・BOULIES OP180 |
| オフィス | NUBIシリーズ (オフィスチェアのシンプルモデル) | ・BOULIES NUBI |
BOULIES MASTER REXはゲーミングチェアのMASTERシリーズの1つです。
MASTERシリーズは執筆時点で3種類展開されています。
| 製品 | 特徴 | 割引前価格 |
|---|---|---|
| BOULIES MASTER | ・MASTERシリーズのスタンダードモデル ・座面高 45〜51cm | 62,898円 |
| BOULIES MASTER REX | ・オットマン付き ・座面高 45〜54cm | 65,798円 |
| BOULIES MASTER NEO | ・靴を脱ぐ日本人向けに低座面高に対応 ・座面高 42〜53cm ・女性も選びやすいポップなカラー | 59,996円 |
各モデル、6万円台で設定されていますが、実売3万円台で購入できます(今後も常にこの価格で購入できる保証はありません)。
BOULIES MASTER REXはBOULIES MASTERにオットマンが付いたモデルです。販売価格に大きな差はないので基本的にはBOULIES MASTER REXの方を選んでおけば問題ないでしょう。
BOULIES MASTER REXの特徴&レビュー
BOULIES MASTER REXの特徴を紹介しつつ、実際に使用する中で感じたことを共有していきます。
組み立ては30分〜1時間
製品は200サイズくらいの大きな段ボールで届きます。重量は約25kgあります。
組み立ては説明書を見ながらゆっくり行って1時間かかりました。
慣れている方であれば30分程度で組み立てられるはずです。
以下、実際に組み立てて感じたポイントです。
- 最初に公式の組み立て動画を見ておくと全体像がつかみやすい
- アームレストの幅が狭めがいいなら、一番内側に取り付ける(あとから変更するのは大変)
- バックレスト(背もたれ)を付けるときは、左右合計4つのネジをバランスよく締め付ける(片側を一気に締めてしまわない)
外観:ゲーミング感を抑えられる
ゲーミングチェアというと、黒いレーシングカーのシートのようなものをイメージされる方も多いでしょう。
BOULIES MASTER REXは2種類の素材、計5つのカラーから部屋や事務所の雰囲気に合わせて選択できます。
| 素材 | カラー | 特徴 |
|---|---|---|
| Ultraflex PU | ・ブラック ・ブラウン | ・やわらかくて高級感のある合成皮革 ・滑らかな手触りで、低臭性・高耐久 ・汚れを拭き取りやすい |
| W/R ファブリック | ・チャコールグレイ ・アッシュグレイ ・コモ(緑系) | ・撥水性を持った機能性生地 ・通気性に優れ、オールシーズン対応 |
今回、筆者が選んだのが「ファブリック」素材の「チャコールグレイ」カラーです。
ゲーミング感は少なめで、どんな環境でも合わせやすいデザインです。
ファブリックはPU(合皮)よりや通気性は高く、オールシーズン使えるとされています。しかし流石に夏は暑いかもしれません。汚れの落としやすさは合皮の方が高そう。
私がこれまで使っていたオフィスチェアと比べれば、高さが増えたため存在感はあります。しかしキャスターがコンパクトなこともあってか、取り回しやすいです。
モールドウレタン(コールドフォーム)クッション
BOULIES MASTER REXには高密度のウレタン素材「モールドウレタン(コールドフォーム)」が採用されています。
繊維密度が高く型崩れしにくい構造で、長期間使用してもへたりづらいのが特徴です。また体圧分散に優れていて、長時間座っていても圧迫感が少ないというメリットもあります。
個人的にはこれまで使っていたオフィスチェアが長年使ったもので座面が劣化しているのか、BOULIES MASTER REXに初めて座ったときは「硬い」と感じました。しかし不思議なことに、以前のチェアよりもお尻が痛くなりづらかったのは事実です。
もちろん好みはあると思いますが「座面は柔らかければ良いというものではない」ということを知ることができました。
4方向調整式ランバーサポート
内蔵型のランバーサポートはチェア左側面のダイヤルで高さを、右側面のダイヤルで前後(奥行き)を調整できます。
ゲーミングチェアの「ランバーサポート」とは、座ったときに腰を支えてくれるクッションやパーツのことです。人の背骨は頭の重さを支えたり、衝撃を吸収するためにS字型に湾曲していて、ランバーサポートは腰の自然なカープにフィットさせることで、背筋をまっすぐさせる効果があります。
ゲーミングチェアはランバーサポート外付けするものもありますが、BOULIES MASTER REXは内蔵型で見た目がシンプルです。
