PDCAって何を今更、使い古された言葉を、と侮ることなかれ。PDCAは仕事をする上で、いや、生きて行く上で欠かせないものだ。人生をより良く、豊かにしたいと人並みには感じている。回せるものは回そうではないか。それで少しでも良い方に振れたのなら儲けものだ。
『自分を劇的に成長させる!PDCAノート』は、以前にも紹介した以下の記事で取り上げられていた。
PDCAをまわしながら日々過ごす手帳の書き方〜タスク管理あれこれ4〜 – iPhoneと本と数学となんやかんやと
以下、個人的に記録しておきたいこと。興味を持って頂けたのなら、是非本書を手にとって欲しい。
何のために回すのか
そこにあるから回すのではない。回すことが目的となってしまったら、それは無駄な努力だ。明確な目標が定義されていなければ、その試行錯誤の方向性も定まらないし、達成したかもわからない。
PDCAを回すには、何よりも先にゴールを設定することが大切だ。そして、
・紙の上などに物理的に見えるようにすること
・目標そのものが見える。何をしているか様子・状態がイメージできること
が欠かせない。ゴールのないPDCAは方向性を見失ってしまし、回す意味がない。
Dはその都度書く
僕は日常的にしようしている週間バーチカル手帳でPDCAを回すことを目指している。今年の手帳リスティ1にD(実績)を青のボールペンで書くようにしているのだが、タスクに集中していたり、手帳が手元にないと、どうしても「午前中はまとめて書く」みたいなことが発生してしまう。そうすると、どうしても記入する実績は大雑把になってしまう(人間は数時間前にやっていたことすら、詳細に思い出すことが出来ない)。面倒かもしれないが、その都度、より、くっきりとした事実を書き残すことが大切だ。
・予定通りにできたか
・ズレが発生したか
・何をどうしたか
・結果はどうだったか
以上を意識して、とにかく事実を記入する。
Cはどう書くべきかー究極「OK!」だけでいい
現状の僕の手帳はCが少ない。DよりもC(評価・気づき)こそが、次の行動に繋ぐために必要なものなのに、これでは本末転倒も甚だしい。なぜCが少ないかと言えば簡単な話で、「どう書いたらいいか分からない」からだ。では、なぜどう書いたらいいか分からないか、と言えば、すべてのDに対してCを書こうとしてしまうからだ。例えば「自転車で通勤」なんてDに対してCを必死に捻り出そうとしても、そりゃ出てこないし、時間の無駄だ。
Cが思いつかないことなど、書く必要はない。Dにに対して、率直に感じたことを書けばいい。
・計画通りでOK
・Aさんに依頼したのが間違いだった
・予定より30分も早く終わった
みたいな感じで始めてみて、慣れてきたら増やしていけばいい(バーチカル手帳で実践するにはスペースが限られるので工夫が必要だが)。Cは考えるものではない。感じろ。
Cの指標を明確にする
PとDのギャップからCを見つける。ビジネスの世界でKPI(Key Performance Indicator=重要活動指標)という言葉がある。営業ならば訪問回数や提案回数、WEBページであればページ閲覧数などがある。売上などのGに向けて、予めチェックすべき指標を決めておくことで行動も明確になるし、チェックも都度ブレることがなくなる。
慣れてきたらPとDを更に2つに分けて、成果に繋がるPとDを明確にする
以下みたいなイメージ(できれば本を読んでほしいので、ざっくりと)。
これは正直、スペースが狭いバーチカル手帳で実践することは難しいが、要は「成果に繋がる」行動を可視化することが目的だ。最初にG(目的)を定めることが大切、ということを書いたが、PにはGに繋がるものと繋がらないものがある。もちろん、繋がらないタスクもやらなくてはいけない仕事だし、Gが明確であるほど、繋がらないPも増えてくる。Gに繋がるPを破線で分けた左側に、直結しないPを右側に書く。
例えば「月間PV20万達成に向けて」というGを設定したとして、Pには「記事の執筆」というGに直結する予定と、「趣味としての映画鑑賞」や「風呂掃除」のようなGには直結しないPもある。
Dも同様に、Gに繋がる行動ができたかどうか、を記録していく。後で振り返ってGに繋がる行動が少なかったとき、そもそもGに繋がるPが設定できていなかった、ということがわかるかもしれない(そもそも記事を執筆する時間を予定できていなかった、など)。
Gに繋がる行動がとれていなかったら「まずは予定から始めよう」と前向きになれるかもしれない。GとP、GとDの関係を意識する。
Gは具体的かつ達成したかがわかるように描く
Gを設定するときに大切なことは自分の努力でコントロールできること、そして数値化できること。
・1ヶ月で、新規顧客100件のアポイントをとる
・毎朝5時に起きて30分ランニング
など数値化することで、ゴールは簡単に明確になる。話は逸れるが、10年といった長期のスパンの目標(どのように生きたいか)を立てるときも、数値化できれば、それを、1year、1week、そして1dayに落とし込みやすくなる。
問題を解決するとき「誰のために・何のために」から始める
PDCAはGのために回すのであり、Gは課題や問題を解決するために設定される。そもそもこの記事を読んでいる人は、それなりに自分の業務を改善したいという向上心を持っている人が多いと思うが、業界に長く身を置いたり、ある程度経験を積んでくると、ものごとをより複雑に考えるようになる。それ自体は悪ではないのだが、複雑になることで、Gの達成という本来の目的から遠ざかってしまう可能性が高い。
そんなときは「誰のために・何のために」に立ち返って始めるといい。詳しくはファンクショナル・アプローチという考え方を広めている横田尚哉氏が提唱しているので、僕も機会があれば読んでみたい。
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