ランバーサポートの位置を正しく設置するには
- 腰のくびれ、背骨の凹んだ部分に合わせる
- 深く腰掛け、足が床に付くように座面の高さを合わせてから調整する
のがコツです。ランバーサポートは一発で正しい位置を見つけるのが難しく、何度も調整しながら、最も疲れない位置を探すのが良きです。
数週間ではランバーサポートの効果をめちゃくちゃ感じられたわけではありませんが、チェアを変えるという大きな環境の変化があっても腰や背中の痛み、疲れを感じづらかったことから、効果を期待できるものだと感じています。目立った機能ではありませんが、まさに縁の下の力持ち的な重要な機能です。
4Dアームレスト
アームレストは前後・左右・高さ(64.5〜79cm)・角度の4方向で調整できます。
このうち、左右の大まかな調整は組立時に固定するため、狭めが良いか広めがよいか決めてから、組み立てを始めると良いでしょう。あとからネジを付け替えるのは大変です。
アームレストの幅の広さの決め方は以下を参考に。
- 「肩幅+5cm程度」が目安
- 小柄な方→狭め
- 大柄な方、あぐらをかいて使うことも想定→広め
個人的にはアームレストが4方向で細かく調整できることもさることながら、面が広いことに大きなメリットを感じました。
アームレストをこまめに設定せずとも、一度設定した場所でいろんな肘の角度に対応しやすいですし、肘を置いたときの安定感もあります。
ちなみにアームレストを跳ね上げたり収納したりすることはできないため、例えばギターの演奏をしたりするのには向いていません。
165°リクライニング & 収納式オットマン
作業姿勢の95°からリラックス姿勢の165°まで無段階でリクライニングできます。
一般的なゲーミングチェアと同じで、BOULIES MASTER REXのリクライニングは車のシートのようにレバーを引いて任意の位置まで倒し、レバーを戻して固定する方法で角度を変更します。
オフィスチェアは安全性の面からこのレベルの角度までリクライニングできるものは少なく、BOULIES MASTER REX(ゲーミングチェア)を選ぶ大きなメリットと言えます。
またBOULIES MASTER REXは実売3万円台でありながらオットマンも付いています(座面奥行48cm+オットマン41cm=計89cm)。
リクライニングを最大限にまで倒し、オットマンも引き出せば、完全な仮眠モードに。読書などリラックスしながら座りたいときにもオットマンは活躍します。
これで「ベッドで20分くらい仮眠しようとしたら、数時間寝てしまった……!」なんてことも防げるかも、と期待していましたが、逆にシームレスに移行できすぎて、仮眠回数が増えてしまいました笑
15°ロッキング機能(動かないときは要チェック)
ゲーミングチェアのロッキング機能とは、「背もたれや座面が前後に揺れる機能」のことです。ゆりかごのように自然に揺れ、リラックスを促します。
BOULIES MASTER REXのロッキング機能は座面下左側のレバーで機能のオン・オフ(手前がオン)、座面裏のノズルを回すことで揺れ具合(硬さ)を調整できます(マイナス表示方向に回すと柔らかくなる)。
ここで知っておきたいのがオフィスチェアとは「ロッキング」の概念が違うということです。
オフィスチェアの多くは90°に近い状態で背面に持たれると、ぐっと後ろに取れ、背筋を伸ばせます。一方、BOULIES MASTER REXはデスクワークモード(95°に近い状態)では、オフィスチェアのような感覚でもたれても、ほとんど動きません。
最初「これ、初期不良?」と疑ったくらいです(ごめんなさい)。結論、BOULIES MASTER REXのロッキングはリクライニングしたときに最大限の効果を発揮します。
ロッキングさせるためのコツは以下のとおり。
- 裏のノズルを最大限緩めておく(マイナスの方向に回す)
- リクライニングした状態だと揺れやすい
- 両足をしっかりつけて、背中ごと倒れるようなイメージ(オットマンに足を載せた状態だとロッキングは難しい)
BOULIES MASTER REXのロッキングは座面と背もたれが連動して動く一体型です。
ロッキング機能を理解できたら、かなりの頻度で使うようになりました。
BOULIES MASTER REXのメリット・デメリット
BOULIES MASTER REXを実際に使って感じたメリット・デメリットをまとめます。
これは本当に良いと思ったメリット
- キャスターが優秀&足(ベース)がコンパクトで取り回しやすい
- 実売3万円台でオットマン付き
- ヘッドレスト、ランバーサポート、座面の硬さのバランスが良い
静音性が高く、スムーズに動くキャスターで、チェアマットの上でも引っかかりが少なく移動できました。また足がコンパクトで、特に前面に足がせり出さず、フットレストに干渉しないのも良いです。
またこの価格帯でオットマンが付属しているのも「ハイコスパ」です。一般的には付属していないか、別売りなことが多いです。
そしてヘッドレスト、ランバーサポート、座面の硬さの総合力の高さにより、この間、慣れ親しんだチェアを交換したにもかかわらず、大きな負担を感じなかったのは事実です。座り心地、疲れにくさはチェアにとって最も大切な要素です。機能面に全フリすることなく、しっかり基本を押さえてもらえていることに好感を持ちました。
物足りないところ
- 90°に近い角度ではロッキングしづらい
- 夏は暑そう
個人的な用途(オフィス使用)でデメリットだと感じたのは、これくらいでしょうか。特にオフィスチェアとは根本的なロッキング(背もたれの動き)が違います。「オフィスチェアとしても使えるゲーミングチェア」を検討されている方は、予め理解してから購入してください。
実売3万円台の競合モデルとの比較(2025年11月時点)
BOULIES MASTER REXを検討する際に比較候補に上がるかもしれない製品を、Amazonで同価格帯の実売3万円台の製品からピックアップして紹介します。
結論、これらの同価格帯の製品と比べて、BOULIES MASTER REXのスペックは全く見劣りせず、優位な点も多いです。
| BOULIES MASTER REX | Bauhutte G-551 | AKRACING WOLF | Dowinx LS-6689 | CORSAIR T-3 RUSH V2 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 実売価格 | 3万円台 | 3万円台後半 | 4万円台 | 2万円台 | 3万円台 |
| 座面高 | 45〜54cm | 40〜47.5cm | 43〜50cm | 45〜54cm | 48〜58cm |
| 張り地 | ・PUレザー ・ファブリック | ファブリック | ファブリック | PUレザー | ファブリック |
| リクライニング角度 | 95°〜165° 無段階 | 〜135° 11段階 | 90°〜180° 24段階 | 〜165° 無段階 | 90°〜160° |
| ロッキング機能 | 15° | あり | 12° | 15° | 10° |
| オットマン | あり | なし | なし | あり | なし |
| 保証期間 | 2年 | 1年 | 2年 | 1年 | 2年 |
Bauhutte G-551
- バウヒュッテのロングセラーアイテムをリメイクした、スタンダードなゲーミングチェア
- 3Dアームレスト、135°のリクライニングなど、BOULIES MASTER REXのスペックが上回る部分が多い
AKRACING WOLF
- 180°のフルリクライニング
- 素材はファブリックのみ。カラー展開はゲーミングチェア感が否めない
Dowinx LS-6689
- 2万円台で購入できる
- PUレザーでデザインは好みが分かれそう
CORSAIR T-3 RUSH V2
- アメリカのメーカーで座面高はBOULIES MASTER REXよりも数センチ高い
- ヘッドレストの位置が低いとの声あり
日本でも期待大。3万円台で買える充実機能のゲーミングチェア
BOULIES MASTER REXは実売価格3万円台という手に届きやすい価格でありながら
- ヘッドレスト、内蔵型ランバーサポート、モールドウレタンによる、疲れづらさが追求された設計
- 2週類の素材、全5つのカラーによるラインナップ
- 165°のリクライニング
- オットマンを内蔵
といった機能面でも満足できるゲーミングチェアです。
オフィスや部屋の雰囲気に合わなさそう、という理由でゲーミングチェアを避けていた方にも、選びやすいラインナップが揃っています。
一方でこれまでオフィスチェアを使ってきた筆者が一番戸惑ったのがロッキングの概念です(これはBOULIES MASTER REXに戸惑ったと言うよりも、ゲーミングチェアそのものに対する戸惑い)。ロッキング機能そのものは気づいたらロッキングしているくらいに、中毒性がある機能です。
またBOULIES MASTER REXには24ヶ月の製品保証もあり、安心です。
「いかにも感が少ないゲーミングチェアが欲しい(オフィスで使いたい)」、「低価格でオットマン付きのゲーミングチェアが欲しい」といった方は、ぜひ検討してみてください。
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